この記事の要点
コンクリートのスランプ値はフレッシュコンクリートの軟らかさ(ワーカビリティー)を示す指標で、調合管理強度に応じて規定されます。
一般的なスランプの最大値は18cmで、施工性を確保しつつ強度・耐久性を維持するバランスが求められます。
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コンクリートのスランプ値は、硬化前のコンクリートの軟らかさを表します。スランプ値が大きいほど軟らかいコンクリートです(硬化前の状態)。
軟らかいコンクリートほど施工しやすいです。ただし、スランプ値は施工性だけでなくコンクリートの品質も左右します。
よってコンクリートが軟らかくなり過ぎないよう「スランプ値の最大値」が規定されます。調合管理強度が33N/m㎡以上で21cm以下、33未満で18cm以下とします。
今回は、コンクリートのスランプ値の意味と規定、18cmとの関係について説明します。スランプ試験、スランプフロー、調合管理強度など下記が参考になります。
スランプ試験ってなに?スランプコーンとスランプ値、Fcとの関係
スランプフローとは?1分でわかる意味、スランプとの違い、測定方法、許容値
設計基準強度と品質基準強度の違いと、5分で分かるそれぞれの意味
コンクリートのスランプ値とは、下図に示す値です。
スランプ値は硬化前のコンクリートの軟らかさを表します。上図のように、スランプ値が大きいほど「コンクリートが軟らかいこと」を意味します。
硬化前コンクリートは、粘性のある液状です。これを型枠に打設して硬化を待ちます。よってスランプ値の大きい方が「施工性は良い」です。
ただし、スランプ値は施工性だけでなく「コンクリートの品質を左右する」ことが知られています。
スランプ値は大きいほど、コンクリートの品質に悪影響があります。例えば、水密性の低下、耐久性の低下、乾燥収縮の増大の恐れがあります。
よってスランプ値には「最大値」が規定されています。要するに、小さすぎても大きすぎても問題があるのです。
スランプ値の試験方法、意味など下記も参考になります。
スランプ試験ってなに?スランプコーンとスランプ値、Fcとの関係
似た用語にスランプフローもあります。下記もご覧ください。
スランプフローとは?1分でわかる意味、スランプとの違い、測定方法、許容値
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コンクリートのスランプ値の規定を下記に示します。スランプ値は調合管理強度に応じて変わります。下記に示しました。
調合管理強度33N/m㎡以上 ⇒ 21cm以下
調合管理強度33N/m㎡未満 ⇒ 18cm以下
またスランプ値の許容差は、下記が規定されています。
スランプ21cm以下 ⇒ ±1.5cm
スランプ8~18cm以下 ⇒ ±2.5cm
なお呼び強度27以上で高性能AE減水剤を用いる場合は、許容差±2cmとすることも可能です。
混同しやすい用語
スランプフロー(slump flow)
高流動コンクリートの流動性を評価する試験方法で、スランプコーンを引き抜いた後のコンクリートの広がり直径で表します。
スランプフローは高流動コンクリートに適用される試験方法であるのに対して、スランプ(値)は普通コンクリートに適用される試験で、コーンを引き抜いた後の沈み込み量(cm)で流動性を評価するものです。
ワーカビリティー(workability)
コンクリートの施工のしやすさ(運搬・打込み・締固め・仕上げ)を総合的に表す概念です。
ワーカビリティーは施工性全般を示す総合的な概念であるのに対して、スランプはワーカビリティーを数値的に評価するための指標の一つであり、スランプが大きいほどワーカビリティーが良いとは必ずしも言えません。
コンクリートのスランプ値の基準を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 調合管理強度33N/mm2以上 | スランプ最大21cm以下 | 許容差±1.5cm |
| 調合管理強度33N/mm2未満 | スランプ最大18cm以下 | 許容差±2.5cm |
| スランプ値の影響 | 大きすぎると水密性・耐久性低下・乾燥収縮増大 | 施工性と品質のバランスが重要 |
今回はコンクリートのスランプ値について説明しました。コンクリートのスランプは、硬化前コンクリートの軟らかさを表します。
またスランプ値は、硬化後のコンクリートの品質を左右します。軟らかすぎると悪影響が大きいため、スランプ値には最大値が規定されます。
スランプ試験ってなに?スランプコーンとスランプ値、Fcとの関係
設計基準強度と品質基準強度の違いと、5分で分かるそれぞれの意味
スランプフローとは?1分でわかる意味、スランプとの違い、測定方法、許容値
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験ではスランプの測定方法(スランプコーン試験)と、スランプの最大値(18cm)の規定値が問われます。
スランプが大きいほど柔らかく施工しやすいが、水量増加による強度・耐久性低下のリスクがあります。
スランプフロー試験(スランプが大きい高流動コンクリートに使用)との違いも整理しておきましょう。