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付着とは?鉄筋とコンクリートの付着強度・付着割裂破壊を解説

この記事の要点

付着とは、鉄筋とコンクリートが接触面でくっつく力で、RC造が機能するための根本的な前提条件です。

付着強度はコンクリート強度・鉄筋形状(異形鉄筋のリブ)・かぶり厚さに依存し、付着割裂破壊にも注意が必要です。

この記事では、付着とは何か、鉄筋とコンクリートの付着強度は何で決まるのか、付着割裂破壊はどのように起きるのかを整理します。

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付着とは、物が他の物にくっつくことです。鉄筋コンクリート部材は、鉄筋とコンクリートに付着力が無いと成り立ちません


今回は付着の意味、読み方、付着強度、定着との違い、建築との関係、付着割裂破壊について説明します。


また、付着と似た用語に「定着」があります。定着の意味は、下記が参考になります。

鉄筋の定着とは?定着長さ・L2の意味とアンカーボルトとの違い

鉄筋の定着長さとは?考え方、計算【図解】

付着とは?

付着とは、物が他の物にくっつくことです。付着があるおかげで、鉄筋コンクリート造は成り立ちます。


鉄筋コンクリートは、鉄筋とコンクリートを組み合わせた材料です。下図をみてください。鉄筋はコンクリートの中に入っています。


付着するおかげで、鉄筋を引っ張っても、中々抜けません

付着とコンクリート

一方、付着が無い場合、鉄筋を引っ張るとコンクリートから簡単に抜けます。


鉄筋が抜けては困るので、鉄筋の周りにはリブ(突起)が付いています。リブの付いた鉄筋を、異形鉄筋といいます。


これは付着力を高めるためです。異形鉄筋の意味は、下記が参考になります。

異形鉄筋と丸鋼の違い、サイズ、機械的性質、化学成分、規格、それぞれ

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付着の読み方

付着は、「ふちゃく」と読みます。関係する用語の読み方は、下記です。


付着強度 ⇒ ふちゃくきょうど

定着 ⇒ ていちゃく

付着割裂破壊 ⇒ ふちゃくかつれつはかい


割裂の意味は下記が参考になります。

割裂(かつれつ)とは?付着割裂破壊・付着割裂強度をわかりやすく解説

付着と定着の違い

付着と定着の違いを、下記に整理しました。


付着 ⇒ 物が他のものにくっつくこと

建築では、主に鉄筋とコンクリートのくっつきやすさ。

鉄筋のくっつきやすさ

定着 ⇒ コンクリート部材に、鉄筋をのみ込ませる(鉄筋を、所定の長さコンクリートに埋め込む)こと。

例えば、柱に梁の鉄筋を定着させる。


両者は異なる意味です。但し、目的は似ています。鉄筋とコンクリートは、別々の部材です。それらを「一体化」させるため、付着と定着の性能が必要です。

鉄筋の定着とは?定着長さ・L2の意味とアンカーボルトとの違い


所定の定着性能を満足するため、定着長さが規定されます。定着長さは、下記が参考になります。

鉄筋の定着長さとは?考え方、計算【図解】

付着と付着強度

付着の大きさは、付着強度で判断します。付着強度の式は、鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説2010p.198から明記あります。


なお、2018年版の鉄筋コンクリート構造計算規準では、付着の規定が改訂されました。

鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説

付着割裂破壊

付着割裂破壊は、下記が参考になります。

カットオフ鉄筋ってなに?1分で分かるカットオフ鉄筋の意味

割裂(かつれつ)とは?付着割裂破壊・付着割裂強度をわかりやすく解説

混同しやすい用語

定着

コンクリート部材に鉄筋を所定の長さだけ埋め込み、鉄筋が抜け出さないようにすることです。

付着が鉄筋とコンクリートの接触面でくっつく力そのものを指すのに対して、定着は鉄筋をコンクリートに埋め込む長さ(定着長さ)の確保によって抜けを防ぐ行為・状態を指します。

付着割裂破壊

鉄筋のかぶり厚さが薄い場合に、コンクリートが鉄筋に沿ってひび割れながら付着力を失い破壊する現象です。

付着が鉄筋とコンクリートの正常な結合状態を指すのに対して、付着割裂破壊はその付着が限界を超えた際に生じる破壊形式であり、正常な付着とは区別して理解が必要です。

付着を整理した表を示します。

項目内容備考
定義鉄筋とコンクリートがくっつく力鉄筋コンクリート造が成立する基本的な要素
付着を高める方法異形鉄筋のリブ(突起)による機械的かみ合わせ丸鋼より異形鉄筋の方が付着力が大きい
付着割裂破壊かぶりが薄い場合、コンクリートが鉄筋に沿って割れる現象かぶり厚さの確保が重要

まとめ

今回は付着について説明しました。付着は、物が他の物にくっつくことです。


建築では、主に鉄筋とコンクリートの付着のことです。鉄筋とコンクリートは異なる材料です。


これらを一体化させるため、付着の性能を高める必要があります。下記の記事も併せて参考にしてくださいね。

鉄筋の定着とは?定着長さ・L2の意味とアンカーボルトとの違い

割裂(かつれつ)とは?付着割裂破壊・付着割裂強度をわかりやすく解説

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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