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防火被覆をご存じでしょうか。似た用語で耐火被覆があります。実は耐火被覆と防火被覆は異なる目的の元に施されています。今回は、柱の防火被覆を行うたった1つの目的と、建物の耐力について説明します。
耐火被覆の意味、比重は下記が参考になります。
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防火被覆は、3階以上の建築物に対して適用されます。また、耐火・準耐火建築物のうち一定の性能を有するものに、防火被覆は不要です(耐火・準耐火の規定はややこしいので、今回は省略します)。
防火被覆の目的は、1つだけです。それは、
「鋼材の耐力低下を防ぐため」
です。
鋼材は火災に弱い特性があります。200度で元々の耐力の8割、400度で6割、鋼材温度が600度に達するとき、許容応力度は半分以下まで低下します。火災により、建物が本来の耐力を発揮できず、倒壊する可能性は大いにあるのです。
上記のような、鋼材の耐力低下を防ぐために防火被覆が必要です。
上記より防火被覆が必要になりますが、構造的検討により防火被覆を回避することも可能です。
告示 平建告第1356号を解釈すれば、
「1つの柱を除いたと仮定したとき、その架構が長期荷重に対して短期許容応力度を満足すれば、防火被覆は必要ない」
とよめます。黄色本(構造関係技術基準解説書)には、1つの柱はとは1階に限定しないと書いてあります。
普通、3階建てのフレームで柱が1本無くなったら大変です。元々鉄骨造はスパンを6~10m以上飛ばすので、柱1本無くなったら、スパンは12~20mになります。それで問題なければ防火被覆は必要ないようですが、リスクが大きいですね。
防火被覆は所定の通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後30分間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないために下記の構造方法を必要とします。
上記は覚える必要は無いのですが、鋼材の防火被覆として「コンクリート系の材料で被覆する必要がある」程度は理解しておきましょう。
今回は防火被覆について説明しました。3階建てを設計するとき、防火被覆の規定を満足しているか確認しましょう。
ただ実際は、3階建ての建築物なら耐火要求もかかる場合も多く、耐火・準耐火を満足する設計を行うでしょう。そうなれば、前述したように防火被覆は必要ありません。但し、耐火被覆が必要になるので、結局は構造的には同じことですが。
話しは逸れますが、建築基準法の耐火、防火の規定は大変複雑です。一級建築士の試験勉強を行う人は、法規の規定と併せて理解しておきたいですね。
防火被覆に加えて、耐火被覆の意味、比重も勉強しましょう。下記が参考になります。
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