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いも継手は、同一箇所に設けられた継手を意味します。いも継手は、鉄筋の継手に使う用語で、原則避けます。
また似た用語で「いも目地」があります。いも目地は、組積造の積み方の種類です。今回は、いも継手の意味、いも継手がダメな理由、重ね継手の基準について説明します。
重ね継手については下記が参考になります。
いも継手とは、同一箇所に設けられた鉄筋の継手です。下図をみてください。このような継手がいも継手です。
いも継手は原則避けるべき継手方法で、継手箇所はずらすことが一般的です。継手のずらし方(ずらす長さなど)には、機械式継手、溶接継手、重ね継手により規準が異なります。
機械式継手は下記が参考になります。
機械式継手とは?1分でわかる意味、メリット、デメリット、カプラー、級について
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なぜ、いも継手は原則避けるべきでしょうか。いも継手は、鉄筋の継手を同一箇所に設ける方法です。
例えば、たまたま継手箇所に予定外の応力(大きな力)が生じて、継手が壊れるとします。いも継手は、「同一箇所に設けられた継手」なので、壊れるのなら全ての継手が壊れます。
一方、継手位置をずらせば、同一箇所が一気に壊れる事態は避けられます。
そもそも「継手」とは、2つの部材を1つに繋げることです。鉄筋に限らず、接合した1本材と、元々1本の部材では後者の方が安心ですよね。
鉄筋は引張力を伝える大切な部材なので、継手を一カ所に集中させるのは避けるべきですね。
いも継手と似た継手に、「全数継手」と「半数継手」があります。下記に違いを整理しました。
・いも継手 同一位置(断面)の鉄筋が全て継手された状態
・全数継手 同一位置(断面)の鉄筋が半数以上、継手された状態
・半数継手 同一位置(断面)の鉄筋が半数未満、継手された状態
鉄筋コンクリート構造計算規準によれば、「全数継手」は避けることが原則です。当然、全数継手よりも継手箇所が多い、いも継手は避けます。
鉄筋コンクリート構造計算規準は下記が参考になります。
鉄筋コンクリート構造計算規準とは?1分でわかる意味、最新版、目次
鉄筋の継手は、同一断面に設けずにずらすことが原則です。ずらし方は、重ね継手、機械式継手、圧接などにより方法が違います。
重ね継手は、継手箇所を
・約0.5L1分または1.5L1以上
ずらします。
下図をみてください。L1とは、鉄筋径や強度によりきまる継手長さです。
鉄筋の圧接は、
・400mm以上
ずらします。下図に示しました。
圧接は下記が参考になります。
圧接とは?1分でわかる意味、資格、径違い、検査、ふくらみの関係
機械式継手は、機械式治具の長さ(溶接長)の中心間距離が
・400mm以上、かつa+40mm
ずらします。下図に示しました。
機械式継手は下記が参考になります。
機械式継手とは?1分でわかる意味、メリット、デメリット、カプラー、級について
ここからは余談ですが、私が担当した建物で、工事業者から平気で「いも継手」にしてよいかと聞かれることがありました。当然認められません。いも継手が施工的という理由だけで、平気で行う業者もいます。注意したいですね。
今回はいも継手について説明しました。継手は、2つの部材を1つに繋げているので、元々1本の部材よりも「不安な部材」です。
同じ位置に継手を設けないよう注意しましょう。下記も参考になります。
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