この記事の要点
重ね継手とは、2つの鉄筋を重ね合わせて1本として扱う継手方法で、コンクリートの付着力によって力が伝達されます。
D13の重ね継手長さは設計基準強度・材質・フックの有無によって異なり、原則としてL1(所定の倍率×呼び径)です。
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重ね継手とは2つの鉄筋を重ね合わせて1つの鉄筋に(一体化)する方法です。
適切に施工された重ね継手は一体化しているので、「2つの鉄筋を1本の鉄筋として力学的に扱う」ことができます。
重ね継手は、重ね合わせた2つの鉄筋同士を溶接したり機械的に接合することはありません。
配筋するとき、バラバラにならないよう結束線で束ねる程度です。なぜ、2つの鉄筋を重ね合わせただけで一体化するのか不思議に思うかもしれません。
もちろん、このままでは力が加わったとき、2つの鉄筋はバラバラになります。
しかし、コンクリートを打設して固まると、鉄筋1に作用する応力はコンクリートの付着力を介して鉄筋2に伝わるようになります。
話は単純で、鉄筋の長さが関係します。鉄筋は通常12m以下の製品しかありません。
一方で、ある梁の配筋で20m分の鉄筋が必要となった場合、12m+8mあるいは10m+10mのように鉄筋を2つに分割して20m分の鉄筋とする必要があります。
このとき、2つの鉄筋を一体化するために「重ね継手」が必要なのです。
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重ね継手の長さはコンクリートの設計基準強度Fc、鉄筋の材質、鉄筋径により決定します。
重ね継手の長さは「L1」とします。下図の通り、鉄筋コンクリートの材料が決まれば、あとは鉄筋の呼び径を掛け算するだけで、重ね継手長さが算定できます。
たとえば、D16の鉄筋の重ね継手長さが40dの場合、40d=40×16=640mmになります。なお、d19以上の鉄筋では主に「圧接」という継手方法を用います。
また、鉄筋径が異なる重ね継手を行う場合、「径の小さい方の継手長さを採用」します。
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フックありの重ね継手の場合、フックなしの重ね継手と比べて「継手長さは短く」なります。これはフックによりコンクリートとの付着性が高まるためです。
前述した重ね継手は、通常、部材断面にも何カ所も必要となります。これは、鉄筋コンクリート部材には、当然、複数本の鉄筋が配筋されるためです。
このとき隣り合う重ね継手の位置は同一位置にならないよう注意し、一般に「約0.5L1分または1.5L1以上」離して設けます。
重ね継手の位置を分散させることで、継手部に予定外の大きな応力が生じた場合でも、その影響を分散させることが可能です。
なお、同一位置に設けた継手を「いも継手」といいます。いも継手は必ず避ける必要があります。
また、機械式継手や溶接継手のずらし方は下記の通りです。
機械式継手は、機械式治具の長さ(溶接長)の中心間距離が
・400mm以上、かつa+40mm
ずらします。
鉄筋の圧接は、
・400mm以上
ずらします。下図に示しました。
混同しやすい用語
定着長さ
鉄筋を柱や梁のコンクリートに埋め込む際に必要な最小限の埋込み長さで、鉄筋が抜け出さないための長さです。
重ね継手の長さは2本の鉄筋を重ねて力を伝達させるための長さであるのに対して、定着長さは鉄筋をコンクリートに固定するための埋込み長さであり、目的が異なります。
いも継手
同一断面上に複数の継手位置が集中した配筋方法で、継手部に応力が集中するため避けるべき配筋です。
重ね継手は継手位置を分散させて使う正規の継手方法であるのに対して、いも継手は継手位置が集中している不適切な状態を指す用語です。
今回は重ね継手について説明しました。重ね継手とは2つの鉄筋を重ね合わせて1つの鉄筋に(一体化)する方法です。
適切に施工された重ね継手は一体化しているので、「2つの鉄筋を1本の鉄筋として力学的に扱う」ことができます。
継手、圧接の意味など下記も勉強しましょう。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験ではD13の重ね継手長さの計算(係数×D)と、継手位置の分散規定が問われます。
重ね継手・圧接継手・機械式継手の使い分けの基準(径の大小・荷重の大小)も整理しておきましょう。
フックありとフックなしで継手長さが変わること(フックありは短くなる)も重要な試験ポイントです。