建築学生が学ぶ構造力学

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不静定梁を固定モーメント法で解く方法

この記事の要点

固定モーメント法(固定端モーメント法)は、不静定梁の固定端に生じるモーメントを公式で求め、そこから反力・応力を算定する解法。

両端固定梁や一端固定他端ピンの梁に適用できる。固定端モーメントの公式(荷重条件別)を覚えることが解法の第一歩。

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不静定梁の解法は、学生はいつだって悩みます。僕だって悩みました。解き方を覚えては忘れ。忘れては思い出し。


特にたわみ角法はつらかったですね。あれは、覚えてられないです。一方で、固定モーメント法は図表を作って解いていく、画期的な計算ですね。


ラーメン構造を解く場合に重宝します。単純な計算ルールに沿って機械的に手を動かすだけですから、忘れにくいですし。


さて皆さんは、固定法はラーメン構造だけにしか使えないと思っていませんか?教科書にはラーメン構造の例題しか無いし、習っていないと思うでしょう。

固定法を使った不静定梁の解き方

でも、それは違います。不静定梁でも固定法を使って解けるのです。


下図を見てください。これは最も単純な不静定梁の1つです。ピン支点が3つあり、反力数が3以上です。


力のつり合いだけでは解けません。スパンはL、荷重は等分布荷重wが作用していると考えてください。梁部材の材質は一定です。


曲げモーメントですが、先に答えを言うと真ん中の支点で

となります。この値を、固定法を使って求めます。


さて、固定法では各部材の剛比に応じて固定端モーメントを分配、到達モーメントを考えてサイクルを計算しました。


その考え方を、そのまま梁に適用すればよいのです。ラーメン構造の場合、柱の剛比と梁の剛比を足して、各剛比の比率分曲げを解除して計算しました。


梁構造なので、柱はありません。ですから、梁部材同士の剛比の割合を分担率とすればよいのです。


下図は、各分担率や固定モーメント等の計算結果を示した表です。材質が一定の梁で、スパンも同じです。


ゆえに、剛比は両部材ともに1です。すると、左支点では、分担率は1となります。理由は、その梁しか負担する部材がありませんから。


一方、中央の支点では梁が2つ取りついています。これは両梁の合計した剛比2に対して、各部材の剛比1の比率分、分担率が決まります。当然、1/2です。


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固定モーメントは、仮にCとします。時計回りをプラスと考え、解除、到達、合計の順に計算していって、整理しました。


固定モーメントCとは、両端固定と考えたときの固定端モーメントのことです。何らかの値を持っていますが、Cと仮定しました。


解法モーメントとは、本来、ピン支持なのに固定モーメントがあると、仮定したので、それを同じ逆回りの曲げモーメントをかけて解除してやるのです。ですから、反対の符号になります。


到達モーメントとは、解法モーメントの半分が到達するという定義より得られた値です。


以上を合計すると中央の曲げが、

となりました。Cは値を持っています。

です。これを先ほどの式に代入すると、

となります。


どうですか? とても簡単に不静定梁が解けましたね。変形の適合計算を細かく計算する必要がありません。たった、これだけ。


不静定梁を解くときは、ぜひ固定法を覚えてもらいたいですね。

混同しやすい用語

固定端モーメント(FEM)

梁が完全固定されているとき、荷重によって固定端に生じるモーメント。例:等分布荷重wの両端固定梁では両端でM=wL²/12(符号に注意)。

材端モーメント

部材の両端に生じる曲げモーメント。固定端モーメントに不均衡モーメントを分配した後の最終的なモーメント。固定端モーメントは初期値。

固定モーメント法(固定端モーメント法)

各スパンの固定端モーメントを求め、不均衡モーメントを分配することで連続梁の応力を解く方法。

モーメント分配法

固定端モーメントの不均衡分を剛度比に応じて各部材に分配する方法。固定モーメント法の基本的な延長。連続梁・ラーメンに適用できる。

試験での問われ方|管理人の一言

固定端モーメントの公式は荷重条件(集中荷重・等分布荷重・集中モーメント)ごとに異なる。試験では公式を正確に使えることが前提。まず「両端固定梁の固定端モーメント」のよく出る3パターンを暗記しておこう。

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