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地耐力とは?1分でわかる意味、単位、計算法、n値との関係

この記事の要点

地耐力とは地盤の耐力(単位:kN/㎡)のことで、値が大きいほど重い建物を支えられ、N値が分かれば「N値×10(kN/㎡)」を目安にできる

地耐力は荷重の分散効果・土の粘着力・土被り圧の3要因で決まり、建築基準法では地盤の種類ごとに長期・短期の許容地耐力が規定されている。

この記事では、地耐力とは何か、地耐力はどう計算するのか、N値とどう関係するのかを整理します。

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地耐力は、地盤の耐力を意味します。地耐力が大きいほど、重い建物を支えることができます。


逆に地耐力が小さいと地盤は、「柔らかい地盤」です。良好な地盤は固いので、地耐力が大きくなります。


今回は、そんな地耐力の意味と計算法、n値との関係、単位、地耐力を確認する試験について説明します。※なお地耐力は直接基礎の設計を行う際、必要です。

直接基礎とは?種類・設計方法・杭基礎との違い

地耐力とは?

地耐力とは、地盤の耐力です。単位は「kN/㎡」です。地耐力は、単位平米当たり「何kNまで耐えられるか?」示す値です。


例えば、基礎に作用する圧力が50kN/㎡です。これに対して、地耐力が50kN/㎡以上あれば地盤は沈下せずに済みます。


50kN/㎡未満だと、地盤は壊れてしまう計算です。


地耐力は、固い地盤ほど大きい値です。例えば岩盤の地耐力はとても大きいです。逆に粘土層の地耐力は小さい値です。


畑の土を触ったことがありますか?フワフワと柔らかく、足で踏むと足跡が付いたり沈みますよね。


地耐力が0に近いくらい小さいです。そのような地盤が、建物を支えることはできません。


地耐力は後述する方法で計算できます。但し、目安として地盤の種類による地耐力が建築基準法で規定されています。下表を参考にしてください。


地 盤 地耐力(長期) kN/㎡ 地耐力(短期) kN/㎡
岩盤 1000 長期の2倍
固結した砂 500
土丹盤 300
密実な礫層 300
密実な砂質地盤 200
砂質地盤(液状化しない) 50
堅い粘土質地盤 100
粘土質地盤 20
堅いローム層 100
ローム層 50

岩盤は1000kN/㎡もの力を支えることができます。つまり1平方メートルあたり100t(トン)です。

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n値と地耐力の目安

地耐力は地盤の固さに関係します。地盤の固さを表す値が「N値」です。※N値については下記が参考になります。

N値とは?目安・求め方とN値40・50の地耐力・杭の支持力計算

内部摩擦角とは?1分でわかる意味、ざっくり地盤の特性を知る5つのTIPs、n値との関係


地耐力は詳細な計算により求めるのですが、N値が分かれば地耐力も大体の想定(目安)がつきます。概算の地耐力は下式で求めます。


上式より、N値が10の地盤は、大体100kN/㎡の地耐力が想定できます。これは計算間違いに役立ちます。


例えばN値5しかない地盤なのに、地耐力100kN/㎡と計算されたら、何かが間違っています。

地耐力の単位

地耐力の単位は、


kN/㎡


で示します。

地耐力を確認する試験方法

地耐力は、地盤調査による結果(N値など)から計算します。ただ、実際の地盤が計算値と同等以上の地耐力があるかは、現場試験により確認します。


この試験を「平板載荷試験」といいます。平板載荷試験は下記が参考になります。

平板載荷試験と地耐力算定式の違い|試験結果の読み方と実務での注意点を解説

地耐力の計算方法

地耐力は下図の式から計算します。本式は、暗記しなくて大丈夫ですが、式の意味は知っておきましょう。


地耐力の算定式は下記の3項に分けられます。


・『荷重の分散効果』

・『土の粘着力』

・『土の土被り圧』


これらの要因が、地盤の地耐力に関係するのです。それぞれ解説します。

土の粘着力

粘土質地盤は、粘着力があります。詳細な説明は省きますが、粘着力が大きいほど地耐力が大きくなります。


また、粘着力はN値と関係します。N値が大きいほど、粘着力も大きいです。

荷重の分散効果

物の面積が大きければ大きいほど 土に作用する力の範囲は広くなります。面積が小さい基礎を地面に置いた場合と、


広い面積の基礎を置いた場合では 、面積を多くするほど、作用力が少なくなります。これらは基礎の形状により決まる値です。


また基礎幅が大きいほど地耐力も大きくなります。

土の土被り圧

土上に置いた基礎と、土中に埋めた基礎、どちらが多くの力を支えられそうでしょうか?


地面の上に基礎を置いても、転倒しそうで不安です。一方、同じ基礎でも土中に埋めてしまえば、より安定性が増しそうですね。


よって直接基礎は、土の中に深く埋めるほど地耐力が大きくなります。

上記の計算式で得られた耐力を足し合わせ、1/3倍することで長期時の鉛直支持力(地耐力)Raが得られます。短期の値は『長期×2』です。


本式は、暗記せずエクセルで計算を組んでおくと簡単です。土被り圧の詳細は下記が参考になります。

土被り圧とは?1分でわかる意味、読み方、計算と公式、地下水位がある場合

混同しやすい用語

地耐力(長期・短期)

地盤が建物を支えられる限界の圧力強度(kN/㎡)のことで、建築基準法により地盤の種類ごとに長期と短期の値が規定されている。

地盤支持力(鉛直支持力Raなど)は計算式から算定する値であるのに対し、建築基準法の地耐力は規定値(長期・短期)として示されており、設計上の根拠が異なる。

N値(標準貫入試験の値)

標準貫入試験(SPT)によって得られる地盤の固さの指標で、ハンマーで打ち込むときの打撃回数をカウントしたもの。

地耐力は「どれだけの重さを支えられるか」を示す耐力値であり、N値は「地盤の固さ」を示す指標。

目安として地耐力(kN/㎡)≒ N値×10 の関係がある。

試験での問われ方|管理人の一言

一級建築士試験では地盤の種類ごとの長期地耐力(例:岩盤1000 kN/㎡、粘土質地盤20 kN/㎡)や、N値と地耐力の概算関係が出題されることがある。

地耐力の計算式は暗記するより「粘着力・分散効果・土被り圧の3要因」という構成を理解し、表の数値を押さえておくと実務でも試験でも応用しやすい。

まとめ

今回は地耐力について説明しました。地耐力は、地盤の耐力を意味します。地耐力が大きいほど、重い建物を支えることができます。


計算式は難しいですが、「地盤が固いと地耐力は大きい」というごく当たり前のイメージを持つといいでしょう。


またN値と地耐力の関係は、実務でも役立ちます。是非覚えてください。

地耐力が分かる試験とは?1分でわかる種類、平板載荷試験、サウンディング試験との関係

N値とは?目安・求め方とN値40・50の地耐力・杭の支持力計算

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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