この記事の要点
大型のコンクリート構造物(ダム・橋脚等)ではセメントの水和熱が温度ひび割れの原因になります。
低熱ポルトランドセメントは水和熱を抑えた特殊セメントで、初期強度は低いですが長期(91日)強度の発現に優れます。
このページでは低熱ポルトランドセメントの特徴・水和熱・初期強度と91日強度、マスコンクリートでの使い方を解説します。
低熱ポルトランドセメントは初期強度の発現が遅いが長期強度(91日強度)が高い特徴を持ち、中庸熱ポルトランドセメントよりさらに水和熱が小さい。
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低熱(ていねつ)ポルトランドセメントとは、ゆっくり硬化するセメントの1つです。
似たセメントに中庸熱ポルトランドセメントがあります。両者を比較すると、低熱ポルトランドセメントの方が「ゆっくり硬化する」ため強度発現まで7日もかかります。
水和熱が小さく、乾燥収縮を抑えられます。今回は低熱ポルトランドセメントの意味、用途、水和熱、初期強度と91日強度について説明します。
中庸熱ポルトランドセメント、ポルトランドセメントの詳細は下記が参考になります。
中庸熱ポルトランドセメントとは?読み方・特徴・強度発現・養生期間を解説
低熱(ていねつ)ポルトランドセメントとは、ゆっくり硬化するセメントの1つです。
同系統のセメントに「中庸熱(ちゅうようねつ)ポルトランドセメント」があります。
中庸熱ポルトランドセメントとは?読み方・特徴・強度発現・養生期間を解説
低熱ポルトランドセメントの方が中庸熱ポルトランドセメントよりも「ゆっくり硬化」し、強度発現まで7日も要します。
中庸熱ポルトランドセメントでも「3日で強度発現」するので、かなりゆっくり硬化するセメントですね。一方で水和熱も低く、乾燥収縮を抑えられるメリットがあります。
低熱ポルトランドセメントの初期強度と91日強度は下表から確認できます。
| 品質項目 | JIS R 5210 | ||
| 低熱ポルトランドセメント | |||
| 比表面積(cm2/g) | ≧2500 | ||
| 凝結 | 始発(min) | ≧60 | |
| 終結(h) | ≦10 | ||
| 安定性 | パット法 | 良 | |
| ルシャテリエ法(mm) | ≦10 | ||
| 圧縮強さ(N/mm2) | 1日 | ― | |
| 3日 | ― | ||
| 7日 | ≧7.5 | ||
| 28日 | ≧22.5 | ||
| 91日 | ≧42.5 | ||
初期強度の発現に時間がかかり強度も低いのですが、91日後には普通ポルトランドセメントと同等の強度が確保できます。
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低熱ポルトランドセメントの用途として、
・マスコンクリート(大断面のコンクリート)
・夏期工事
などがあげられます。中庸熱ポルトランドセメントの用途は下記をご覧ください。
中庸熱ポルトランドセメントとは?読み方・特徴・強度発現・養生期間を解説
今回は低熱ポルトランドセメントについて説明しました。低熱ポルトランドセメントは「ゆっくり硬化する」セメントの1つです。
同系統の中庸熱ポルトランドセメントよりも強度発現に時間がかかります。
水和熱が低く、乾燥収縮を抑えられるためマスコンクリートや高強度コンクリートなどの用途に使えるでしょう。
中庸熱ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメントとの違いも理解しましょう。下記が参考になります。
普通ポルトランドセメントとは?記号N・強度・使い方・規格を解説
中庸熱ポルトランドセメントとは?読み方・特徴・強度発現・養生期間を解説
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低熱ポルトランドセメントの特徴は何ですか?中庸熱との比較は?
ゆっくり硬化するセメントで、水和熱が小さく乾燥収縮を抑えられます。中庸熱ポルトランドセメントより「ゆっくり硬化」し強度発現まで7日かかります(中庸熱は3日)。水和熱も中庸熱よりさらに小さいです。
低熱ポルトランドセメントのJIS圧縮強度(7日・28日・91日)を答えてください。
7日≧7.5、28日≧22.5、91日≧42.5N/mm2です(JIS R 5210)。初期強度は低いですが、91日後には普通ポルトランドセメントと同等の強度を確保できます。
低熱ポルトランドセメントの主な用途は何ですか?
マスコンクリート(大断面のコンクリート)、高強度コンクリート、夏期工事などです。
