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ふかしとは、コンクリートの躯体を設計時より余分に大きくした部分をいいます。梁幅を「ふかす」や、壁を「ふかす」という使い方をします。
今回は、ふかしの意味、コンクリート躯体との関係、壁や梁のフカシについて説明します。また、似た用語で増し打ちがあります。増し打ちは下記を参考にしてください。
ふかしは、コンクリートの躯体を設計時より、余分に大きくした部分をいいます。また、ふかしを設けることを「ふかす」といいます。
各部材の納まりが悪いと、施工段階で、ふかすことが多くなります。
似た用語で、「増し打ち」があります。増し打ちとふかしは、ほぼ同じ用語考えて良いです。但し、「梁幅をふかす」というとき、必ずしも増し打ちを設ける意味ではなく、梁幅そのものを広げる意味としても使えます。
また鉄筋コンクリート外壁は、ひび割れ対策として、躯体の壁厚よりも20mm程度厚くします。この20mm分をフカシ、フカシコンクリートなどといいます。
実務では、増し打ちとふかしは、同じような意味で使われているので、違いを深く考えなくても良いでしょう。
※躯体、納まりについては、下記が参考になります。
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下図をみてください。構造計算で考慮したRC梁が400×800でした。しかし、施工中に壁との納まりで梁幅を40mmふかす必要があると判明しました。
ふかした後の、梁幅は440になりますね。昔は、「梁幅は大きくなるからOK」としていました。現在では、「梁幅が大きくなるから、梁の剛性が変わる。全体の計算に影響する」と判断できます。
よって、梁幅は400のままで、「フカシ部分は、構造的には重量のみ考慮する」と判断することが多いです。
安易にふかしを設けると、重量が大きくなります。梁の応力が増えるので望ましくなりません。また、ふかし寸法が大きいと、剛性も無視できなくなり安全性などで大きな問題です。※剛性については下記が参考になります。
各部材をふかす例を紹介します。
RC外壁は、一般的に20mm程度ふかします。これは、壁に誘発目地を設け、ひび割れを集中させるためです。誘発目地を躯体に設けると、「躯体の欠損」に繋がり、所定の耐力が得られません。
よって、フカシ部分に誘発目地を設けます。下図に誘発目地とフカシ、躯体コンクリートの関係を示しました。
その他、壁や梁、柱との関係でふかします。
柱は、壁との納まりでふかすことがあります。また意匠上、柱を円形状や複雑な形状にしたいとき、四角形の躯体に対して、コンクリートをふかします。※納まりの意味は、下記が参考になります。
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梁は、梁幅をふかすことが多いです。下図のように、梁面と壁面が一致しない設計の場合、施工者側はふかす判断をします。※梁幅については、下記が参考になります。
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あるいは、梁同士が交わるとき、梁下端をふかす場合もあります。下図をみてください。
今回はふかしについて説明しました。ふかしは、現場で各部材の納まりが悪いときに行います。
現場で起きたふかしは、構造計算で考慮していませんね。重量や応力が問題ないのか確認しましょう。
また、今回の記事と併せて、増し打ちについても勉強してくださいね。
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