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設計基準強度と品質基準強度の違いと、5分で分かるそれぞれの意味

コンクリートの強度を表す指標として設計基準強度という用語があります。また、品質基準強度という似たような用語もあります。


皆さんはこの用語の違いや意味をそれぞれ説明できるでしょうか。案外、ややこしくて忘れがちですよね。そこで今回は、設計基準強度と品質基準強度の違いを説明します。


設計基準強度とは何か

設計基準強度とはズバリ「構造設計時に考慮するコンクリートの圧縮強度」です。記号で「Fc」といいます。構造設計の実務では、「Fc(えふしー)」と呼ぶほうが多いです。


建築材料のほとんどには「基準強度」という考え方があります。鋼や木、鉄筋にも基準強度が定められています。これを「F値」といいます。F値は材料の許容応力度を表す基準になる値で、安全率をvとするなら許容応力度fは下記で表します。

FcもF値と同じ概念です。ただし、コンクリートの場合は引張力に弱くF値の規定が無いようなものです。ですから、下添字に「Compression(圧縮)」の頭文字をつけて「Fc」とします。


時代と共に上昇傾向にある設計基準強度

設計基準強度は時代と共に、上昇傾向にあることをご存じでしょうか。昔は、一般的に用いられる普通コンクリートの設計基準強度は18N/muでした。


その後、日本は震災を経験し21N/muまで設計基準強度は上がります。近年では、コンクリートの耐久性、品質を向上させる認識が一般的になり、設計基準強度は24 N/muが一般的です。


もしかすると今後は、27、30というように益々設計基準強度が上がるのかもしれません。


普通コンクリートの設計基準強度と下限値・上限値

普通コンクリートの設計基準強度には、下限値と上限値があります。前述したように、現在ではFc24が一般的ですが、小さい値を用いることも可能です。下記に普通コンクリートの下限値と上限値を示します。

耐久設計基準強度とは何か

耐久設計基準強度Fdという考え方があります。これは、構造体の計画強要期間の級に応じた、下記の定めによります。

近年、設計基準強度はFc24が一般的になりました。その理由がコンクリートの耐久性を表す、耐久設計基準強度が定められたことが要因です。


Fc18では短期間しか耐久性が無いので、せめて標準的な値のFc24にしておこう、ということですね。


ですから今後日本の方針で耐久性を長期に渡って保持する必要がある、というのならFc30が一般的になるでしょう。

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品質基準強度とは何か

さて、品質基準強度とは前述したFcとFdの大きい値のことです。例えば、下記の条件における品質基準強度Fqを求めましょう。

このとき、Fq=30です。品質基準強度はFcとFdの大きい値をとるからです。


調合管理強度と構造体強度補正値

前述した強度は、あくまでも設計上の話です。しかし、実際にコンクリートを造る際、想定通りの強度にできるか分かりません。様々な要因により、強度が上下します。必ず避けなければならないことは、設計で想定していた品質基準強度より実際のコンクリート強度が低いことです。


コンクリートは、鋼と違い品質にバラツキがあります。特に外気の温度によって強度は上下します。そこで、品質基準強度に「構造体強度補正値」という値を加えることで、実際のコンクリートの品質基準強度を満足させます。


構造体強度補正値は外気温により下記の値で定めます。

例えば品質基準強度が30とします。外気温は8℃です。このとき、構造体強度補正値は3なので(※不等号の読み方に注意しましょう)、

で実際のコンクリートは造ります。上記の33N/muで造られるコンクリートの強度を、調合管理強度Fmといいます。記号で書くと下記の通りです。

Fmは調合管理強度、Fqは品質基準強度、mSnは構造体補正値です。


まとめ

今回は設計基準強度と品質基準強度の違いや、それぞれの意味を説明しました。構造設計で考慮する設計基準強度と、構造体の耐久性を考慮した耐久設計基準強度の違いも理解しておきたいですね。


また、コンクリートは鋼と違って、製品にバラツキがあります。そのことを頭にいれておくと、品質基準強度と調合管理強度の違いも明確になるかと思います。


以上、参考になれば幸いです。

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