この記事の要点
基礎構造とは、建物の上部構造(柱・梁・壁)が受ける荷重を地盤へ伝える構造部分の形式のことです。建物の安全性・沈下防止の要です。
基礎構造は大きく直接基礎(べた基礎・布基礎・独立基礎)と杭基礎に分かれます。地盤調査結果(地盤の支持力・沈下特性)と建物規模を考慮して選定します。
基礎構造の選定は地盤の支持力に依存するため、地盤調査の結果をもとに適切な形式を選ぶことが重要である。
この記事では、基礎構造とは何か、どのような種類があるのか、耐震設計上どう設計するのかを整理します。
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基礎構造は、建物を支える「基礎部分」の構造形式などをいいます。基礎構造の種類として、直接基礎、杭基礎があります。今回は、基礎構造の意味、種類、設計、耐震性について説明します。また下記を読むと、基礎構造の勉強がスムーズに理解できます。
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基礎構造とは、建物を支える基礎の構造形式などをいいます。建物には、必ず基礎構造があります。それは、建物が沈下しないよう、地震などで傾かないようにするためです。
基礎構造は地面の下に隠れています。ですから、普段の生活で基礎構造を目にすることは無いでしょう。そんな目に見えない基礎構造ですが、実は構造部材で最もお金がかかる場合もあります。
後述する杭基礎は、1本が1m当たり数万円もします。杭工事だけで数千万~数億かかる工事もあるのです。
華やかな上部構造に目がいきがちですが、実は基礎構造が無いと全ての建築物が成立しないことから、最も重要な構造部材ともいえます。
基礎構造は下記の2種類があります。※各基礎構造の詳細は、下記のリンクからご確認ください。
・直接基礎
・杭基礎
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各構造の概要を後述しました。
直接基礎は、地盤の上に直接、基礎を載せた形式です。比較的地盤が良好なで、階数が低く建物全体の重量が少ない場合(木造や鉄骨造)に用います。
杭基礎は、表層地盤(浅い地盤)に良い地盤が出現せず、数十メートル下に良好地盤がある場合、地震時の液状化対策、などで用います。
建物の重要度が高い場合、液状化の検討を行います。直接基礎でOKでも、地震時に下部層の地盤が液状化を起こしては、建物が転倒する恐れがあるからです。また、上部構造の重量を支えるだけでなく、地震時のさらなる安全性を高める目的で使います。
杭の種類、意味など詳細に知りたい方は、下記を参考にしてください。
既製杭は、中小規模の建築物でよく使う種類です。
基礎構造の設計は、直接基礎、杭基礎で考え方が違います。ここでは共通した考え方を紹介します。まず、基礎構造の目的は
です。基礎構造以外の建物の部分を、上部構造といいます。上部構造の重量をW1、基礎構造の重量をW2とします。次に、基礎構造を設けたことによる地盤の耐力をGaとします。各重量と耐力は下記の関係です。
建物の重量よりも、地盤の耐力が大きければ、建物は沈むことがありません。地盤の耐力は基礎構造の形状などで異なります。
上部構造、地盤の耐力(地耐力)については下記が参考になります。
基礎構造は、上部構造と同様に耐震性も必要とします。地震時の検討も、直接基礎と杭基礎で考え方が違います。
混同しやすい用語
基礎
建築物を地盤に固定する構造部材そのものを指します。
基礎構造が地盤・杭・フーチングを含む構造全体を指すのに対して、基礎は部材単体の意味で使われることが多い点に注意が必要です。
基礎構造を整理した表を示します。
| 項目 | 種類 | 適用条件 |
|---|---|---|
| 直接基礎 | 独立・布・べた基礎 | 地盤良好・建物重量が小さい場合 |
| 杭基礎 | 既製杭・場所打ち杭 | 表層地盤が軟弱・液状化対策 |
| 設計条件 | W1+W2<Ga | 建物重量<地盤耐力 |
直接基礎か杭基礎かの判断は、まず支持層の深さで決まります。
N値が十分な地盤が浅い位置に出ていれば直接基礎が選ばれやすく、支持層が深ければ杭で届かせることになります。
ただし実務では構造要因だけで決まるわけではなく、経済合理性や施工性も判断に入ってきます。
「この地盤なら絶対これ」という決め打ちはあまりなく、同じ地盤条件でも敷地の状況やコスト、工期によって選択が変わることがあります。
地盤調査結果を読むだけでなく、そうした総合的な判断をできるようになることが実務では求められます。
今回は、基礎構造について説明しました。
基礎構造の意味が理解頂けたと思います。
基礎構造は、上部構造を支える縁の下の力持ちです。
基礎構造が無ければ建築物は成立しません。
大学では、基礎構造の勉強を重視しないと思います。
これから構造設計や構造関係の仕事に就く皆さんは、是非勉強してくださいね。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
