この記事の要点
夏の高温期にコンクリートを打設すると、水和反応が速まり「スランプの低下」「水分の急激な蒸発」「ひび割れ」などの問題が起きます。
日平均気温25℃以上が「暑中コンクリート」の目安で、打込み温度を35℃以下に管理することが必須です。
このページでは暑中コンクリートの定義・読み方・品質低下リスクと養生のポイントを解説します。
暑中コンクリートでは打込み温度の上限(35℃以下)管理・冷却材料の使用・養生シートによる保湿など、夏季特有の対策が求められる。
この記事では、暑中コンクリートとは何か、暑中コンクリートはどう読むのかを整理します。
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暑中コンクリートとは、夏期に施工されるコンクリートのことです。暑中コンクリート専用の仕様が規定されます。
今回は、暑中コンクリートの意味、読み方、温度補正、打込み温度、養生方法について説明します。また、暑中コンクリート似た用語で、寒中コンクリートがあります。
寒中コンクリートとは?1分でわかる意味、水セメント比、温度、養生方法、空気量
暑中コンクリートとは、夏期に施工されるコンクリートです。夏期とは、
と規定されます。JASS5によると、概ね7月~9月までが夏期です。詳しくはJASS5をご確認ください。
建築工事標準仕様書・同解説 5―JASS 5 2018 鉄筋コンクリート工事
夏は気温が高いです。硬化中のコンクリートは、気温の上昇に伴い、表面の水分が蒸発します。蒸発に伴い、ひび割れが生じます(乾燥による収縮)。
夏期には、温度上昇に配慮した仕様が必要です。例えば、下記があります。
他にも、温度補正、打込み温度、養生方法などに注意します(後述しました)。
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暑中コンクリート、寒中コンクリートの読み方は下記です。
読み方が特殊なので注意したいですね。
暑中コンクリートの温度補正は下記です。
詳細は下記が参考になります。
構造体強度補正値とは?3N・6Nの使い分けと温度による違いを解説
暑中コンクリートの温度は、荷卸し時で
とします。また、練り混ぜから打ち込みまでの時間は90分以内です。通常の打ち込み時間より短いので注意します。
※コンクリートの打込み、温度は下記が参考になります。
コンクリートの打ち込みとは?時間規定・打ち重ね時間・注意点を解説
コンクリートの温度管理は?打込み温度の基準と暑中・寒中施工の注意点
暑中コンクリートを養生するときは、急激な水分蒸発を防ぐため、散水が必要です。コンクリートは、乾燥すると、ひび割れるからです。必ず、湿潤養生します。
※コンクリートの養生方法は下記が参考になります。
コンクリートの養生とは?意味・養生日数・温度管理と湿潤養生の方法(強度発現)
暑中コンクリートを整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 適用期間の基準 | 日平均気温の平年値が25℃以上の期間 | 概ね7月?9月(JASS5による) |
| 荷卸し時の温度上限 | 35℃以下 | 練り混ぜから打込みまで90分以内 |
| 構造体強度補正値 | 6N/mm2 | 湿潤養生(散水)で水分蒸発防止が必要 |
今回は暑中コンクリートについて説明しました。暑中コンクリートは、夏期に施工されるコンクリートです。
普通コンクリートとは仕様が違います。暑中コンクリートは、コンクリート表面の水分が蒸発しないよう、散水が必要です。
荷卸し時の温度を守ること、セメントや骨材は、炎天下で加熱されてないものを使いましょうね。※なお、寒い時期は、寒中コンクリートとします。寒中コンクリートの意味は、下記が参考になります。
寒中コンクリートとは?1分でわかる意味、水セメント比、温度、養生方法、空気量
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では「暑中コンクリートの基準(日平均気温25℃以上)」と「打込み温度の上限」を問う問題が頻出です。寒中コンクリートの基準(4℃以下)と対比して覚えましょう。
暑中期にはセメントの水和反応が促進されるため、スランプが低下しやすくなります。打設遅延はコールドジョイントの原因になるため、打設計画の見直しが重要です。
温度補正値(m値)は暑中時に考慮が必要です。調合強度の補正と養生期間の管理を合わせて理解しましょう。