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二乗和の平方根とは?意味、計算式、三平方の定理・合力への応用

この記事の要点

二乗和の平方根(RSS:Root Sum of Squares)とは、√(a² + b²)のように複数の値を2乗して合計し、その平方根をとった値のことだ。

三平方の定理の斜辺計算がその典型例で、水平方向と鉛直方向の変位から合変位を求めるときにも使う。

構造計算での使い方として、「水平方向の応答Ax と鉛直方向の応答Az の合成値」をRSSで表すことがある。

また2方向の地震力を合成する場合にも、RSS=√(Qx² + Qy²)の形で合成せん断力を求める手法が使われる。

構造計算では水平力と鉛直力の合力、または曲げモーメントの組み合わせ応力を求める際にこの計算が頻繁に登場する。

この記事では、二乗和の平方根とは何か、三平方の定理とどう関係するのかを整理します。

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二乗和の平方根は、複数の値をそれぞれ2乗して合計し、その平方根をとった値です。


「2乗した和(合計)」の「平方根(ルート)」を意味します。今回は二乗和の平方根の意味、計算、使い方、三平方の定理との関係について説明します。


※直角三角形の斜辺は、二乗和の平方根を使って計算可能です。下記も併せて参考にしてください。

ピタゴラスの定理とは?建築・構造計算でよく使う3:4:5の関係と証明

直角三角形の斜辺の求め方は?1分でわかる計算、斜辺と高さ、辺の長さの関係

二乗和の平方根とは?

二乗和の平方根とは、複数の値をそれぞれ2乗して合計し、平方根をとった値です。用語を分解すると考えやすいです。


二乗和 ⇒ 2乗した値を足すこと(足すことを和という)

平方根 ⇒ ルート計算のこと。√2=1.41となる


直角三角形の斜辺を求めるとき、二乗和の平方根を使います。これをピタゴラスの定理といいます。詳細は下記が参考になります。

ピタゴラスの定理とは?建築・構造計算でよく使う3:4:5の関係と証明

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二乗和の平方根の計算

二乗和の平方根を記号で表すと下記です。


c=a2+b2

d=√c


cの値が二乗和の平方根です。例えば、a=1、b=1とします。cは下記です。


c=√1+1=√2=1.41


a=2、b=5のとき、cは


22+52=29

√29=5.38


です。

二乗和の平方根の使い方、建築との関係

二乗和の平方根の使い方には、下記があります。


・直角三角形の斜辺の計算

・斜め荷重の算定

・鉛直荷重、水平荷重による検定比の両方を考慮した検定比の算定


斜め荷重は、下記が参考になります。

斜め荷重とは|水平・鉛直成分への分解手順と片持ち梁への応力計算


部材は鉛直荷重、水平荷重の両方が作用する場合があります。力は大きさと方向を持ちます。鉛直と水平の両方を考慮した大きさは、二乗和の平方根で算定します。

二乗和の平方根と三平方の定理の関係

二乗和の平方根は、三平方の定理と関係します。下式をみてください。


c=a2+b2

d=√c


両辺を2乗すると、


d2=a2+b2

です。dを斜辺、a、bを底辺、高さと考えれば、三平方の定理(ピタゴラスの定理)となります。三平方の定理の証明などは下記が参考になります。

ピタゴラスの定理とは?建築・構造計算でよく使う3:4:5の関係と証明

混同しやすい用語

二乗和の平方根 vs 平方根(単独)

平方根(√a)はある数aの2乗根で、a=b2であればb=√aと表す単純な演算である。

二乗和の平方根(√(a2+b2))は2つ以上の値をそれぞれ二乗して足し合わせてから平方根を取る演算で、三平方の定理(ピタゴラスの定理)を基礎とする。

三平方の定理 vs 二乗和の平方根

三平方の定理(ピタゴラスの定理)は「直角三角形の斜辺の2乗=他の2辺の2乗の和」という幾何学的な定理(c2=a2+b2)である。

二乗和の平方根はこの定理を「斜辺c=√(a2+b2)」という計算式の形で使う方法で、合力や斜面距離を数値で求めるときに応用される。

二乗和の平方根を整理した表を示します。

項目内容備考
公式√(a2+b2)2つの値を2乗して合計し平方根をとる
三平方の定理との関係d2=a2+b2(ピタゴラスの定理)直角三角形の斜辺の算定に用いる
建築での主な用途斜め荷重の算定・合力の計算鉛直荷重と水平荷重の合成に応用

まとめ

今回は、二乗和の平方根について説明しました。二乗和の平方根の計算方法を理解してください。


斜辺の長さの算定に限らず、色々な場面で使います。ピタゴラスの定理を、併せて理解してくださいね。

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理解度チェック

Q.

二乗和の平方根とは何ですか?

答えを見る

複数の値をそれぞれ2乗して合計し、その平方根をとった値です。√(a2+b2)の形で表します。

Q.

二乗和の平方根と三平方の定理の関係は?

答えを見る

c=√(a2+b2)の両辺を2乗するとc2=a2+b2となり、cを斜辺とすれば三平方の定理(ピタゴラスの定理)になります。

Q.

二乗和の平方根は建築で何に使いますか?

答えを見る

直角三角形の斜辺計算、斜め荷重の算定、鉛直荷重と水平荷重の両方を考慮した合力や検定比の算定に使います。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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