この記事の要点
打設後のコンクリートは、適切な養生をしないと設計通りの強度が出ない。
乾燥・急冷・振動——これらが強度発現の妨げになる。
養生日数の基準と、温度・湿潤条件の管理ポイントを整理する。
普通ポルトランドセメントを使用した場合の湿潤養生期間は、JASS5で5日以上(15℃以上で)が目安です。
この記事では、コンクリートの養生とは何か、湿潤養生との関係はどうなっているのかを整理します。
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コンクリートが硬化するまで、適切な環境に保つことを「養生」といいます
コンクリートはデリケートな材料です。特に、硬化する前のコンクリート(生コン)は、適切な温度管理、湿潤状態に保たないと、強度の発現が遅れること、ひび割れの原因になります。
今回は、コンクリートの養生の意味、養生日数、養生の温度、湿潤養生について説明します。
コンクリートが硬化するまで、適切な環境に保つことを「養生」といいます。あなたが思っているより、コンクリートはデリケートな材料です。
硬化する前は「生コン(なまこん)」と言うくらいです。ある意味、「生野菜(なまやさい)」のように適切な管理が必要です。
コンクリートは適切な温度管理、湿潤状態(水分で湿った状態)を保てないと、強度発現が遅れることや、ひび割れが起きやすくなります。
コンクリートの強度発現で最も適切な環境が、実は
です。上記の環境で養生することを、標準水中養生といいます。※下記が参考になります。
もちろん、建物は水槽に入りませんので、適切な養生が行えるよう規定があります。
なお、寒い時期に施工するコンクリート(寒中コンクリート)、暑い時期に施工するコンクリート(暑中コンクリート)で、養生方法が違います。
暑中コンクリートとは?1分でわかる意味、読み方、温度補正、打込み温度、養生方法
寒中コンクリートとは?1分でわかる意味、水セメント比、温度、養生方法、空気量
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コンクリートの養生日数と温度の関係は下記です。
早強ポルトランドセメントは、強度発現が早い分、温度を保つ日数が短いです。
※ポルトランドセメントは下記が参考になります。
コンクリートは湿潤状態にすることが基本です。※簡単に言うと、水分で湿った状態です。湿潤養生の期間は、下記です。
中庸熱ポルトランドセメントとは、水和反応速度が遅く低発熱なセメントです。発熱量の多いコンクリート(マスコンクリートなど)に使います。
※ポルトランドセメント、マスコンクリートは下記が参考になります。
マスコンクリートとは?JASS5の定義・内部温度上昇・特徴を解説
つまり湿潤養生の期間は、
と考えてくださいね。下記も参考になります。
湿潤養生とは?期間・シートのやり方・コンクリートとの関係を解説
混同しやすい用語
湿潤養生(しつじゅんようじょう)
コンクリートを水で濡らした布や養生シートで覆い、乾燥を防ぎながら水和反応を促進する養生方法です。
湿潤養生は水分を補給しながらコンクリートを保湿する養生方法であるのに対して、封かん養生(ふうかんようじょう)は防水シートなどでコンクリートを密封し内部の水分だけで水和を進める方法です。
養生期間(ようじょうきかん)
コンクリートを養生状態に保つ期間で、セメントの種類・温度条件によって規定された最低日数が定められています。
養生期間は養生が必要な日数・期間の規定を指すのに対して、養生とはコンクリートの品質を確保するために行う保護管理行為そのものを指し、期間と行為の違いがあります。
| 養生方法 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 湿潤養生 | 散水・湿布・養生マットで覆う | 乾燥収縮防止・水和促進 |
| 標準水中養生 | 20℃±3℃の水中に浸漬 | 強度試験用の基準養生 |
| 保温養生(寒中) | 断熱シート・加熱で温度確保 | 凍結防止・強度発現確保 |
| 散水・日覆い養生(暑中) | 散水・日射遮断 | 急激な乾燥・温度上昇防止 |
| 封かん養生 | 防水シートで覆い乾燥防止 | 現場での簡易湿潤養生 |
養生の考え方がわかると、現場で日数や方法をどう管理するのかも気になってきます。
今回はコンクリートの養生について説明しました。コンクリートが硬化するまで、適切な環境に保つことを「養生」といいます。
コンクリートはデリケートな材料です。適切な温度や状態で管理します。
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コンクリートの養生とは何ですか?
コンクリートが硬化するまで適切な環境(温度管理・湿潤状態)に保つことです。これを怠ると強度発現が遅れ、ひび割れの原因になります。
コンクリートの強度発現に最も適切な環境は?
温度20℃±3℃の水中です(標準水中養生)。
セメント種類別の湿潤養生期間は?
普通ポルトランドセメント(混合セメントA種)は5日間、早強ポルトランドセメントは3日間、中庸熱ポルトランドセメントは7日間です。
