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押出成形セメント板とは?1分でわかる特徴、ALCとの違い、厚さの規格

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押出成形セメント板は、中空層をもつセメント版です。「押出し成形」とは、成形方法の1つと考えてください。セメント版は、セメント、けい酸、繊維などを主材料として成形した板です。


押出成形セメント板は、ECP版ともいいます。これはExtruded Cement Panelの略称です。また「アスロック」という方もいます。アスロックは確かに押出成形セメント板ですが、株式会社ノザワの商品名です。


今回は、押出成形セメント板の意味、特徴、ALCとの違い、厚さの規格について説明します。

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押出成形セメント板とは?

押出成形セメント板は、中空層を持つセメント版です。下図をみてください。これが押出成形セメント板です。

押出成形セメント板

押出成形セメント板は、セメント、けい酸、繊維などを主材料として、オートクレーブ養生された板です。中空層になるよう押出し成形しています。


押出し成形とは、液状の材料(セメント、けい酸、繊維が主原料)を金型に押し出して、冷却し成形する方法です。金属は熱するとドロドロに解けます。これを金型に押し出すと成形されますね。ただ、熱した金属を冷却しないと固まらないので、押出した後に水槽などがあります。


押出成形セメント板も、概ね上記の過程で製作されています。押出成形セメント板は、日本工業規格(JIS A 5441: 2003)に認定されています。

押出成形セメント板の特徴とALC版との違い

押出し成形セメント版の特徴は、ALCに近いです。そこで、ALC版との違いを紹介しながら、押出成形セメント板の特徴を勉強しましょう。ALCについては下記が参考になります。

ALC床とは?1分でわかる意味、欠点、荷重、厚さ

ALC外壁とは?1分でわかる構造、欠点、メーカー、各材料との違い

重量 


ECPの方が、厚みが薄いですが重いです。ただALC版は、一般的に100厚以上を使うので、上記の通り差はほとんどありません。つまり耐震上の違いも無いといえます。ALCの重量は、下記も参考になります。

alcの重量は?1分でわかる意味、平米重量、厚みによる違い、デザイン

デザイン性


デザイン性はECPが優れています。ALC素地はデザインに優れたものが少ない印象です。高級感のある建物はECPの上にタイル張りとするケースが多いです。


ALC版もタイル張りが可能ですが、やや制約がありあまり採用されません(私が担当した物件では採用した例がありません)。

耐震性

ECPとALCで同程度です。

耐火性

ECPとALCで同程度。両者とも耐火認定を取得済みです。

断熱性


ALCは内部に空気層があるため、高い断熱性があります。

遮音性


ECPは中空層があります。中空層により音が遮断できるので、遮音性が高い特徴があります。

耐久性

ECPとALCで同程度です。

施工性

ECPとALCで同程度です。工場製作して出荷するので、現場では組み立てるだけです。鉄筋コンクリートに比べて、施工性は良いです。

押出成形セメント板の厚さ

表面形状による種類 厚さ 働き幅
フラットパネル (表面を平滑にしたパネル) 60 450 500 600
75 900 1000 1200
50 450 500 600
100 450 500 600
デザインパネル (表面にリブ及びエンボスを施したパネル) 50 600
60
タイルベースパネル (表面にタイル張り付け用あり溝形状を施したパネル) 60 600

ALCの厚みは下記が参考になります。

Alcの厚みは?1分でわかる板厚、規格、屋根と外壁の厚み、重さ

押出成形セメント板の納まり

押出成形セメント板の納まりは、ALC版と近いです。下図はアスロック(株式会社ノザワ製品)の納まり図です。※参考URLは下記です。

アスロック https://www.asloc.co.jp/cad/index.html

押出成形セメント板の納まり

押出成形セメント板の納まり2

アスロックと同じ考え方ですが、H鋼の梁に対してアングル材を取り付け、アングル材に金物を取り付け、アスロックを留めます。

まとめ

今回は押出成形セメント板について説明しました。押出成形セメント板の特徴やALCとの違いが理解頂けたと思います。押出成形セメント板の性能を理解した上で、ALCと使い分けたいですね。

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