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h鋼梁の特徴、h鋼を梁にかけるときの向き、他にはどのような用途に使われる?


h鋼梁の特徴は「軽量かつ剛性」が高い点です。下図をみてください。h鋼梁(H-200x100x5.5x8)と同等の幅、高さをもつ長方形梁(□-200x100)の単位重量と断面二次モーメントを比較します。このとき、h鋼梁と長方形梁では、長方形梁の方が断面二次モーメントは約3.7倍大きいですが、一方で、単位重量はh鋼梁の方が約1/7.5も小さいのです。


h鋼梁の特徴


構造設計では、コスト面および自重を減らすことの構造的な合理性から、断面算定においては断面を小さくした上で必要な断面性能を確保するバランス感覚が求められます。上図の例では、h鋼梁を長方形梁と同等の単位重量とすればh鋼梁の断面性能の方が「約2倍(=7.5/3.7)」となり、「h鋼梁の方が少ない鋼材で高い断面二次モーメントを確保できる」、すなわち、h鋼梁は「軽量かつ剛性が高い」のです。この観点から、一般に、鉄骨造の大梁、小梁ではh鋼を用います。

断面二次モーメントとは?1分でわかる意味、計算式、h形鋼、公式、たわみとの関係


h鋼を梁にかけるときの向きですが、荷重方向に対してh鋼が強い向きにかけます。大梁、小梁は主に床荷重が作用します。床荷重は鉛直下向きに作用するので下図の方向にh鋼をかけます。


h鋼を梁にかけるときの向き


h鋼は耐風梁にも用います。風荷重は主に水平方向に作用するので、下図の方向にh鋼をかけます。

h鋼を梁にかけるときの向き2


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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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h鋼がどのような用途に用いられるか下記に整理しました。断面性能は高く軽量で、かつ施工性も良いことから様々な構造部材の用途として用いられます。


・大梁

・小梁

・耐風梁

・ブレース


耐風梁ってなに?耐風梁の目的、外壁、開口との関係

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まとめ

今回は、h鋼梁について説明しました。h鋼梁の特徴は「軽量かつ剛性」が高い点です。鉄骨造の大梁、小梁などに標準的に用いられます。h鋼梁の断面二次モーメントの考え方は下記が参考になります。

h鋼梁の断面二次モーメントは?【近日公開予定】

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