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ワーカビリティとは?スランプとの関係・AE減水剤・コンシステンシーとの違いを解説

この記事の要点

ワーカビリティとは、コンクリートの施工のしやすさ(打設・締固め・仕上げのしやすさ)を示す性質のことです。

ワーカビリティの目安としてスランプ試験が使われます。

スランプ値が大きいほど軟らかく、施工性が高くなります。

ただし、水を増やしてスランプを上げると強度が低下するため、AE減水剤を使ってワーカビリティを確保します。

ワーカビリティはAE剤・減水剤・AE減水剤などの混和剤を使用することで改善でき、単位水量を増やさずに流動性を高めることが可能である。

この記事では、ワーカビリティとは何か、AE減水剤とどう関係するのかを整理します。

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ワーカビリティをご存じでしょうか。コンクリートの施工性に関する用語です。今回は、ワーカビリティの意味や、スランプとの関係を説明します。


※スランプの意味は下記が参考になります。

スランプフローとは?スランプとの違い・許容値・測定方法を解説

スランプ試験とは?スランプコーン・スランプ値・Fcの関係

ワーカビリティってなに?

ワーカビリティは、コンクリートを型枠に打ち込むときの施工のやり易さ、です。「ワーカビリティが良いコンクリート」とは、コンクリートの施工性が良いと同義です。


さて、ワーカビリティは、JASS5で下記のように定義されています。※JASS 5については下記が参考になります。

JASS5ってなに?1分で分かるJASS5の意味について


「コンクリートのワーカビリティは、打ち込み箇所および打ち込み・締固め方法に応じて、型枠内および鉄筋周囲に密実に打ち込むことができ、かつブリーディングおよび材料分離が少ないものとする。」


と書いてあります。


※コンクリートの打ち込み、締固めは下記が参考になります。

コンクリートの打ち込みとは?時間規定・打ち重ね時間・注意点を解説

コンクリートの締固めとは?バイブレーターの挿入間隔・留意点と品質管理


つまり、ワーカビリティは単に施工がやり易いだけではダメです。過去の建築物の中には、生コンクリートに水を混ぜて、現場で施工を行いやすくしていました。


水のようにサラサラの液体と、生クリームのように原型を留める半固体で、型枠に隅々まで行き届かせるなら、断然「サラサラの液体」がやり易いですね。


しかしこれは言語道断で、コンクリートの強度が落ちるばかりか、劣化もすぐに進行します。


よってワーカビリティは、ブリーディングや材料分離が少なくすることも必要です。

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ワーカビリティとスランプの関係

ブリーディングや材料分離を判断する指標の1つがスランプ値です。※スランプ値は下記が参考になります。

コンクリートのスランプ値とは?18cmの根拠と許容値・規定を解説

スランプ試験とは?スランプコーン・スランプ値・Fcの関係


スランプが大きいと、材料分離やブリーディング量が大きくなります。


逆にスランプ値が少ないと、前述した問題は起きにくいですが、ワーカビリティは悪くなります。


ワーカビリティとスランプ値の双方を兼ねたコンクリートが必要です。


現在、スランプ値は18cm以下が基本です。ブリーディング量に関しては、JASS5にも評価基準がまとまっていないのが現状です。

ワーカビリティを変えるAE減水剤

ワーカビリティはスランプ値との兼ね合いだと説明しました。昔は水量を増やして(セメント量を減らして)、ワーカビリティを良くしていました。現在では高性能AE減水剤という、水量を減らしてもワーカビリティが損なわれない混和材があります。


※高性能AE減水剤に関しては下記が参考になります。

高流動コンクリートと高性能AE減水材とは何か?

混同しやすい用語

コンシステンシー(consistency)

コンクリートの変形・流動のしやすさ(流動性・軟度)を示す性質で、スランプ値で数値化されます。

コンシステンシーは変形・流動のしやすさという物理的性質を指すのに対して、ワーカビリティはコンシステンシーを含む施工性の全般(運搬・打込み・締固め・仕上げのしやすさ)を総合的に評価する概念であり、コンシステンシーはワーカビリティの一要素です。

フィニッシャビリティ(finishability)

コンクリートの表面仕上げのしやすさを示す性質で、細骨材率・単位水量・粗骨材の最大寸法に影響されます。

フィニッシャビリティは表面仕上げのしやすさという特定の施工段階の性質を指すのに対して、ワーカビリティは打込み・締固め・仕上げを含む施工全体のしやすさを示す総合概念であり、フィニッシャビリティはワーカビリティの部分要素です。

影響要素増加の場合の効果注意点
単位水量流動性向上(スランプ増)水量過多→強度低下・材料分離
セメント量粘性向上・凝結時間に影響過多→水和熱増大・ひび割れ
骨材粒度粗粒→流動性低下細骨材率の調整が重要
AE減水剤流動性向上・単位水量低減ワーカビリティ改善の標準的手段

まとめ

今回はワーカビリティについて説明しました。ワーカビリティの意味自体は簡単です。


しかし大切なのは、ワーカビリティとスランプの関係です。下記も併せて参考にしてください。

コンクリートのスランプ値とは?18cmの根拠と許容値・規定を解説

スランプ試験とは?スランプコーン・スランプ値・Fcの関係

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理解度チェック

Q.

ワーカビリティとは何ですか?

答えを見る

コンクリートを型枠に打ち込むときの施工のしやすさ(打込み・締固め・仕上げのしやすさ)を示す性質です。単に施工しやすいだけでなく、型枠内や鉄筋周囲に密実に打ち込め、ブリーディングや材料分離が少ないことも必要です。

Q.

ワーカビリティとスランプ値はどう関係しますか?

答えを見る

スランプ値が大きいほど軟らかく施工性は高まりますが、材料分離やブリーディングが大きくなります。逆に小さいとこれらの問題は起きにくい一方、ワーカビリティは悪くなります。現在スランプ値は18cm以下が基本です。

Q.

ワーカビリティとコンシステンシーの違いは何ですか?

答えを見る

コンシステンシーは変形・流動のしやすさ(スランプ値で数値化)を指すのに対し、ワーカビリティは運搬・打込み・締固め・仕上げを含む施工性全般を示す総合概念で、コンシステンシーはその一要素です。AE減水剤を使えば単位水量を増やさず流動性を高められます。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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