建築学生が学ぶ構造力学

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地中梁が付かない独立基礎のデメリットは?曲げ処理と設計上の注意点

この記事の要点

独立基礎に地中梁を設けない場合、柱脚に作用する曲げモーメントをそのまま基礎で処理する必要があり、基礎の設計が複雑になります。

また地中梁がないと隣接する独立基礎が互いに拘束されないため、不同沈下(基礎が不均一に沈む現象)が生じやすくなります。鉄骨造の小規模建築では地中梁を省略することがありますが、設計者の慎重な判断が必要です。

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直接基礎の種類に『独立基礎』があります。独立基礎は1つの柱を基礎1つで負担しますよ、という意味。逆に『ベタ基礎、布基礎』のように複数の柱を、大きな版で負担する基礎もあります。



※各基礎の特徴は下記をご覧ください。

布基礎・独立基礎・ベタ基礎の違いと特徴|選び方のポイント

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両者の違いはほとんどない。

実は独立基礎もベタ基礎も、言葉は違うけど一緒のもの。柱から受ける軸力を基礎の底面で受けます。基礎底面積Aを大きくすれば、支点反力Nに対して接地圧(N/A)が減ります。


接地圧の意味は下記が参考になります。

接地圧とは?1分でわかる意味、単位、基礎、計算式との関係、地反力との違い

独立基礎には地中梁が取りつく。

なぜ両者は違う基礎でしょうか?それは『独立基礎には地中梁が取りつくから』です。これは構造的に、大きな意味をもちます。



それは、『柱の曲げモーメントを地中梁で伝達できること。』です。柱脚には長期時、地震時に曲げモーメントが作用します。この曲げは地中梁で伝達するのが普通。


つまり、独立基礎は鉛直力に対する検討をすれば良いのです。


地中梁の意味は下記をご覧ください。

地中梁と基礎梁の違いと役割について

問題は地中梁が付かない独立基礎

地中梁が付かない独立基礎は少し面倒な計算が必要です。曲げに対して押し引きの反力が生じるからです。圧縮側の接地圧が地耐力より小さいか?引き抜きが生じていないか?これらを確認します。


接地圧、地耐力の意味は下記が参考になります。

接地圧とは?1分でわかる意味、単位、基礎、計算式との関係、地反力との違い

地耐力とは?1分でわかる意味、単位、計算法、n値との関係

混同しやすい用語

「独立基礎」と「布基礎(連続基礎)」

独立基礎は各柱の下に個別に設ける基礎。単独で成立するが、地中梁がないと不同沈下・転倒に弱い。

「地中梁あり」と「地中梁なし」の独立基礎

地中梁がある独立基礎は水平力や不同沈下に対して剛性が高まり安定する。地中梁がない独立基礎は各フーチングが独立するため水平方向の剛性が低い。

地中梁が付かない独立基礎を整理した表を示します。

項目内容備考
地中梁なし独立基礎柱脚に生じる曲げを独立基礎で処理計算が複雑になる
デメリット水平力・不同沈下・転倒に弱い地中梁で剛性を高めるのが基本
採用条件小規模建物など地中梁省略が必要な場合設計者の十分な検討が必要

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は地中梁が付かない独立基礎は計算が面倒、曲げの処理する必要がある、ということを説明しました。次回は具体的な計算について説明しましょう。下記をご覧ください。

曲げを受ける独立基礎の設計 その1

曲げを受ける独立基礎の設計 その2

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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