この記事の要点
平面応力状態とは薄い平板が面内(xy平面)荷重を受ける状態でz方向の応力成分を0とみなすもので、建築・機械分野で広く用いられ、スラブや平板部材の解析に対応する。
平面ひずみ状態はz方向(奥行き方向)に非常に長い柱体が側面に一様な荷重を受ける状態でz方向のひずみを0とみなすもので、トンネルや擁壁など土木分野の解析によく使われる。
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二次元の有限要素解析では平面応力状態と平面ひずみ状態という概念が存在します。それぞれの違いや特徴について勉強しましょう。材料力学での応力、有限要素法による解析手順は下記が参考になります。
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平面応力状態とは薄い平板が面内(xy平面)の荷重を受ける状態をいいます。
この場合にはxy平面に垂直な方向の応力成分(z軸の応力)が近似的に全て0とみなせるのです。
下図のようにxy平面に外力が加わると、引張力により物体は伸びます。
当然xy平面には応力が作用するのですが、z軸にも僅かながらポアソン効果により応力が発生します。しかし、平面応力状態ではこのz軸の応力成分を0にして考えます。
例えば、鉄の平板を両側から引張ったときの応力状態を解析する場合にはこの状態を考えます。
一般的に「平板」と呼ばれる形状です。代表的な平板形状の部材に、スラブがあります。スラブは厚みに対して平面形状が大きい部材です。スラブに関しては下記が参考になります。
スラブってなに?現役設計者が教えるスラブの意味と、特徴、役割
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平面ひずみ状態とは、z方向(奥行き方向)に非常に長い柱体がその側面に長さ方向に沿って一様な荷重を受けるような状態をいいます。
例えばトンネルなどですね。よって、平面ひずみ状態は土木分野で活躍し、建築分野では、あまり使いません。
混同しやすい用語
平面応力状態と平面ひずみ状態
平面応力状態はz方向の応力σzを0とみなす仮定で、薄い平板(板厚が小さく面積が大きい部材)の解析に用いられ、FEMのDマトリクスはヤング率Eとポアソン比νで構成される2D行列になる。
平面ひずみ状態はz方向のひずみεzを0とみなす仮定で、奥行き方向に非常に長い構造物(トンネル・ダム断面など)の解析に用いられ、σzはゼロにならない点が平面応力状態と異なる。
ポアソン効果と平面応力の関係
ポアソン効果により面内引張が生じると奥行き方向にも微小な変形が発生するが、平面応力状態ではz方向の応力を0として取り扱い、z方向のひずみはゼロではない(自由に変形できる)。
一方、平面ひずみ状態ではz方向の変形が拘束されているため、z方向のひずみをゼロとするが、その結果z方向の応力(σz)が発生する点を区別して理解することが重要である。
平面応力状態と平面ひずみ状態を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 平面応力状態 | z方向の応力σzを0とみなす仮定。薄い平板の解析に使用 | スラブなど厚みに対して平面が大きい部材に適用 |
| 平面ひずみ状態 | z方向のひずみεzを0とみなす仮定。奥行き方向に長い構造物に使用 | トンネル・ダム断面など土木分野で主に適用 |
| 主な違い | 平面応力ではσz=0・εz≠0、平面ひずみではεz=0・σz≠0 | FEM解析時のDマトリクスの形が異なる |
今回は平面応力状態と、平面ひずみ状態の違いについて説明しました。次回はマトリクスの定式化について勉強しましょう。下記のリンクからどうぞ。
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