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スラブ厚とは、スラブの厚みです。スラブ厚には下限値が規定されています。
今回は、スラブ厚の意味、規準、かぶり厚、調べ方、マンションとスラブ厚との関係について説明します。
スラブってなに?現役設計者が教えるスラブの意味と、特徴、役割
スラブ厚とは、スラブの厚みです。下図をみてください。スラブとスラブ厚を示しました。
また、スラブ厚は下記の値とします。
・120
・150
・180
・200
・250
・300
上記の値で、150~200mmが標準的なスラブ厚です。スラブ厚の下限値はもっと小さいですが、遮音性や耐久性の観点から、現在では最低150mm程度が普通です。
実は昔、一般的なスラブ厚は120mmでしたが、近年は150mmが標準です。また分譲マンションや優良住宅などは遮音性を確保する目的で、スラブ厚を180以上とします。
スラブ厚を大きくするほど遮音性は良くなります。一方で、スラブの自重が大きくなるので、柱や梁、壁に作用する地震力が増えます。
スラブ厚を大きくするだけで、柱や梁、壁の大きさが影響するのです。※自重については下記が参考になります。
自重とは?1分でわかる意味、建築物、梁、コンクリートでの計算、読み方
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スラブ厚は、下限値の規定があります。これは建築基準法により、下記の定めです。
・80mm以上かつ、短辺方向における有効梁間長さの40分の1以上とすること
有効梁間長さとは、スラブの内法寸法です。下図に示しました。
※有効長さについては下記が参考になります。
有効長さとは?1分でわかる意味、建築、溶接、梁のたわみと構造
例えば、短辺方向の内法寸法が4.0mのとき、スラブ厚の最小値は下記です。
・80mm
・4000/40=100mm ◎
かぶり厚は、躯体面から鉄筋面までの最短距離です。※かぶり厚については下記が参考になります。
最小かぶり厚さとは?1分でわかる意味、柱、壁のかぶり厚さ、設計かぶり厚さとの違い
スラブのかぶり厚(設計かぶり厚)は、下記が一般的です(※但し、分譲マンション、集合住宅などでは耐久性を上げるため、かぶりを大きくとる場合も有り)。
・30mm(仕上げ有りの屋内・屋外、仕上げ無しの屋内)
・40mm(仕上げ無しの屋外)
下図をみてください。スラブのかぶり厚は、両側で60mmも必要です。スラブには鉄筋も必要ですから、かぶり厚と鉄筋径を考慮したスラブ厚としたいですね。
分譲マンションの場合、スラブ厚はパンフレットなどに明記されます。
もし不明であれば、スラブ厚は図面から調べる方法が最も正確です。
設計図または竣工図(建物ができあがったときに作成する図面)が無いか、不動産業者経由で確認しましょう。
不動産業者は図面を保有していないですが、建物を設計した設計事務所は保管しています(建築士法で、設計図書は15年間保管義務あり)。
私は現在、賃貸マンションに住んでいますが、上階の足音が聞こえます。
おそらくスラブ厚150mm程度だと予測します。スラブ厚が大きくなるほど遮音性が高まるので、
現在お住まいの部屋と、遮音性を比較して、スラブ厚がどうか調べても良いですね(もちろん正確なスラブ厚はわかりません)。
スラブ厚は、マンションを購入する方にとって大切な情報ですね。スラブ厚が遮音性に影響するからです。
私が過去設計した集合住宅では、スラブ厚が180mmでした。150mmでは遮音性が心ともないですね。実際に私が住む賃貸マンションは、上階の音が伝わります。
分譲マンションでは、スラブ厚を明記する不動産も多いので、不動産業者へ確認してみましょう。
今回はスラブ厚について説明しました。スラブ厚は150mmが標準です。但し、分譲マンションなど遮音性が求められる住宅では、180、200、250とスラブ厚を大きくします。
スラブ厚を大きくすると鉄筋も多く必要です。下記も併せて参考にしてください。
ダブル配筋とは?1分でわかる意味、メリット、デメリット、壁厚、図面の描き方
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