この記事の要点
短柱とは、腰壁・垂れ壁などにより有効長さが短くなった柱で、せん断剛性が高くなりせん断力を集中的に受けてせん断破壊しやすくなる。
短柱のせん断破壊は脆性的で前兆なく生じるため、耐震設計では構造スリットを設けて短柱化を防ぐことが重要な対策である。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
短柱(たんちゅう)とは、長さの短い柱です。鉄筋コンクリート造では、腰壁や垂れ壁により、柱の可とう長さが短くなり短柱となります。
今回は短柱とせん断破壊の関係、意味、スリット、鉄筋コンクリート造との関係について説明します。
構造スリット、せん断破壊の意味は、下記が参考になります。
短柱(たんちゅう)とは、下図に示すような柱です。他の柱に比べて、柱が短いという特徴があります。
意匠計画上、柱が短くなることもありますが、垂れ壁や腰壁の影響で、短柱になることも多いです。
下図をみてください。2つの柱を比較すると、腰壁と垂れ壁が接合する柱は、剛性が高く変形しません。
変形する部分は、腰壁と垂れ壁が無い部分だけです。この長さを、「可とう長さ」といいます。可とう長さの短い柱が、短柱です。
短柱は、部材の長さが短い分、剛性が高いです。局所的に柱の剛性が高くなるとバランスが悪くなります。
下図をみてください。1本の柱が短柱で、剛性が高いです。力は集中的に短柱に作用します。
短柱は、大きなせん断力が作用するので、せん断破壊しやすい部材です。
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
短柱はせん断破壊を起こしやすいです。せん断破壊は、建物の急な崩壊を招くため、構造的に望ましく無いです。
短柱はなるべく解消します。その方法が、構造スリットを設けることです。構造スリットの意味は、下記が参考になります。
構造スリットにより、柱は垂れ壁や腰壁と切り離され、通常の柱と同じ長さになります。
短柱とせん断破壊の関係を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 短柱の原因 | 腰壁・垂れ壁による可とう長さの短縮 | 柱の変形能力が低下する |
| 短柱の破壊形式 | せん断破壊 | 急激な崩壊を引き起こしやすい |
| 短柱の対策 | 構造スリットの設置 | 柱を垂れ壁・腰壁から縁切りする |
今回は短柱とせん断破壊について説明しました。短柱とせん断破壊の意味、関係が理解頂けたと思います。
短柱の要因、腰壁と垂れ壁の関係を覚えてください。また、短柱がなぜせん断破壊しやすいか勉強しましょう。短柱を解消する構造スリットの意味も理解したいですね。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
▶ 建築士試験ではどう問われる?
この論点は建築士(構造)で出題されます。実際の問題と解き方は RC造の過去問解説(分野別・全年度)(無料)で確認できます。
短柱とは何で、RC造ではどのように生じますか?
長さの短い柱(可とう長さが短い柱)です。腰壁や垂れ壁が接合するとその部分は剛性が高く変形せず、変形する部分(可とう長さ)が短くなって短柱になります。
短柱がせん断破壊しやすい理由は何ですか?
短柱は長さが短い分、剛性が高いためです。局所的に剛性が高くなると力が集中的に作用し、大きなせん断力を受けるため、せん断破壊しやすくなります。
短柱の対策は何ですか?
構造スリットを設けることです。構造スリットにより柱を垂れ壁・腰壁から切り離し、通常の柱と同じ長さにします。
