この記事の要点
異種材料を組み合わせた構造では、一体変形するときひずみが共通となり、応力は各材料の剛性(EA)の比に応じて分配されます。
剛性が高い材料ほど多くの力を負担するため、鋼とコンクリートの混構造では鋼の方が大きな応力を受けます。
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異種材料を組み合わせた建築物には、木や鋼を組み合わせた構造物や、鋼や鉄筋コンクリートを組み合わせたような、混構造と呼ばれる構造形式も良くみられます。
そのような異種材料を組み合わせた場合、それぞれの材料にはどのような応力が作用するのでしょうか?
以下の構造物を例とします。
まず、部材1と部材2は完全に一体として変形するとします。このとき、二つの部材は一体となって変形するという仮定から以下のことがわかります。
となりますね。まず、それぞれの部材に対しての歪についてですが、一体となって変形するため、ひずみの値は同じとなります。また、部材1と2が一体となった部材のひずみについても、それぞれの剛性の重ね合わせにより求めることができますね。
以上の式を変形すると、
となります。
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先ほど求めた結果を使って、簡単な計算をしてみましょう。
とします。部材1は鋼を想定して、部材2ではコンクリートを想定しています。このときの、それぞれの部材に作用する応力を調べましょう。
計算式は以下のようにしめされるので、
それぞれの値を代入すると、
となります。以上の結果のように異種材料を組み合わせたとき、剛性が高い材料へと多く力が流れているという結果が得られました。
設計の際は、この応力が作用したとき、部材が安全なのかということについて考える必要がありますね。
混同しやすい用語
応力(σ)
部材断面に作用する単位面積あたりの内力で、異種材料では各材料の剛性(EA)比に応じて異なる値になります。
一体変形するときひずみが共通となるのに対して、応力は剛性比で材料ごとに分配される点が異なります。
ひずみ(ε)
変形量を元の長さで割った無次元量で、一体変形する異種材料では両材料で共通の値となります。
応力が剛性比で材料ごとに異なるのに対して、ひずみは変形の適合条件から両材料で等しくなる点が異なります。
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異種材料を組み合わせた構造(混構造)で、ひずみと応力はどうなりますか?
一体として変形するため各材料に生じるひずみは共通(等しく)になり、応力は各材料の剛性(EA=ヤング率×断面積)の比に応じて分配されます。
異種材料では、剛性が高い材料と低い材料のどちらが大きな力を負担しますか?
剛性が高い材料ほど多くの力を負担します。例えば鋼とコンクリートの混構造では、剛性の高い鋼の方が大きな応力を受けます。
異種材料で各材料のひずみが共通になるのはなぜですか?
2つの部材が完全に一体となって変形するという仮定(変形の適合条件)から、両材料のひずみは等しくなります。一方、応力は剛性比に応じて材料ごとに異なる値に分配されます。
