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偏心基礎とは?1分でわかる意味、設計法、接地圧、配筋

偏心基礎は、基礎柱の中心に対して基礎の中心をずらした基礎です。多くの場合、偏心基礎は望ましくないですが、隣地境界線が厳しいときや、障害物を避けるためなど偏心基礎を採用することがあります。今回は偏心基礎の意味、設計法、接地圧、配筋について説明します。

偏心基礎とは?

偏心基礎は、基礎柱の中心と基礎の中心が一致しない基礎です。下図をみてください。これが偏心基礎です。

偏心基礎

右側の普通の基礎と比べると、その違いが理解頂けると思います。


偏心基礎をみて分かるように、片側の基礎のでっぱりがありません。例えば、隣地境界線が基礎と干渉する場合、偏心基礎が採用されます。

隣地境界線と偏心基礎

偏心基礎を使用する目的を後述しました。

偏心基礎にする目的

偏心基礎とする目的は、大まかに下記の3つです。


偏心基礎とするも理由の大部分が、「隣地境界線が厳しい」「地中障害物を避ける」ことです。地中には思いがけず壊せない配管が見つかることがあります。その配管を避けるために偏心基礎とします。


隣接建物の基礎が、今回設計する基礎と干渉するため偏心基礎とするケースもあるのです。偏心基礎は構造的に望ましくないですが、「何かを避ける」ために必要な基礎形式です。


また、構造的な工夫として偏心基礎とするケースもあります。詳細は省略しますが、基礎に作用する長期曲げが大きい場合、その曲げと逆回りの偏心曲げが発生するように、偏心基礎とします。

偏心基礎による偏心曲げモーメント

偏心基礎は、基礎柱芯と基礎芯が一致しません。よって、「基礎柱芯と基礎芯の偏心分」の偏心曲げモーメントが作用します。

偏心曲げモーメントと偏心基礎

この曲げモーメントをどのように処理するのか、これが偏心基礎のポイントです(詳細は後述する偏心基礎の設計法をご覧ください)。

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偏心基礎の設計法

偏心基礎の設計法は下記の2つのケースに分けて考えましょう。


偏心した方向に地中梁がある場合、偏心曲げモーメントは地中梁に負担させます。よって地中梁付きの偏心基礎は下記の考え方で設計します。


よって偏心基礎自体は、軸力Nに対して必要な基礎面積Aを設定すれば良いです。


地中梁が無い偏心基礎は、少し面倒な計算が必要です。偏心曲げモーメントを、独立基礎で処理します。設計法の概要は、下記の記事が参考になります。

・地中梁が付かない独立基礎のデメリット


覚えて欲しいポイントは下記です。

偏心曲げモーメントを小さくするには?

偏心基礎は、いかに偏心曲げモーメントを小さくするかが大切です。基礎の出寸法を長くするほど偏心曲げが大きくなります。通常の基礎は、基礎せいを大きくすると良いのですが、偏心基礎は全く逆の考え方となります。


偏心曲げモーメントを小さくする方法は下記です。


偏心距離はできる限り小さくします。その上で、軸力に見合った基礎断面積が必要なので、基礎幅を大きくするのです。


また下図のように、両側に基礎を偏心させる方法も効果的です。

両側に基礎を偏心

偏心基礎と接地圧の関係

前述したように、偏心基礎とすると接地圧が大きくなります。偏心曲げモーメントをM、軸力をN、基礎断面積をA、基礎長さをLとしたとき偏心曲げモーメントによる接地圧σは下式で計算します。

偏心基礎の配筋の決め方

偏心基礎の配筋は、偏心曲げモーメントによる接地圧、出寸法の長さに注意しましょう。地中梁が付かない偏心基礎は、通常の基礎よりも配筋が多くなります。


前述した接地圧をσs、基礎の出寸法をLとするとき、下式で曲げモーメントを算定します。スラブと同様に必要配筋量を算定します。

まとめ

今回は偏心基礎について説明しました。偏心基礎の意味が理解頂けたと思います。構造的に注意することが多い偏心基礎ですが、工夫すれば基礎に作用する応力を小さくすることも可能です。偏心基礎の目的やポイントを理解しましょうね。

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