建築学生が学ぶ構造力学

  1. HOME > 基礎構造を学ぶ > 変形係数とは?1分でわかる意味、求め方、N値による推定、弾性係数との関係

変形係数とは?1分でわかる意味、求め方、N値による推定、弾性係数との関係

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)


変形係数は、地盤の弾性係数と考えてください。変形係数は地盤の力学性状の1つで、杭の設計に使います。


また、変形係数は孔内水平載荷試験の測定結果より算定が可能です。今回は変形係数の意味、求め方、N値による推定、弾性係数との関係について説明します。


※孔内水平載荷試験は下記が参考になります。

孔内水平載荷試験ってなに?孔内水平載荷試験の目的と試験方法

変形係数とは?

変形係数とは、地盤の弾性係数です。鋼や鉄筋コンクリートと同様に、地盤にも固さがあります


その固さを表す値の1つが変形係数で、地域、土の種類などにより異なります。


変形係数は、主に杭の設計で使います。下図をみてください。


杭は地中に埋設されており、地震のとき杭にも力が作用します。一方で、土がクッションの役割をして、力を伝達してくれます。


これを「地盤のバネ」ともいいます。地盤のバネは、前述した「変形係数」と同義です。

杭と変形係数

変形係数を考慮すると、杭の応力や変形は小さくなります。ですから、杭の経済的な設計をするには、変形係数が必要です。

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

LINEで質問したい方はこちら ⇒ 【好評】管理人にLINEで質問してみよう

変形係数の読み方

変形係数は「へんけいけいすう」と読みます。読み方は簡単ですが、弾性係数と間違えないよう注意しましょう。

変形係数の単位

変形係数の単位は下記です。

変形係数の求め方

変形係数の求め方は下記の2つです。


変形係数は、N値が分かれば簡単な計算で求められます。ただ、この値は近似式(推定式)なので、孔内水平載荷試験による結果があれば後者が優先されます。


孔内水平載荷試験とは、地盤の水平方向の変形性能を確認するための試験です。変形係数を求める試験、とも言えます。


変形係数の各求め方について説明しましょう。※孔内水平載荷試験、N値は下記が参考になります。

孔内水平載荷試験ってなに?孔内水平載荷試験の目的と試験方法

n値とは?1分でわかる意味、目安、求め方、地盤、n値40や50の地耐力

N値による推定値

変形係数は、下記より算定できます。


Eは変形係数、NはN値です。例えばN値が10のとき、変形係数は下記です。

建築物をつくる前、ほとんどの場合地盤調査を行いますが、孔内水平載荷試験は予算の都合上、試験しないことがあります。


N値による推定値は、孔内水平載荷試験による結果が無い場合に使います。※N値の意味は下記をご覧ください。

n値とは?1分でわかる意味、目安、求め方、地盤、n値40や50の地耐力

孔内水平載荷試験による測定値

孔内水平載荷試験の測定値を元に、下式から変形係数を算定します。


Eは変形係数、νはポアソン比、rは半径の平均値、Kは地盤係数です。なお、地盤係数は下式で算定します。※ポアソン比は0.3を使うことが多いです。


ΔPは載荷圧力、Δrは半径の差分です。


孔内水平載荷試験では、主に下記の値を測定します。


横軸を半径、縦軸に圧力をとり測定値をプロットします。荷重を増分させると、下図のように弾性領域と塑性領域が表れます。

地盤の弾性係数と孔内水平載荷試験

この弾性領域の勾配が「地盤係数」です(計算式は前述した通りです)。測定結果によっては、変形係数の値がN値の測定値より小さくなることもあります。


なお、変形係数は軟弱地盤であるほど小さな値です。特にN値が0の層(自沈する層)では変形係数は期待できません。※軟弱地盤については下記が参考になります。

軟弱地盤とは?1分でわかる意味、定義、盛り土、n値、地盤改良との関係


また液状化する層では、適切な低減係数を乗じて変形係数を設定します。

まとめ

今回は変形係数について説明しました。変形係数の意味、求め方、N値との関係が理解頂けたと思います。


N値による推定は良く使います。暗記しても良いですね。下記も併せて参考にしてくださいね。

孔内水平載荷試験ってなに?孔内水平載荷試験の目的と試験方法

n値とは?1分でわかる意味、目安、求め方、地盤、n値40や50の地耐力

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)


▼スポンサーリンク▼

▼【好評!】管理人おすすめ▼

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

noteで学ぶ建築士試験の構造

ゼロから建築士試験の構造を勉強しよう~!

ゼロから学ぶ建築士試験の構造

【好評】LINEで質問!

管理人に質問してみる?

友だち追加

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

【初回資料が今だけ無料!】1日約13円で情報をアップデート!

有料メルマガを無料で見てみませんか?⇒ 忙しい社会人、学生のためのビルディング・アップデート

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

更新情報

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

▼【好評!】管理人おすすめ▼

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 基礎構造を学ぶ > 変形係数とは?1分でわかる意味、求め方、N値による推定、弾性係数との関係
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. 限定メルマガ
  4. わかる建築構造の用語集・図解集
  5. 1頁10円!PDF版の学習記事