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静定梁とは?反力の求め方・不静定梁との違いと構造設計での扱い

この記事の要点

静定梁とは、力のつり合い式(ΣX=0・ΣY=0・ΣM=0の3式)だけで反力が求められる梁です。

反力の個数が未知数と等しく、追加の条件なしに解けます。

単純梁(両端支持梁)と片持ち梁が代表例で、建築の構造設計では梁の反力・応力を計算する基礎です。

対して不静定梁は未知数が3本より多く、変形条件(たわみ・たわみ角)を追加しないと解けません。

単純梁・片持ち梁が代表例で、不静定梁は反力の未知数が4以上となり、つり合い式のみでは解けません。

この記事では、静定梁とは何か、静定梁はどう読むのか、不静定梁とどう違うのかを整理します。

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静定梁とは、力のつり合い式だけで反力が求められる梁です。不静定次数が0の梁ともいえます。今回は静定梁の意味、読み方、不静定梁との違い、反力や曲げモーメントの計算法について説明します。※不静定梁については下記の記事が参考になります。

不静定梁とは?1分でわかる意味、解き方、重ね合わせの原理、例題

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静定梁とは?

静定梁は、力のつり合い式のみで反力が計算可能な梁です。反力の未知数が3以下の梁が該当します。下図を見てください。これが静定梁の1つで「単純梁」といいます。単純梁については下記の記事が参考になります。

梁の反力の求め方|つり合い条件式と演習問題で計算を身につける

静定梁

また1端が固定で、他端が自由となる梁も静定梁です。「片持ち梁」といいます。片持ち梁については下記が参考になります。

片持ち梁とは?固定端・自由端・曲げモーメント・たわみをわかりやすく解説


実際の建物では、「小梁」が静定梁に該当します。小梁については下記が参考になります。

小梁ってなに?1分で分かる小梁の特徴と目的、種類


また、静定梁の種類や小梁などの関係は下記が参考になります。

梁の種類とは?大梁・小梁・片持ち梁の違いと材料別(RC・鉄骨・木造)の断面形状

静定梁の読み方

静定梁は「せいていばり」と読みます。不静定梁は「ふせいていばり」です。

静定梁と不静定梁の違い、見分け方

静定梁と不静定梁の見分け方は簡単です。反力の未知数を数えればよいのです。


下図をみてください。この梁は、静定梁、不静定梁のどちらでしょうか?

静定梁の例

答えは静定梁です。鉛直荷重しか作用しないので、反力の未知数は2つです。反力の未知数が3以下は静定梁でしたね。


※不静定梁については下記が参考になります。

不静定梁とは?1分でわかる意味、解き方、重ね合わせの原理、例題

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静定梁の反力と曲げモーメント、計算法

静定梁の反力は、力のつり合い式より解けます。力のつり合い式は、鉛直、水平、回転方向ごとに組み立てます。よって反力の未知数が4つ以上だと、未知数が1つ残り解けません。


静定梁の反力と曲げモーメントの計算法は、下記が参考になります。

梁の反力の求め方|つり合い条件式と演習問題で計算を身につける


では簡単に静定梁の解き方を説明します。下図の中央集中荷重が作用する単純梁の反力と梁中央の曲げモーメントを求めてください。

単純梁の例題

荷重は鉛直方向にのみ作用します。よって反力の未知数は2です。まず鉛直方向のつり合い式をたてます。


「ΣV=0」とは、鉛直方向の力(外力と反力を含める)の合計が「0(ゼロ)」になる、という意味です。


次に曲げモーメントのつり合いを考えます。


左支点を起点として、曲げモーメントのつり合いを考えました。上記より、RaもP/2です。さて、スパン中央の曲げモーメントは、下記です。


静定梁の計算は、まず「反力の算定」、その後に「曲げモーメントの算定」です。

静定梁の例題と解き方

静定梁の例題を下記にまとめています。詳細な解き方も説明しているので、ぜひ参考にしてください。

梁の反力の求め方|つり合い条件式と演習問題で計算を身につける

混同しやすい用語

静定梁

力のつり合い式だけで反力が求められる梁。

反力の未知数が3以下で、単純梁・片持ち梁が代表例。

不静定梁に対して、構造計算が簡単だが冗長性が無く、支点が1つ壊れると不安定になる。

不静定梁

反力の未知数が4以上で、力のつり合い式だけでは解けない梁。

重ね合わせの原理などの方法が必要。

静定梁に対して、計算は複雑だが冗長性があり、1つの支点が失われても崩壊しにくい。

静定梁を整理した表を示します。

項目内容備考
静定梁の条件反力の未知数が3以下単純梁・片持ち梁が代表例
不静定梁の条件反力の未知数が4以上両端固定梁などが該当
反力の算定方法鉛直・水平・モーメントのつり合い式(3式)で解く未知数≦3なら静定

まとめ

今回は静定梁について説明しました。静定梁の意味が理解頂けたと思います。静定梁は構造計算の基本ですから、反力や曲げモーメントの求め方を覚えてください。余裕がある方は、不静定梁について理解を深めてくださいね。

不静定梁とは?1分でわかる意味、解き方、重ね合わせの原理、例題

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理解度チェック

Q.

静定梁とは何で、代表例を答えてください。

答えを見る

力のつり合い式(ΣX=0・ΣY=0・ΣM=0の3式)だけで反力が求められる梁です(不静定次数0)。反力の未知数が3以下で、単純梁(両端支持梁)と片持ち梁が代表例です。実際の建物では小梁が該当します。

Q.

静定梁と不静定梁の見分け方を答えてください。

答えを見る

反力の未知数を数えます。静定梁は反力の未知数が3以下、不静定梁は4以上です。例えば鉛直荷重しか作用しない単純梁は反力の未知数が2つなので静定梁です。

Q.

中央集中荷重Pが作用する単純梁の反力と中央曲げモーメントを答えてください。

答えを見る

ΣV=0より Ra+Rb=P、左支点まわりのΣM=0より P×L/2-Rb×L=0、Rb=P/2(Raも P/2)です。スパン中央の曲げモーメントは M=(L/2)×Ra=PL/4 です。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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