建築学生が学ぶ構造力学

  1. HOME > 鉄筋コンクリート造の基礎 > 重ね継手とは?意味、鉄筋のd13の重ね継手の長さは?

重ね継手とは?意味、鉄筋のd13の重ね継手の長さは?

この記事の要点

重ね継手とは、2つの鉄筋を重ね合わせて1本として扱う継手方法で、コンクリートの付着力によって力が伝達されます。

D13の重ね継手長さは設計基準強度・材質・フックの有無によって異なり、原則としてL1(所定の倍率×呼び径)です。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット


重ね継手とは2つの鉄筋を重ね合わせて1つの鉄筋に(一体化)する方法です。


適切に施工された重ね継手は一体化しているので、「2つの鉄筋を1本の鉄筋として力学的に扱う」ことができます。

重ね継手

重ね継手は、重ね合わせた2つの鉄筋同士を溶接したり機械的に接合することはありません。


配筋するとき、バラバラにならないよう結束線で束ねる程度です。なぜ、2つの鉄筋を重ね合わせただけで一体化するのか不思議に思うかもしれません。


もちろん、このままでは力が加わったとき、2つの鉄筋はバラバラになります。


しかし、コンクリートを打設して固まると、鉄筋1に作用する応力はコンクリートの付着力を介して鉄筋2に伝わるようになります。

継手ってなに?鉄筋継手の種類と、鉄筋の重ね継手長さ

なぜ重ね継手が必要?

話は単純で、鉄筋の長さが関係します。鉄筋は通常12m以下の製品しかありません。


一方で、ある梁の配筋で20m分の鉄筋が必要となった場合、12m+8mあるいは10m+10mのように鉄筋を2つに分割して20m分の鉄筋とする必要があります。


このとき、2つの鉄筋を一体化するために「重ね継手」が必要なのです。

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

重ね継手の長さは?

重ね継手の長さはコンクリートの設計基準強度Fc、鉄筋の材質、鉄筋径により決定します。


重ね継手の長さは「L1」とします。下図の通り、鉄筋コンクリートの材料が決まれば、あとは鉄筋の呼び径を掛け算するだけで、重ね継手長さが算定できます。


たとえば、D16の鉄筋の重ね継手長さが40dの場合、40d=40×16=640mmになります。なお、d19以上の鉄筋では主に「圧接」という継手方法を用います。


また、鉄筋径が異なる重ね継手を行う場合、「径の小さい方の継手長さを採用」します。

圧接とは?1分でわかる意味、資格、径違い、検査、ふくらみの関係

重ね継手の長さ

重ね継手の長さ2

フックありの重ね継手の場合、フックなしの重ね継手と比べて「継手長さは短く」なります。これはフックによりコンクリートとの付着性が高まるためです。

フックありの重ね継手

重ね継手の継手部の位置

前述した重ね継手は、通常、部材断面にも何カ所も必要となります。これは、鉄筋コンクリート部材には、当然、複数本の鉄筋が配筋されるためです。


このとき隣り合う重ね継手の位置は同一位置にならないよう注意し、一般に「約0.5L1分または1.5L1以上」離して設けます。

重ね継手の継手部の位置

重ね継手の位置を分散させることで、継手部に予定外の大きな応力が生じた場合でも、その影響を分散させることが可能です。


なお、同一位置に設けた継手を「いも継手」といいます。いも継手は必ず避ける必要があります。

いも継手

また、機械式継手や溶接継手のずらし方は下記の通りです。


機械式継手は、機械式治具の長さ(溶接長)の中心間距離が

・400mm以上、かつa+40mm

ずらします。

機械式継手や溶接継手のずらし方

鉄筋の圧接は、

・400mm以上

ずらします。下図に示しました。

鉄筋の圧接

混同しやすい用語

定着長さ

鉄筋を柱や梁のコンクリートに埋め込む際に必要な最小限の埋込み長さで、鉄筋が抜け出さないための長さです。

重ね継手の長さは2本の鉄筋を重ねて力を伝達させるための長さであるのに対して、定着長さは鉄筋をコンクリートに固定するための埋込み長さであり、目的が異なります。

いも継手

同一断面上に複数の継手位置が集中した配筋方法で、継手部に応力が集中するため避けるべき配筋です。

重ね継手は継手位置を分散させて使う正規の継手方法であるのに対して、いも継手は継手位置が集中している不適切な状態を指す用語です。

試験での問われ方|管理人の一言

試験ではD13の重ね継手長さの計算(係数×D)と、継手位置の分散規定が問われます。

重ね継手・圧接継手・機械式継手の使い分けの基準(径の大小・荷重の大小)も整理しておきましょう。

フックありとフックなしで継手長さが変わること(フックありは短くなる)も重要な試験ポイントです。

まとめ

今回は重ね継手について説明しました。重ね継手とは2つの鉄筋を重ね合わせて1つの鉄筋に(一体化)する方法です。

適切に施工された重ね継手は一体化しているので、「2つの鉄筋を1本の鉄筋として力学的に扱う」ことができます。

重ね継手

継手、圧接の意味など下記も勉強しましょう。

継手ってなに?鉄筋継手の種類と、鉄筋の重ね継手長さ

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

この記事の内容を○×クイズで確認する

この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。

意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

ゼロ所長の構造力学問題集で確認する


▼スポンサーリンク▼

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

【無料】ゼロ所長が解説!建築士試験の構造を効率よく学ぶ

・試験に出るポイントをわかりやすく解説

・今すぐnoteで学ぶ ⇒  ゼロから学ぶ建築士試験の構造

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

更新情報

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 鉄筋コンクリート造の基礎 > 重ね継手とは?意味、鉄筋のd13の重ね継手の長さは?