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地盤の許容応力度は?1分でわかる意味、告示式、計算法、地耐力との違い、n値との関係

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地盤の許容応力度とは、「地盤がどのくらいの荷重に耐えられるか」示す値です。単位平米当たりの値です。地耐力ともいいます。今回は、地盤の許容応力度の意味、告示式、計算法、地耐力との違い、n値との関係について説明します。地耐力、極限支持力度の求め方は、下記が参考になります。

地耐力とは?1分でわかる意味、単位、計算法、n値との関係

極限支持力度とは?1分でわかる意味、計算、n値との関係、許容支持力度

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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地盤の許容応力度は?

地盤の許容応力度は、「地盤がどのくらいの荷重に耐えられるか?」示す値です。「100kN/㎡」のように、単位平米当たりの値とします。構造計算の実務では、地耐力ともいいます。地耐力の意味は下記が参考になります。

地耐力とは?1分でわかる意味、単位、計算法、n値との関係


下図をみてください。建物の基礎が地盤に設置されています。基礎から地盤に作用する圧力(接地圧という)に対して、地盤が抵抗できる応力度が、地盤の許容応力度です。

地盤の接地圧と許容応力度

接地圧の意味は下記が参考になります。

接地圧とは?1分でわかる意味、単位、基礎、計算式との関係、地反力との違い

地盤の許容応力度の告示式と計算法

地盤の許容応力度は、告示により公式が示されています。下記に告示式と計算法を示します。


qa=qu/3

qu=( ic×α×C×Nc)+ ( ir×β×γ1×B×Nr)+ ( iq×γ2×Df×Nq)


qa が地盤の許容応力度、quが地盤の極限応力度です。qaは長期時の値ですが、2倍すると短期時の許容応力度になります。


ic、ir、iqは内部摩擦角と荷重の角度に応じて算定する係数です。Nc、Nr、Nqは内部摩擦角に応じた支持力係数で、告示に明記された表から適切な値を採用します。


α、βは基礎断面の形状に応じた係数です。Cは粘着力、Bは基礎の短辺方向の長さ、Dfは地盤面から基礎底までの距離、γ1は基礎面下地盤の単位体積重量、γ2は基礎底から上にある地盤の単位体積重量です。


地盤の極限応力度は、下記が参考になります。

極限支持力度とは?1分でわかる意味、計算、n値との関係、許容支持力度

地盤の許容応力度と地耐力の関係

地盤の許容応力度と地耐力は同じ意味です。建築基準法では「地盤の許容応力度」が正式名称ですが、構造設計の実務では「地耐力」といいます。地耐力の意味は、下記が参考になります。

地耐力とは?1分でわかる意味、単位、計算法、n値との関係

地盤の許容応力度とn値の関係

地盤の許容応力度は、n値が大きいほど、大きい値になります。


地盤の許容応力度式をみてください。係数ic、ir、iqやNc、Nr、Nqは内部摩擦角(φ=√20N+15)が影響します。


n値が大きいほど地盤は固くなるので、より大きな荷重に耐えられる、とイメージすれば良いでしょう。


n値の意味は、下記が参考になります。

n値とは?1分でわかる意味、目安、求め方、地盤、n値40や50の地耐力

地盤調査を行わない場合の、地盤の許容応力度の目安

地盤の許容応力度は、前述した告示式で計算します。計算して求めるには、地盤調査を行いn値などを測定します。一方で予算の都合上、地盤調査を行えない可能性もあります。この時、政令第93条より下表の値を用いて問題ないです。

地 盤 地耐力(長期)kN/㎡ 地耐力(短期)kN/㎡
岩盤 1000 長期の2倍
固結した砂 500
土丹盤 300
密実な礫層 300
密実な砂質地盤 200
砂質地盤(液状化しない) 50
堅い粘土質地盤 100
粘土質地盤 20
堅いローム層 100
ローム層 50

まとめ

今回は地盤の許容応力度について説明しました。意味が理解頂けたと思います。地盤の許容応力度は、地盤が「どのくらいの荷重まで耐えられるか」示す値です。構造設計の実務では、地耐力ともいいます。地盤の許容応力度の計算方法、告示式を理解しましょう。計算式は長いので暗記は不要ですが、n値、内部摩擦角、粘着力などが影響することを覚えたいですね。下記も参考にしてください。

地耐力とは?1分でわかる意味、単位、計算法、n値との関係

n値とは?1分でわかる意味、目安、求め方、地盤、n値40や50の地耐力

内部摩擦角とは?1分でわかる意味、ざっくり地盤の特性を知る5つ

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