この記事の要点
設計事務所に就職して図面を描き始めたとき、「この指示が現場でどう受け取られるか」を理解するのに時間がかかりました。設計者が現場を知ることで、より施工しやすい図面が書けるようになります。
この記事では、設計と現場の乖離に気づいた実体験と、設計者が現場を学ぶべき理由を紹介します。
ゼネコンの設計部では入社後に施工管理を経験するため、現場知識が豊富な設計者も多い。構造設計者は施工可能性を常に意識するため比較的現場に詳しい傾向がある。
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「設計者は現場を知らない」と聞いたことがありませんか。
実際、私が学生の頃も聞いたことがあります。
私は大学院を修了して構造設計の仕事に就きました。
今回は実際に設計を経験して感じたこと、設計者は現場を経験できるのか紹介します。
設計がどんな仕事か知りたい方は、下記も参考になります。
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「設計者は現場を知らない」とよく言われます。ここでいう「現場」は、色々な意味を含むと思いますが、「納まり」のことだと感じます。構造でいうと、部材の接合部や、構造部材と意匠材の接合部です。
私が実際に設計者になって感じたことですが、「現場(納まり)のことを知らない設計者」は確かにいます。
私が経験した限りでは、構造設計者は比較的、現場のことに詳しい方が多いです。構造設計は、単に構造計算して図面を描くだけでは無く、「施工できるか?」という点も考えて設計します。柱や梁の断面を決めてOKではなく、施工可能か常に考えます。
というのも、構造設計者は、構造部材に細心の注意を払っています。
自分が計算した通りに施工されなければ、安全性に関わるからです。
そのためには、構造設計の範囲だけでなく、意匠、設備の設計内容が、構造部材にどう影響するのか知りたいのです。
※例えばスリーブ、想定外の荷重など。
よって、自然と意匠や設備など他分野との納まりに詳しくなります。
一方、意匠設計の方は、納まりに詳しくない方が多い印象でした。もちろん、設計事務所ごとに特徴は違いますし、個人にもよります。一概には言えないのですが、「現場を知らない」と言われても仕方のない方がいるのは事実です。
設計の仕事をしていると、施工者から、部分的に設計図を変えたいという要望や質疑がきます。質疑に目を通して、「構造的、法律的に問題ない」項目についてはOKを出します。ただし、構造部材の安全性に関わる変更はOKを出せません。
では、なぜ設計者は現場を知らない人が多いのでしょうか。これは、「設計者は現場の経験が少ない」からです。
特に設計事務所は、室内でのデスクワークが基本です。施工管理の仕事のように、常に現場で常駐しません。現場を経験する機会も少ないです。
一方、ゼネコンは、設計部にいる方でも、入社して数年は施工管理の仕事をします。設計事務所にいる設計者よりも、現場に詳しい方が多いです。
混同しやすい用語
設計事務所の設計者
室内でのデスクワークが中心で、現場への常駐機会が少ない。
施工上の納まりを知らない場合もある。
ゼネコンの設計者
入社後に施工管理を経験することが多く、現場での納まり知識が豊富。
設計事務所出身者に比べて現場感覚が強い傾向がある。
| 項目 | 設計事務所の設計者 | ゼネコンの設計者 |
|---|---|---|
| 現場経験 | 少ない(デスクワーク中心) | 入社後に施工管理を経験 |
| 設計内容 | 独立した建築設計が中心 | 設計+施工一体の提案が多い |
| 現場感覚 | 身につきにくい傾向 | 現場の納まり知識が豊富 |
今回は「設計者は現場を知らない」という話を、私の経験に基づいて紹介しました。
設計者は、もっと現場のことを知るべきだと思います。
特に、設計事務所では現場を経験する機会が少ないので、時間を作って積極的に現場へ行く機会を増やしたいですね。
下記も併せて参考にしてください。
施工とは?読み方・施行との違いと施工主の役割(建築業界での正しい使い方)
建築用語集のおすすめ9選|構造・設計・施工別の辞典と無料Webツール
現場代理人とは?現場所長・現場監督との違いと主任技術者・監理技術者との関係
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
