【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
鉄骨の継手は、2つの部材を一体化するために剛接合(一般的に、高力ボルト摩擦接合)した部分をいいます。※なお、鉄筋コンクリートの鉄筋継手は、鉄骨の継手と少し意味が違います。鉄筋の継手は、下記の記事が参考になります。
今回は、鉄骨の継手の意味、保有耐力接合、計算法、scss-h97との関係について説明します。保有耐力接合は下記の記事が参考になります。
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
鉄骨の継手は、2つの部材を一体化するために剛接合した部分をいいます。普通、高力ボルト摩擦接合で剛接合した箇所をいいます。※剛接合は下記の記事が参考になります。
下図をみてください。これが継手です。
継手は主に、大梁に設けます。鉄骨造の大梁は、スパンが長いので運搬することができません(鉄骨部材が長すぎると、トラックに積めない)。そこで、仕口部を含めた鉄骨大梁を運搬可能な長さとし、残った大梁と別々に運んで、両者を現場でボルト締めをします。
つまり、継手は「施工上、運搬上、必要な接合部」です。
構造計算では、継手関係無しに1本の部材として検討します。継手は必ず一体化するよう剛接合します(元々1本で計算しているのに、実際の部材が2本に分割され、不十分な接合では困りますね)。
そこで継手は、「保有耐力接合(保有耐力継手)」とします。これは、「母材の耐力より、継手部の耐力を大きくする」ことです。※母材は下記の記事が参考になります。
母材とは?1分でわかる意味、材料、溶接、鉄骨との関係、対義語
母材より継手の耐力が大きければ、2つの部材は一体化されている、と言えますね。検討法は、鋼構造接合部指針やscss-h97がおすすめです。
継手は保有耐力継手とする計算をします。詳細は前述した書籍がおすすめです。さて、継手の耐力は、
を合計した値です。高力ボルトの本数を増やせば、耐力は増えます。スプライスプレートの厚みを大きくしてもOKです。※スプライスプレートは下記の記事が参考になります。
添え板とは?1分でわかる意味、厚み、材質、記号、ガセットプレートとの違い
母材耐力は、母材の断面により変わります。母材断面が大きいほど、継手の高力ボルト本数やプレートが厚くなります。
鉄骨の継手耐力は計算が面倒なので、普通は計算しません。代わりに、scss-h97という書籍を使います。
scss-h97は、保有耐力継手となるよう「母材の断面、級など」ごとに、高力ボルト本数やプレート厚、幅が明記された本です。
実務では、scss-h97を読み取り対応する継手を図面に表現します。鉄骨造を設計するとき、scss-h97は本当に良く使います。
今回は鉄骨の継手について説明しました。意味が理解頂けたと思います。鉄骨の継手は、なぜ必要か理解してくださいね(施工上、運搬上の理由でした)。また、継手は保有耐力継手とすること、実務ではscss-h97を使うことも併せて覚えたいですね。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
有料メルマガを無料で見てみませんか?⇒ 忙しい社会人、学生のためのビルディング・アップデート