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建築の実務をすると、「増打ち」という言葉を度々聞きます。増打ちとは何でしょうか。どのような意味があり、梁や柱の増打ちは、どういった納まり図を描けばよいのでしょう。今回は、増打ちについて説明します。
増打ちと似た用語に「ふかし」があります。ふかしの意味は、下記が参考になります。
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増打ちとは、鉄筋コンクリートの柱や梁、床の、構造的に必要な寸法(躯体寸法)に対して、側面あるいは上下面を大きくしたRC部分のことです。下図を見てください。
梁天端より下のバッテン部分が地中梁あるいは梁です。構造計算では、そのバッテン部分を躯体として考慮します。では、その上にあるRC部分は何でしょうか。実は、これが増打ちです。構造計算で増打ちは重量又は剛性として考慮されます。しかし、長期・地震時の荷重を受ける「躯体」ではありません。
このように、増打ちは躯体(構造的に必要な寸法)より大きくした部分です。
※躯体、剛性は下記が参考になります。
では、なぜ増打ちをするのでしょう。いくつか理由があります。1つは納まり上の問題です。例えば、型枠の取り外しが困難なため、隙間を埋めるために増打ちすることがあります。RCは値段が安いし、凸凹した形をつくると型枠も大変です。増打ちすることで施工性をよくしているわけです。
※納まりの意味は、下記が参考になります。
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2つめが耐久性です。RC外壁は外気に晒されています。つまり、耐久性などの理由で、外側を増打ちします。躯体としては150mmで計算するけど、中性化など、躯体が劣化しないよう増打ちします。
3つめが、見栄えです。例えばRC床は平滑にする必要がありますが、実際、かなりの技術が必要です。普通は躯体の上から10mmか20mmの増打ちをコテ押さえで平滑にします。増打ちにより、床を平滑にして、見栄えを整えます。
増打ちは、構造的に必要な部材ではありません。前述したように、納まり上、見栄え、耐久性により求められています。かといって無筋では壊れてしまいます。よって適切な配筋が必要です。ここでは、柱や梁の増打ち補強例を紹介します。
※納まりの意味は、下記が参考になります。
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下図は梁の増打ち補強です。バッテン部分が梁です。その上部にRC部分があります。これが増打ち部です。増打ち部は、躯体と一体化させる必要があるので、このように躯体に対して鉄筋を定着させます。
要するに、梁上の増打ちを一種の梁だと考えてください。梁には主筋やスターラップが必要ですよね。つまり、増打ちにも主筋やスターラップが必要で、上記のような配筋を行います。
※主筋については、下記が参考になります。
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下図は梁の側面、あるいは柱側面の増打ち補強です。前述したポイントは変わりません。増打ちは躯体と一体化させます。よって躯体に対して鉄筋を定着させます。
あとは側面に主筋を配置し、スターラップを躯体に定着させればOKです。増打ちの配筋に決まりはありません。ポイントは躯体と一体化させること。そのためには躯体への定着をしっかり行いましょう。
今回は増打ちについて説明しました。増打ちの必要性や意味、増打ち補強の描き方が少しでも理解して頂ければ幸いです。下記も参考になります。
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