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継手ってなに?鉄筋継手の種類と、鉄筋の重ね継手長さ

「継手」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。専門用語で、良く分からない言葉ですよね。継手は、鉄筋に対して使われる言葉です。では、継手とはどんな意味でしょうか。今回は、鉄筋の継手について説明します。


鉄筋の継手ってなに?なぜ必要?

鉄筋の継手とは、2つの鉄筋を1つに接合することを言います。下図をみてください。これは継手の一例です。

上図は重ね継手と呼ばれる鉄筋の継手です。継手は上図のように、2つの鉄筋を何らかの方法で1つにします。


では、なぜ継手が必要になるのでしょうか。これは鉄筋の長さに関係しています。


鉄筋の長さは標準で12m以下の製品をつくります。一方、建物を構成する部材の長さは、場合によっては12m以上になります。つまり、鉄筋は数メートルの長さで分割する必要があります。例えば梁が15mとすれば、鉄筋も15m分必要です。15m分の鉄筋を製作することは難しいですし、運ぶこともできません。よって、

というように鉄筋を分割します(一例です)。鉄筋を分割するのは良いですが、分割した鉄筋は分割したままでは性能が発揮できません。ここで「継手」が必要になります。継手は、2つの鉄筋を1本と同等の性能を発揮させることなのです。

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重ね継手長さの考え方

継手長さは、コンクリートの設計基準強度、鉄筋の強度で決定されます。実務では、後述する表などから継手長さを読み取ります。


その表による継手長さは、下記の考え方が元になっています。1次設計時の継手長さは、

です。Lを継手長さ、σbは鉄筋に作用する応力度、dbは鉄筋の呼び径、faは許容付着応力度です。


ここでは細かい計算内容は省略しますが、考え方だけ述べます。継手する、ということは鉄筋Aに作用する応力を鉄筋Bに適切に伝える必要があります。


重ね継手は、鉄筋同士を溶接したり機械的に接合することはありません。配筋するとき、バラバラにならないよう結束線で束ねる程度です。もちろん、このままでは力が加わったとき、2つの鉄筋はバラバラになります。


しかし、コンクリートを打設し固まると、鉄筋Aに作用する応力はコンクリートの付着力を介して鉄筋Bに伝わるようになります。


前述した式は、上記の考え方を網羅したものです。ちなみにフックをつければ、継手長さは短くなります。これは、フックを付けることで付着力が向上するからです。フックについては下記の式が参考になります。


鉄筋の定着長さの計算方法とフック付き定着について

鉄筋のフックってなに?鉄筋のフックの種類と、折り曲げ直径


鉄筋の重ね継手長さ表

前述した重ね継手長さですが、実務では、こんな野暮な計算はしません。下表のように、鉄筋径、コンクリートの設計基準強度が分かれば、求められます。

上表は公共建築工事に用いる標準仕様書を元に作成しました。公共建築物は、これに準ずることが基本ですが、建築学会の鉄筋コンクリート造計算規準、配筋指針ではもう少し緩い値になっています。


ちなみに太径の鉄筋(D19以上など)になると、重ね継手ではなく「圧接継手」という方法が用いられます。圧接は、また別の機械に説明しますが、やりたいことは重ね継手と同じです。複数本の鉄筋を1本にしたいのです。


但し、圧接は鉄筋に熱を加えて1本の鉄筋に造り替えてしまいます(溶接とは違いますが、近いイメージを持って頂いて良いと思います)。

 

継手の種類

継手の種類を下表にまとめました。1つめは、前述した重ね継手です。細径の鉄筋はほとんど重ね継手を行います。2つめは圧接継手、3つめは機械式継手です。

カップラーとは、金具の1つで、鉄筋が差し込めるように孔が空いています。孔は全ネジなので、鉄筋をネジの要領で両側から差し込めます。2つの鉄筋はカップラーにより1本にします。鉄筋Aの応力は、カップラーを介して鉄筋Bへと応力を伝えます。


まとめ

今回は鉄筋の継手について説明しました。重ね継手の継手長さは一級建築士の試験にも出題されます。中々丸暗記は厳しいですが、継手長さの大小のイメージ、フックが付くと継手長さは短くなる、といったパターンを理解しましょう。

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