この記事の要点
山形鋼(L形鋼・アングル)の有効断面積は、接続側のフランジのみで力を伝達するため、全断面積より小さく評価します。
一般的に有効断面積は全断面積の約85%(日本建築学会基準)が目安です。
筋交いとして山形鋼を使う場合は、引張ブレースとして使うことが一般的です。
座屈長さは取り付け条件(ピン・固定)によって異なり、実長×係数で算定します。
溝形鋼の有効断面積も同様の考え方で評価します。
ガセットプレートとの偏心の影響により、ボルト本数が少ないほど無効長さが大きくなり有効断面積は小さくなる。
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山形鋼を引張材(ブレース材)として用いる場合の有効断面積は下式で計算します。なお、doは山形鋼とガセットプレートを接合する高力ボルトの孔径、hnは無効とする突出脚の高さです。
山形鋼の無効となる突出脚の長さは下表のように算定します。山形鋼に接合するボルト本数が少ないほど無効となる突出脚の長さは大きくなり(つまり、有効断面積は小さくなる)、逆にボルト本数が多いほど突出脚の長さは短く、有効断面積は大きくなります。
【表 突出脚部の無効長さ(hn)】
ではなぜ、山形鋼をブレース材に用いると「無効となる長さ」を考える必要があるのでしょうか。
下図をみてください。
山形鋼ブレースはガセットプレートと接合されますが、ガセットプレート中心と接合されるボルト芯では偏心距離があるためモーメントが生じます。
この偏心モーメントの影響を考慮して、山形鋼は全断面積が有効ではなく前述した断面積の控除を考えるのです。
逆に言えば、上記の偏心が無くなるようにガセットプレート両側に山形鋼を接合すれば、山形鋼は全断面積有効として良いでしょう。
溝形鋼の有効断面積も考え方は同じですが、突出脚部の無効長さ(hn)の計算式がやや違うので注意しましょう。
混同しやすい用語
溝形鋼(チャンネル)の有効断面積
溝形鋼もガセットプレートとの接合で偏心が生じるため有効断面積を控除する必要がある。
山形鋼と考え方は同じだが、突出脚部の無効長さ(hn)の計算式が異なるため混同しないよう注意が必要。
山形鋼の有効断面積を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 有効断面積の算定 | 全断面積からボルト孔と無効突出脚を控除 | 引張材(ブレース材)として使用する場合 |
| ボルト本数と無効長さ | 本数が少ないほど無効長さ大(有効断面積小) | 偏心モーメントの影響 |
| ガセットプレート両側接合 | 偏心がなくなり全断面積を有効とできる | 対称配置が効果的 |
今回は、山形鋼の有効断面積について説明しました。山形鋼を引張材(ブレース材)として用いる場合の有効断面積は下式で計算します。なお、doは山形鋼とガセットプレートを接合する高力ボルトの孔径、hnは無効とする突出脚の高さです。
山形鋼、有効断面積の詳細など下記も勉強しましょう。
アングルとは?建築鋼材(山形鋼)の用途・規格・チャンネルとの違い
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
一級建築士試験では、山形鋼ブレースの断面算定で有効断面積の考え方が出題される。
ボルト本数と無効長さの関係(本数が多いほど有効断面積が大きくなる)を覚えておこう。