この記事の要点
溝形鋼を母屋や胴縁に使うとき、強軸と弱軸のどちらで断面係数を評価するかで設計の結果が大きく変わります。
C形断面の偏心を無視した設計は過小評価につながります。
この記事では、溝形鋼の断面係数の計算方法と強軸・弱軸の違いを解説します。
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断面係数とは断面二次モーメントを端距離で割った値です。
溝形鋼(みぞがたこう)の断面係数は、20~900cm3程度の値です(常用サイズで強軸回りの値)。
弱軸回りの溝形鋼の断面係数は強軸の1/10程度です。
溝形鋼は一見複雑そうな形をしていますが、長方形の断面係数の組み合わせを計算すれば良いです。
今回は溝形鋼の断面係数の値、一覧と計算、リップ溝形鋼の値、記号、材質について説明します。
溝形鋼、リップ溝形鋼の詳細は下記が参考になります。
溝形鋼の断面係数は強軸回り(X軸回り)で20~900cm3程度の値です。弱軸回りの断面係数は強軸の1/10程度です。下表をみてください。常用サイズの溝形鋼の断面係数を一覧にしました。
溝形鋼のサイズや特徴の詳細は下記が参考になります。
溝形鋼は複雑な形に見えますが、溝形鋼の断面係数の計算は簡単です。下図をみてください。溝形の形状は長方形の組み合わせです。
よって溝形鋼の断面係数の計算は、まず「大きな長方形の断面係数」から小さな長方形の断面係数の値を引けば算定できます。計算の考え方は簡単ですよね。
なお、溝形鋼の断面係数の公式を下記に示します。
B、Hは大きな長方形の幅と高さ、bhは小さいな長方形の幅と高さです。断面係数の公式、長方形の断面係数の求め方は下記が参考になります。
リップ溝形鋼とは下図に示す形状の鋼材です。溝形鋼のフランジが「リップ(唇)」状の形をしていますね。
リップ溝形鋼は軽量形鋼の1つです。板厚が薄いので、溝形鋼よりも断面係数は小さくなります。リップ溝形鋼の断面係数を下記に示します。
リップ溝形鋼の詳細は下記をご覧ください。
溝形鋼の記号は「[」を使います。例えば、
[-100x50x6x8
のように断面を描きます。溝形鋼の材質はSS400が一般的です。SS400の材質は下記が参考になります。
混同しやすい用語
断面係数(Z)
曲げ応力度σb=M/Zの計算に使う断面性能値。
断面二次モーメントとは異なり、断面二次モーメントを端距離で割った値で、曲げ耐力の評価に使う。
溝形鋼の断面係数を整理した表を示します。
| 項目 | 強軸(x軸)回り | 弱軸(y軸)回り |
|---|---|---|
| 断面係数の範囲 | 20~900 cm3 | 強軸の約1/10 |
| 計算方法 | 断面二次モーメント÷端距離 | 同左(非対称のため値が異なる) |
| 主な用途 | 曲げ耐力の評価 | 横座屈・弱軸曲げの評価 |
今回は溝形鋼の断面係数について説明しました。
溝形鋼の断面係数は、常用サイズで強軸周りの値が20~900cm3程度です。
弱軸周りの断面係数は1/10程度の値になります。
溝形鋼の断面係数の計算、考え方を理解しましょう。
断面係数の求め方、溝形鋼の詳細は下記も参考になります。
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溝形鋼の断面係数とは?
断面二次モーメントを端距離で割った値で、常用サイズで強軸回り20〜900cm3程度です。
溝形鋼の弱軸の断面係数は?
強軸の1/10程度です。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では、断面係数と断面二次モーメントの違い(断面係数は端距離で割る)、溝形鋼が非対称断面で強軸・弱軸の値が大きく異なる点が問われる。(一級建築士 頻出:断面係数(I/y)と断面二次モーメント(I)の違い、溝形鋼の非対称断面による強軸・弱軸の大差が繰り返し出題)