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重ね継手の長さは「規定の係数×鉄筋の呼び名」で計算します。また、鉄筋の種類、コンクリートの設計基準強度ごとに「規定の係数」が変わります。
例えば、鉄筋径がD25、鉄筋の材質がSD345、Fc=24の重ね継手の長さは「40d(フック無し)」です。よって重ね継手の長さ=40d=40×25=1000mmです。
また、鉄筋コンクリート構造計算規準では、詳細な計算式から重ね継手の長さを求めることも可能です。
今回は重ね継手の長さの計算、異径の場合の計算、d35の値について説明します。重ね継手の詳細、フックの意味は下記も参考になります。
重ね継手の長さは、「規定の係数×鉄筋の呼び名」で計算します。下表のように鉄筋の材質、コンクリートの設計基準強度、フックの有無などで「規定の係数」は変わります。
鉄筋の種類 | コンクリートの設計基準強度Fc(N/mm2) | L1(フックなし) | L1h(フックあり) |
SD295A SD295B | 18 | 45d | 35d |
21 | 40d | 30d | |
24,27 | 35d | 25d | |
30,33,36 | 35d | 25d | |
SD345 | 18 | 50d | 35d |
21 | 45d | 30d | |
24,27 | 40d | 30d | |
30,33,36 | 35d | 25d | |
SD390 | 21 | 50d | 35d |
24,27 | 45d | 35d | |
30,33,36 | 40d | 30d |
上表から、重ね継手について下記のことがわかります。
・設計基準強度が大きいと重ね継手の長さは短い
・フック有りの方が重ね継手の長さは短い
・鉄筋の強度が大きいほど重ね継手は長くなる
例えば、鉄筋径がD25、材質がSD345、Fc345、フック無しの重ね継手の長さを計算します。上表より「40d」となるので、
重ね継手の長さ=40d=40×25=1000mm
です。また重ね継手するとき、2つの鉄筋径が異径の場合は、「細い方の鉄筋径」を採用して重ね継手長さを計算します。
例えば、D19とD22を重ね継手するとき、D19を採用するのです。
さらに鉄筋コンクリート構造計算規準では、より詳細に重ね継手の長さを計算する方法が示されています。計算式の一部を下記に示します。
σtは重ね継手に生じる存在応力度、dbは鉄筋の呼び名、Lは重ね継手長さ、faは許容付着応力度です。
本式は長期荷重や短期荷重に対する計算式として使います。上式を「L=」の形に直すと下式になります。
試しに諸条件を代入して計算してみてみましょう。前述で示した「規定の係数×鉄筋の呼び名」の計算結果よりやや小さくなります。詳細は鉄筋コンクリート構造計算規準をご覧ください。
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d35の重ね継手の長さを計算します。d35の材質はSD390を使うことが多いです。Fc24、27、30でフック無しの重ね継手長さを下記に示します。
d35、Fc24、フック無し ⇒ 45d=45×35=1575mm
d35、Fc27、フック無し ⇒ 45d=45×35=1575mm
d35、Fc30、フック無し ⇒ 40d=40×35=1400mm
今回は重ね継手の長さの計算について説明しました。重ね継手の長さは「規定の係数×鉄筋の呼び名」で計算します。
また、鉄筋コンクリート構造計算規準では、より詳細な計算方法が示されています。重ね継手の長さは設計基準強度、フックの有無が関係します。
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