この記事の要点
設計初期で地盤調査結果が出たとき、「直接基礎でいけるか杭が必要か」という判断が最初の分岐点になる。
支持地盤の深さと建物荷重の大きさで大方の方向性が決まる。
直接基礎はさらに布基礎・ベタ基礎・独立基礎に分かれ、それぞれ地盤への力の伝え方が異なる。
杭基礎は支持杭と摩擦杭で原理が違う。
基礎形式の選定理由を説明できると、クライアントへの説明もスムーズになる。
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基礎構造の種類は大まかに分類すると2つの基礎形式に分けられます。それが、
①直接基礎
②杭基礎
です。
①の直接基礎は、その名の通り地盤の上に直接基礎を載せたような形式で、比較的地盤が良好な場合や、階数が低く建物全体の重量が少ない場合(木造や鉄骨造)に用いられます。
直接基礎の構造的な特徴として、建物の重量を「フーチングの大きさ」、「土の押さえ効果」によって支えているという点です。※直接基礎の詳細、フーチングの意味は下記リンクが参考になります。
なんとなくわかると思いますが、フーチングが大きければ大きいほど、より多くの重量を支えられる気がしますし、フーチングに土が被さっていれば、その土の重量分押えられて基礎は動かないような気がします。
そういった人間的な感覚は大抵が正しくて、工学的に言えば、フーチングの断面が大きければ、断面積が大きいということなのでP/A(Pは上からの重量)より単位面積当たりの荷重は小さくなります。
また、土の押え効果というものは別ページ「地耐力の算定」で示しているように「Df」と呼ばれる計算項が大きくなるため、多くの重量を支えることができます。
②の杭基礎は、いくら地面を掘っていっても良い地盤が出現せず、数十メートルも下に良好な地盤がある場合や、地震時の液状化対策、上部構造の構造により杭基礎を用いる場合など様々みられます。
比較的大きい建物やRC造はコンクリートによるボリュームが大きいため黙っていても杭基礎になります。
建物の重要度が高い場合は液状化に対する検討も必ず行います。
直接基礎で持ちそうな場合でも、地震時に下の地盤が液状化を起こし建物が転倒したのでは意味がありません。
そういった意味でも、上部構造の重量を支えるだけでなく地震時のさらなる安全性をたかめるために杭基礎は用いられます。
下記も参考にしてくださいね。
杭基礎とは?1分でわかる意味、設計、杭工事の手順、支持層、フーチングの配筋
混同しやすい用語
直接基礎
地盤面近くのフーチングで建物の荷重を直接地盤に伝える基礎(べた基礎・布基礎・独立基礎など)。
杭基礎
杭を打ち込んで深い支持層まで荷重を伝える基礎(既製杭・場所打ち杭など)。
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基礎構造は大きく何に分類され、それぞれどんな場合に使われますか。
直接基礎と杭基礎の2つに分類されます。直接基礎は地盤が良好な場合や階数が低く重量が少ない建物(木造・鉄骨造)に、杭基礎は良好な地盤が深い場合や液状化対策が必要な場合、RC造など重量が大きい建物に用いられます。
直接基礎が建物の重量を支える仕組みを答えてください。
「フーチングの大きさ」と「土の押さえ効果」によって支えます。フーチング断面が大きいほど断面積が大きくP/A(単位面積当たり荷重)が小さくなり、土の押さえ効果は地耐力計算のDf項が大きくなって、より多くの重量を支えられます。
杭基礎が地震時の安全性向上のために用いられる理由を答えてください。
直接基礎で持ちそうな場合でも、地震時に下の地盤が液状化を起こして建物が転倒すると意味がないためです。上部構造の重量を支えるだけでなく、液状化など地震時のさらなる安全性を高める目的で杭基礎が用いられます。
