この記事の要点
三軸圧縮試験の結果をモールの応力円で整理したとき、複数の円に接する線が破壊包絡線です。この線の傾きと切片から粘着力と内部摩擦角を読み取ります。
この記事では、破壊包絡線の意味とクーロンの破壊基準との関係、実際の地盤設計への使い方を解説します。
この記事では、破壊包絡線とは何か、クーロンの破壊基準とは何か、モールクーロンの破壊基準とどう関係するのか、包絡線とは何かを整理します。
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破壊包絡線とは、3通り以上の側圧を作用させて試験体が破壊したときのモールの応力円と接する包絡線です。
側圧を変化させて三軸圧縮試験を行い、試験体破壊時の主応力(σ3、σ1)を測定します。
このときσ3を大きくするほど、試験体が破壊する時のσ1も大きくなれば、破壊包絡線は傾きをもち、すなわちクーロンの破壊基準と同様の直線が得られます。
今回は破壊包絡線の意味、クーロンの破壊基準とは、モールクーロンの破壊基準との関係について説明します。
クーロンの破壊基準の詳細は下記が参考になります。
クーロンの破壊基準(S=c+σtanφ)とモール・クーロン破壊基準の違い
破壊包絡線とは、試験体が破壊するときのモールの応力と接する包絡線です。下図は破壊包絡線を直線で表していますが、必ずしも直線とは限りません。
土の試験体について三軸圧縮試験を行い、側圧(拘束圧でx、y方向に作用する)σ3を変化させて試験体が破壊するときのσ1(z方向に作用する圧縮力)を測定します。
下図をみてください。内部摩擦角φ>0となる土ではせん断強さsは傾きφを持つため、
土が破壊するときのσ1は、σ3の増加に伴い大きくなります(直線sと接するためにモールの応力円の直径が大きくなる)。
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クーロンの破壊基準とは、土の破壊する時の条件の1つです。クーロンの破壊基準の求め方を下記に示します。
cは粘着力、σは垂直応力、φは内部摩擦角です。下式は直線で表され、cは切片、φは直線の傾きです。
土に生じるせん断応力が、上式で算定されるせん断強さsに達するとき、土は破壊することを意味します。クーロンの破壊基準の詳細は下記をご覧ください。
クーロンの破壊基準(S=c+σtanφ)とモール・クーロン破壊基準の違い
モールクーロンの破壊基準とは、前述に示したモールの破壊包絡線およびクーロンの破壊基準を組み合わせた破壊基準です。
クーロンの破壊基準に接するようなモールの応力円を描くことで、破壊時の応力や破壊面の角度が得られます。
モール・クーロンの破壊基準とは?1分でわかる意味、クーロンの破壊線とモールの応力円との関係は?
混同しやすい用語
クーロンの破壊線
クーロンの破壊線とは、τ=c+σtanφで表された直線であり、土のせん断強さを縦軸τ・横軸σで図示したものです。
これに対して破壊包絡線とは、三軸圧縮試験における複数のモールの応力円に接する包絡線を指します。
試験結果が直線に近ければクーロンの破壊線と一致しますが、必ずしも直線とは限りません。
破壊包絡線を整理した表を示します。
| 項目 | 破壊包絡線 | クーロンの破壊基準 |
|---|---|---|
| 定義 | モールの応力円に接する包絡線 | s=c+σtanφ(直線) |
| 形状 | 必ずしも直線とは限らない | 直線(切片c、傾きφ) |
| 取得方法 | 三軸圧縮試験(3通り以上の側圧) | 理論式による算定 |
今回は破壊包絡線について説明しました。破壊包絡線とは、3通り以上の側圧を作用させて試験体が破壊したときのモールの応力円と接する包絡線です。
モールクーロンの破壊基準、モールの応力円など下記も参考になります。
モール・クーロンの破壊基準とは?1分でわかる意味、クーロンの破壊線とモールの応力円との関係は?
モールの応力円とは?1分でわかる意味、導出、主応力の求め方は?
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では「破壊包絡線は何と一致するか」という問いが出ます。
クーロンの破壊基準(s=c+σtanφ)と概ね一致し、これをモールクーロンの破壊基準と組み合わせて破壊時の応力状態を求めることを覚えておきましょう。