この記事の要点
1棟の建物の中で直接基礎と杭基礎を混在させると、沈下量の違いから「不同沈下」が発生し建物が傾く危険があります。これが「異種基礎」が原則禁止とされる理由です。建築基準法施行令38条でも混用は認められていません。
このページでは異種基礎の定義・禁止理由・法律の規定と、やむを得ない場合の対策方法を解説します。
この記事では、異種基礎とは何か、原則禁止とは何か、建築基準法とは何かを整理します。
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異種基礎とは、直接基礎と杭基礎など、異なる基礎形式を併用することです。建築基準法では、異種基礎を原則禁止にしています。
今回は異種基礎の意味、原則禁止、建築基準法、直接基礎と杭基礎との関係について説明します。
直接基礎、杭基礎の意味は、下記が参考になります。
杭基礎とは?1分でわかる意味、設計、杭工事の手順、支持層、フーチングの配筋
異種基礎とは、1つの建物に直接基礎と杭基礎を併用した基礎です。下図をみてください。これが異種基礎です。
異種基礎は、建築基準法で原則禁止です。理由の1つに「基礎形式により沈下量が変わる」という点です。下図をみてください。
直接基礎と杭基礎では、支持地盤、支持方法などが異なるので、沈下量が変わります。
例えば、直接基礎の沈下量が大きく、杭基礎の沈下量が小さいと仮定します。すると下図のように沈下しますね。
これを不同沈下といいます。不同沈下の意味は、下記も参考になります。
不同沈下とは?1分でわかる意味、原因、読み方、ひび割れの関係
不同沈下は、建物が傾くような沈下です。建物が傾いては、使用が困難ですね。よって、異種基礎は原則避けるべきです。
ただし、構造計算で問題ないことが確認できれば異種基礎の使用が認められます。
杭基礎と直接基礎を併用したパイルドラフト工法は、建物の基礎に採用されています。下記も参考になります。
併用基礎とは?建築基準法での原則禁止の理由とパイルドラフト工法の例外
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異種基礎は、「いしゅきそ」と読みます。関係用語の読み方を下記に示します。
併用基礎 ⇒ へいようきそ
直接基礎 ⇒ ちょくせつきそ
杭基礎 ⇒ くいきそ
建築基準法施行令38条に、異種基礎に関して明記あります。2項で、
建築物には異なる構造方法による基礎を併用してはならない
と明記あり、4項で「2項に対する但し書き」があります。但し書きより、構造計算で構造耐力上問題ないことが確認できた場合は、2項は適用されません。
異種基礎とは、
直接基礎+杭基礎
摩擦杭+支持杭
などです。その他、異なる杭工法(場所打ち杭と既製杭)、支持地盤の違いにも注意が必要です。
「不同沈下するか?」という点に立ち返れば、異種基礎かどうか判断できるでしょう。
混同しやすい用語
併用基礎
併用基礎は意図的に異なる基礎を組み合わせる工法(パイルドラフト工法等)で、構造計算による確認が前提です。
異種基礎が原則禁止される不適切な混在を指すのに対して、併用基礎は構造計算で安全性を確認した上で用いる合法的な工法です。
異種基礎を整理した表を示します。
| 項目 | 直接基礎 | 杭基礎 |
|---|---|---|
| 支持方法 | 地盤面で直接支持 | 杭を介して支持層へ伝達 |
| 沈下量 | 比較的大きい | 比較的小さい |
| 併用(異種基礎) | 原則禁止(不同沈下のリスク) | |
今回は異種基礎について説明しました。異種基礎は、直接基礎と杭基礎を併用ことです。異種基礎は建築基準法で原則禁止です。
異種基礎が禁止である理由、併用基礎との違いも覚えましょうね。下記が参考になります。
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異種基礎とは?
直接基礎と杭基礎など、異なる基礎形式を併用することです。
異種基礎が原則禁止な理由は?
沈下量の違いから不同沈下が発生し建物が傾く危険があるためで、建築基準法施行令第38条でも混用は認められていません。

試験での問われ方|管理人の一言
「建築基準法施行令38条で異種基礎は禁止」という条文の番号と理由(不同沈下)が試験で問われます。(建築士試験 頻出:令38条による異種基礎禁止と不同沈下が理由であることが繰り返し出題)