1. HOME > 鉄筋コンクリート造の基礎 > 鉄筋コンクリートのマンションとは?1分でわかる特徴、メリット、耐用年数、賃貸マンションとの関係
スポンサーリンク

鉄筋コンクリートのマンションとは?1分でわかる特徴、メリット、耐用年数、賃貸マンションとの関係

鉄筋コンクリート造のマンションは、賃貸や分譲に関わらず多くみかけます。鉄筋コンクリートは火に強く、遮音性もあり、振動もしにくい構造です。そのため1つの建物に多くの人が住むマンションにピッタリな構造です。今回は鉄筋コンクリートのマンションの特徴、メリット、耐用年数、賃貸マンションのメリットについて説明します。


鉄筋コンクリート造の耐震性、鉄骨造のマンションとの違いなど下記も参考になります。

鉄筋コンクリート造の耐震性は?1分でわかる耐震性、特徴、耐震等級、ピロティ、築40年、築50年との関係

鉄骨造のマンションとは?1分でわかる耐震性、防音性、揺れやすさ、軽量鉄骨と重量鉄骨との関係

鉄筋コンクリートのマンションとは?

鉄筋コンクリート(Reinforced Concrete)のマンションは、賃貸や分譲に関わらず多くみます。鉄筋コンクリートは鉄骨造や木造に比べて、居住性の高い構造だからです。特に、


耐火性(もえにくい。火に強い)

遮音性(音をつたえにくい)

耐振性(ゆれにくい)


という特徴があります。遮音性が高いため、1つの建物に多くの人が住む共同住宅(マンション)に適した構造です。


各戸(各部屋)の高い居住性が求められる分譲マンションでは、ほとんどが鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造の構造とします。※鉄骨鉄筋コンクリート造の特徴は、下記が参考になります。

SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)とCFT造(コンクリート充填鋼管造)の違い

建物構造の全7種類、1分でわかる木造・RC構造・S造・SRC造の違い

スポンサーリンク

そもそも鉄筋コンクリートとは?

では、そもそも鉄筋コンクリートは、どういう材料でしょうか。鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリートを組み合わせた材料です。


鉄筋は、細長い鋼材のことです。少し意味は違いますが、細長い鉄の棒とイメージしてよいでしょう。コンクリートは、「セメント、骨材(簡単にいうと石や砂)、水」を混ぜて固めた材料です。固い岩や石をイメージするとよいでしょう。


鉄筋は、圧縮力(押す力)に弱い性質があります。針金を押すと簡単に曲がりますよね。あのイメージです。しかし、引張力(引っ張る力)には、めっぽう強いです。糸を引張っても簡単には千切れませんね。


逆にコンクリートは、圧縮力に強く引張力に弱い性質があります。下図をみてください。鉄筋とコンクリートの特徴を示しました。


鉄筋コンクリートのマンション1


鉄筋とコンクリートの性質を下記にまとめます。


鉄筋 ⇒ 引張力に強く、圧縮力に弱い

コンクリート ⇒ 圧縮力に強く、引張力に弱い


上記のように、鉄筋とコンクリートは互いに「長所と短所の関係が逆」です。この2つの材料を組み合わせて、互いの弱点を打ち消した材料が「鉄筋コンクリート」です。

下図をみてください。普通、コンクリートだけの梁に力を加えると、簡単に割れます。しかし鉄筋コンクリートにすることで、鉄筋が引っ張る力を、コンクリートが押す力を負担します。


鉄筋コンクリートのマンション2


上記の仕組みにより、鉄筋コンクリート造は鉄骨造や木造に負けない耐震性を発揮します。鉄筋コンクリート造の耐震性は、下記が参考になります。

鉄筋コンクリート造の耐震性は?1分でわかる耐震性、特徴、耐震等級、ピロティ、築40年、築50年との関係

鉄筋コンクリートマンションの特徴とメリット

鉄筋コンクリートの特徴を下記に示します。


耐火性(もえにくい。火に強い)

遮音性(音をつたえにくい)

耐振性(ゆれにくい)


ちなみに「鉄筋コンクリート造は地震に強い」と書いてある不動産系サイトが散見されます。構造設計者の考えをいうと「半分間違いで半分正解」です。適切に構造設計された建物は、鉄骨造や木造も高い耐震性をもちます。


鉄筋コンクリート造だからといって、無条件に「耐震性が良い」と思わないよう注意してください。例えば、1階が駐車場で2階以上が住戸のマンションをみかけます。これをピロティ形式といいます。鉄筋コンクリート造のピロティ形式は、耐震性に注意が必要です。

ピロティ形式とは?ピロティの目的と耐震性


では、前述した鉄筋コンクリート造の特徴とメリットを、それぞれ説明しますね。

耐火性(もえにくい。火に強い)

鉄筋コンクリート造は燃えにくいです。鉄筋コンクリートの表面は「石」のような状態です。石が燃えにくい様に、鉄筋コンクリートも火に強いです。建築業界では、鉄筋コンクリートは耐火材料として知られています。

遮音性(音をつたえにくい)

鉄筋コンクリートは音を伝えにくい特徴があります。マンションは多くの人が同じ建物に住みます。隣や上の階の音が聞こえたら居住に問題アリですよね。こういった音を伝えにくいのが鉄筋コンクリートです(※完全に音が無くなるわけでは無い)。


但し、賃貸と分譲マンションで遮音性に違いがあります。分譲マンションの場合、壁厚やスラブ厚を大きくして、遮音性を高めます。詳細は下記をご覧ください。

鉄筋コンクリートの壁厚は?1分でわかる意味、壁厚の規準、マンションの壁厚との関係.

スラブ厚とは?1分でわかる意味、規準、かぶり厚、調べ方、マンションとの関係

耐振性(ゆれにくい)

鉄筋コンクリートは振動しにくい構造です。生活による振動も起きにくいですが、地震時は建物が揺れにくい構造です(鉄骨造と木造に比べると)。もちろん、高層マンションになると鉄筋コンクリート造でも、地震時の揺れは感じます。

鉄筋コンクリートマンションの耐用年数

鉄筋コンクリートマンションの耐用年数ですが、50年程度と考えて良いでしょう。鉄筋コンクリートには「計画共用期間(けいかくきょうようきかん)」という考え方があります。これは、コンクリートに重大な劣化を生じない期間です。


鉄筋コンクリート造を設計するとき、通常、「標準」的な計画共用期間を想定します。この標準の期間が「50年」です。


ただし、いくら耐用年数が50年といても、現在(2020年)から50年もさかのぼると、1970年になります。1981年以前に設計されたマンションは古い耐震設計基準に基づいており、耐震性が低いです。


1981以降に設計された新耐震基準によるマンションを選ぶべきでしょう。鉄筋コンクリート造の計画共用期間は、下記が参考になります。

計画共用期間とは?1分でわかる意味、読み方、耐用年数、強度との関係


また、鉄筋コンクリートマンションの耐用年数は躯体(構造部材)だけでなく、設備や美観、仕上げなども関係します。

鉄筋コンクリート造の賃貸マンションのメリットは?

鉄筋コンクリート造の賃貸マンションのメリットを下記に示します。


・遮音性が高く、隣や上階の音が気にならない

・木造、軽量鉄骨アパートに比べて耐震性、耐火性が高い


分譲マンションの居住性には劣りますが、賃貸マンションでも遮音性は高いです。私は実際に、鉄筋コンクリート造の賃貸マンションに住んでいますが、隣や上階の音は気になりません。


鉄筋コンクリート造の賃貸マンションは、耐震のプロである「構造設計者」が設計を行っています。一方、木造や軽量鉄骨アパートは構造設計者が関る必要の無い建物です。


もちろん、建築基準法を満たしたアパートだと思いますが、構造設計のプロが確認していない分、不安はあります。鉄筋コンクリート造の耐震性については、下記もご覧ください。

鉄筋コンクリート造の耐震性は?1分でわかる耐震性、特徴、耐震等級、ピロティ、築40年、築50年との関係

まとめ

今回は鉄筋コンクリートのマンションについて説明しました。遮音性の高い鉄筋コンクリートは、1つの建物に多くの人が住むマンションに適しています。鉄筋コンクリートという材料の特徴も理解してくださいね。鉄筋コンクリート造の耐震性など、下記も参考になります。

鉄筋コンクリート造の耐震性は?1分でわかる耐震性、特徴、耐震等級、ピロティ、築40年、築50年との関係

鉄骨造のマンションとは?1分でわかる耐震性、防音性、揺れやすさ、軽量鉄骨と重量鉄骨との関係


▼こちらも人気の記事です▼

▼人気の記事ベスト3▼

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

ss7_ユニオンシステム
建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

わかる2級建築士の計算問題解説書!

限定メールマガジン公開中▼

限定メールマガジン

更新情報

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

人気の記事ベスト3

同じカテゴリの記事一覧

  1. HOME > 鉄筋コンクリート造の基礎 > 鉄筋コンクリートのマンションとは?1分でわかる特徴、メリット、耐用年数、賃貸マンションとの関係