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耐久設計基準強度とは、構造体および部材の計画供用期間の級に応ずる耐久性を確保するために必要とするコンクリートの圧縮強度の基準値と定義されます。
コンクリートの耐久性とは構造安全性とは別の要求性能の1つです。耐久性はコンクリートの経年劣化による抵抗性を意味します。
今回は、耐久設計基準強度の意味、一般、標準、長期の期間との関係、jass5の記述、設計基準強度との違いについて説明します。設計基準強度の詳細は下記が参考になります。
設計基準強度と品質基準強度の違いと、5分で分かるそれぞれの意味
耐久設計基準強度とは、構造体および部材の計画供用期間の級に応ずる耐久性を確保するために必要とするコンクリートの圧縮強度の基準値と定義されます。
コンクリートの要求性能には
・構造安全性
・耐久性
・耐火性
・使用性
等があります。構造安全性は、建物の長期外力や短期外力(地震、大雪、台風など)に対する安全性です。
耐久性は、コンクリートの経年劣化(時間が経過して劣化すること)に対する抵抗性を意味します。コンクリートにおける経年による劣化作用としては
・中性化(表面劣化や鉄筋の腐食)
・塩化物イオン(海水など)の浸透
等があります。コンクリートの耐久性は「セメントの種類、養生条件、水セメント比」などが影響するのですが、
これらの影響を内包する値が圧縮強度のため、結果として、耐久性を確保するための圧縮強度(耐久設計基準強度)が規定されるのです。
さて、前述したように、耐久性は経年劣化による抵抗性なので、必要な耐久性を確保するためには、
そもそも建物をどの程度の期間使うのか、専門的にいえば「計画供用期間」を定める必要があります。
計画供用期間の級と圧縮強度の関係を下表に示します。下表のとおり、計画供用期間(予定する建物の使用期間)が長いほど、必要とする圧縮強度は大きくなります。
一般的には「標準」を採用しますが、このとき圧縮強度は24N/mm2、長期になると30N/mm2、
超長期では36N/mm2となり、場合によっては構造安全性を確保するために要する圧縮強度より大きくなる可能性もあるでしょう。
【計画供用期間の級と圧縮強度の関係】
計画供用期間の級 | 耐久設計基準強度(N/mm2) |
短期 | 18 |
標準 | 24 |
長期 | 30 |
超長期 | 36 |
設計基準強度、計画供用期間の詳細は下記が参考になります。
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計画共用期間とは?1分でわかる意味、読み方、耐用年数、強度との関係
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耐久設計基準強度に関するjass5の記述を下記に抜粋・改変して示します。
コンクリートの耐久設計基準強度は、構造体の計画供用期間の級に応じて特記による。特記がない場合は下表による。
【耐久設計基準強度】
計画供用期間の級 | 耐久設計基準強度(N/mm2) |
短期 | 18 |
標準 | 24 |
長期 | 30 |
超長期 | 36 |
耐久設計基準強度と設計基準強度との違いを下記に示します。
・耐久設計基準強度 ⇒ 構造体および部材の計画供用期間の級に応ずる耐久性を確保するために必要とするコンクリートの圧縮強度の基準値
・設計基準強度 ⇒ 構造設計において基準とするコンクリートの圧縮強度
上記の通り、両者は似ているようで意味合いがやや異なります。耐久設計基準強度は、あくまでもコンクリートの耐久性に着目しており、
前述したように、耐久性とコンクリートの圧縮強度は大きく関係することから、所定の耐久性を確保するために必要な圧縮強度が設定されています。
今回は耐久設計基準強度について説明しました。耐久設計基準強度とは、構造体および部材の計画供用期間の級に応ずる耐久性を確保するために必要とするコンクリートの圧縮強度の基準値と定義されます。
予定する建物の使用期間が長いほど、耐久設計基準強度は大きな値を必要とします。設計基準強度、計画供用期間の詳細は下記が参考になります。
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