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ピタゴラスの定理とは?1分でわかる意味、証明、3:4:5の関係、三平方の定理との違い

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ピタゴラスの定理とは、直角三角形の底辺の2乗と高さの2乗の合計が、斜辺の2乗に等しいという定理です。この定理は、建築設計で頻繁に使います。また構造力学や構造設計でも、ピタゴラスの定理を使い、材の長さや内力の計算をします。今回はピタゴラスの定理の意味、定理の証明、3:4:5の関係、三平方の定理との違いについて説明します。


建築で使う数学の内容は、下記が参考になります。

建築で数学は必要?現役設計者が教える必要な公式、範囲、物理との関係

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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ピタゴラスの定理とは?

ピタゴラスの定理とは、直角三角形の底辺の2乗と高さの2乗の合計が、斜辺の2乗に等しいという定理です。下記にピタゴラスの定理を示しました。


x2+y2=z2


xを底辺、yを高さ、zを斜辺とするとき、下図の関係が得られます。

ピタゴラスの定理

上式より、直角三角形の斜辺の長さは、底辺と高さの二乗和の平方根をとればよいです。2つの長さが分かれば、もう1つの長さが判明する面白い定理ですね。下記も参考になります。

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構造力学や構造設計はもちろん、建築設計でも日常的に使う定理です。ぜひ覚えてくださいね。下記も参考になります。

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建築とピタゴラスの定理の関係

建築では、建物の図面を描きます。建物の図面では、普通、鉛直と水平の寸法を描きます。斜辺の寸法は描きこまないことも多いです(代わりに勾配の角度を描きます)。


この時、鉛直と水平の長さが分かれば、ピタゴラスの定理より斜辺の長さが計算できます。例えば屋根の長さ(屋根は、水を流すため斜めに向きます)、斜め方向の部材などの長さがあります。下記も参考になります。

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ピタゴラスの定理と3:4:5

ピタゴラスの定理で、3:4:5の法則があります。これは、底辺または高さが3か4のとき、斜辺が5となる法則です。下図をみてください。

ピタゴラスの定理と3:4:5

3~5まで、連番となるので、ピタゴラスの定理の中でも特別に面白いですね。

ピタゴラスの定理の簡単な証明

ピタゴラスの定理を証明します。下記の証明は、中学生程度の数学を用いて行える有名な方法です。まず、証明の流れを整理しました。


・正方形の中に内接する正方形を描く。

・大きな正方形の面積を求める(①)

・内接する正方形の面積と、三角形の面積を求め合計する(②)

・①と②の面積は明らかに等しい。等式をつくり、ピタゴラスの定理が完成する


下図をみてください。大きな正方形の辺の長さは、「x+y」です。内接する正方形の辺の長さは、「z」です。大きな正方形と内接する正方形によってつくられる直角三角形は、斜辺z、底辺x、高さyの関係です。

ピタゴラスの定理

まず大きな正方形の面積を求めます。辺の長さは「x+y」なので面積は


A=(x+y)2=x2+2xy+y2


です。次に内接する正方形の面積は下記です。


A2=z2


大きな正方形の中にある、三角形の面積の合計(三角形が4つありますね)は下記です。


(x*y)/2*4=2(x*y)=2xy


内接する正方形と三角形の面積の合計は、下記です。


2xy +z2


大きな正方形の面積と、上記の面積は明らかに等しいです。よって、


x2+2xy+y2=2xy +z2

x2+y2=z2


より、ピタゴラスの定理が証明できました。

ピタゴラスの定理と三平方の定理の違い

ピタゴラスの定理と三平方の定理は、同じ意味です。ピタゴラスが証明した定理のため、「ピタゴラスの定理」といいます。「平方」とは、2乗のことです。「三平方」なので、3つの値の平方をとる、という意味です。

まとめ

今回はピタゴラスの定理について説明しました。意味が理解頂けたと思います。ピタゴラスの定理は、直角三角形の底辺の2乗と高さの2乗の和が、斜辺の2乗に等しい定理です。建築でも良く使うので、ぜひ覚えてくださいね。余裕がある方は、ピタゴラスの定理の証明にもチャレンジしましょう。下記も参考になります。

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