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ボイリングとは、根切した地盤と周囲地盤の水位差による水圧の影響で、根切り直下の地盤が沸騰したような状態になり根切り面の支持力を失う現象です。
その他、地盤における特殊な現象としてヒービングや盤ぶくれがあります。
今回はボイリングの意味、計算と安全率、対策について説明します。ヒービング、盤ぶくれの詳細は下記が参考になります。
盤ぶくれとは?1分でわかる意味、計算と安全率、対策、ボイリングとの違い
ボイリングとは、根切りした地盤と周囲地盤の水位差による水圧の影響で、根切り直下の地盤が沸騰した状態(土が吹き上がる)になる現象です。
ボイリングは砂地盤で生じる現象です。ボイリングが生じると根切り底面の支持力(安定性)を失います。
※根切りの詳細は下記が参考になります。
根切りとは?1分でわかる意味、山留、埋戻し、根切り深さとの関係
下図にボイリングのイメージ図を示します。
下図をみてください。山留壁を設けて根切りを進めています。根切りした範囲は徐々に水位が深い位置になります(地盤を掘るため)。
一方、根切り周辺は何もしないので水位は浅い位置のままです。
このとき、根切り底の水位と周辺地盤の水位に差が生じます。もちろん根切り底を深くするほど、この水位差は大きくなるでしょう。
この水位差分の水圧により水の流れが生じ、山留壁を回り込んで根切り内に上向きの力として作用します。
上向きの水の流れ(浸透流)により、土粒子が水中に浮遊した状態になると支持力(安定性)を失います。
さらに、水の流れにより根切り底面が沸騰した状態となって地盤を破壊するのです。
上記のように根切り底面の安定性を失うボイリングには注意が必要です。その他、地盤の特殊な現象としてヒービング、盤ぶくれがあります。詳細は下記が参考になります。
盤ぶくれとは?1分でわかる意味、計算と安全率、対策、ボイリングとの違い
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ボイリングの計算式を下記に示します。
Fはボイリングの安全率、γ'が土の水中単位体積重量、Dは根切り面から山留壁下端までの距離、γwは水の単位体積重量、hwは水位差です。
難しそうに見えるのですが考え方はシンプルです。まずボイリングの原因は、根切り面と周囲地盤の水位差による上向きの水圧でした。
下図のように水圧は上向きに作用します。一方、土の重量は下向きに作用します。
土の重量よりも上向きの水圧が大きいと、土が上向きに動く(土が吹き上がる)ので不安定になります。
※例えばティッシュを宙に浮かせて下から吹くと、上に吹き飛びますよね。ティッシュの重量より風圧の方が大きいからです。
前述したボイリングの検討式は、簡単に言うと「根切り底の土の重量の方が、水圧よりも多くなること」を確認しています。
土の重量が水圧より大きければ、水圧を押さえつけボイリングは生じないからです。
ボイリングの原因が理解できれば、何を対策すればよいかわかります。ボイリングの原因は水位差による水圧です。よって水圧を小さくすればボイリングは生じません。
よってボイリングの対策として地下水位を低下させる方法を行うことがあります。例えば、ディープウェル工法やウェルポイントなどがあります。
また山留壁の根入れ長さを延ばす等の対策も行います。詳細は下記の書籍を参考にしてください。
今回はボイリングについて説明しました。ボイリングとは、根切り面と周辺地盤の水位差による水圧の影響で生じる現象です。
根切り底面の支持力(安定性)を失うので注意が必要です。計算方法も簡単ですが、考え方もシンプルなので是非理解してみましょう。
地盤の特殊な現象には、ヒービングや盤ぶくれもあります。詳細は下記が参考になります。
盤ぶくれとは?1分でわかる意味、計算と安全率、対策、ボイリングとの違い
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