この記事の要点
カットオフ筋とは、梁の端部と中央部で鉄筋本数が異なるときに設ける、特定位置で途切れる鉄筋です。
カットオフ筋の長さは標準的に Lo/4+15d(Lo:スパン内法、d:呼び径)で計算します。また、付着割裂破壊の防止にも関係します。
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カットオフ鉄筋の意味をご存じでしょうか。カットオフ鉄筋は、実務では「カットオフ筋」とも言います(今後は、カットオフ筋という名称とします)。今回はカットオフ鉄筋について説明します。
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下図をみてください。下図は鉄筋コンクリート造の梁をイメージしています。カットオフ筋とは、下図の赤色の鉄筋です。ちなみに、他の鉄筋は左側の端部から、右側の端部まで鉄筋が通っています。これを通し筋と言います。
カットオフ筋の長さは、標準的に下記となります。
ここでLoは、スパンの内法寸法、dはカットオフ筋の呼び径です。例えば、Loが5000、鉄筋がD19の場合、カットオフ筋の長さは1535です。またカットオフ筋は、柱面からの寸法となります。ここに注意してください。
さて、梁の鉄筋は、一般的に「端部(外端)」「中央」「端部(内端)」の箇所、さらに上端、下端(梁の上、下を意味する)の計6カ所の位置に分類できます。
カットオフ筋とは、前述した端部の鉄筋と中央部の鉄筋本数が異なるとき必要です。
※スパン、呼び径の意味は下記が参考になります。
呼び径とは?1分でわかる意味、読み方、内径との違い、φとの関係
端部の鉄筋と中央部の鉄筋が一致するとき、それを「通し筋」といいます。後述する付着割裂の検討で、必要なカットオフ筋の長さが「Lo/4+15d」より大きくなることがあります。
このとき、両端部のカットオフ筋の長さがLoを超える場合があるのです。この場合は、必要に応じて通し筋にすれば良いでしょう。
鉄筋コンクリート造の破壊形式で、付着割裂破壊は必ず避けるべき破壊モードとして定められています。
付着割裂破壊の詳細については省略しますが、付着割裂破壊とカットオフ筋の長さは密接な関係があります。つまりカットオフ筋の長さが大きいほど、付着割裂破壊の防止に役立ちます。
よって、付着割裂破壊の検討では必要カットオフ長さを算定し、それを超えるカットオフ長さを設定します。
※付着割裂破壊は下記が参考になります。
付着とは?1分でわかる意味、読み方、付着強度、定着との違い、建築との関係
混同しやすい用語
カットオフ筋と通し筋の違い
カットオフ筋:梁の端部と中央部で鉄筋本数が異なるとき、端部の位置で途切れる鉄筋です。
通し筋:梁の端部から端部まで連続して配筋される鉄筋です。端部と中央部の鉄筋本数が同じ場合は通し筋になります。
カットオフ筋を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| カットオフ筋の標準長さ | Lo/4+15d | Loはスパン内法、dは呼び径 |
| 通し筋との違い | 端部と中央部で本数が異なる場合に設ける | 本数が同じなら通し筋を採用 |
| 付着割裂破壊との関係 | 長さが長いほど防止に有効 | 必要長さは割裂検討で決定 |
今回は、カットオフ筋について説明しました。カットオフ筋の長さや標準的な長さの計算方法を理解できたと思います。付着割裂破壊については、まだまだ議論の尽きない話題で、鉄筋コンクリート造の規準でも1991年、1999年と年版毎に計算方法が変わっています。
付着割裂破壊については頭の片隅に留めておいて、カットオフ筋がどういったものか、端部筋と中央筋との関係について理解しましょう。下記も参考になります。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
カットオフ筋は「端部と中央部の鉄筋本数の違い」という考え方から押さえましょう。
試験では「カットオフ筋の長さ=Lo/4+15d」の公式と、付着割裂破壊との関係がポイントになります。
付着割裂破壊は必ず避けるべき破壊モードなので、カットオフ筋の長さが長いほど防止に有効という関係も合わせて確認しておきましょう。