この記事の要点
鉄骨梁の上にコンクリートスラブを打設する合成梁の設計で、スタッドボルトの配置と強度の確認は重要な設計項目だ。
スタッド溶接はアーク放電で瞬時に接合する工法で、溶接品質の確認方法も決まっている。
この記事ではスタッド溶接の意味・強度・施工方法・合成スラブへの適用方法を解説する。
合成梁の頭付スタッドに多く使われ、鉄骨梁とコンクリートスラブを一体化させる
溶接後は外観検査と打撃曲げ試験によって品質を確認する
この記事では、スタッド溶接とは何か、スタッド溶接はどのような手順で行うのかを整理します。
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スタッド溶接は、スタッド材と母材を溶接する工法です。ではスタッド溶接は、どのような溶接でしょうか。今回はスタッド溶接の作業方法や、強度、板厚との関係について説明します。
スタッドの意味は、下記の記事が参考になります。
頭付きスタッドとは|材質・規格(JIS B1198)・合成梁の仕組み
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スタッド溶接は、スタッド材と母材を溶接する工法です。スタッド材と母材との間に電流を流すことで、放電が生じます(アーク放電と言う)。アーク放電の強い電流により、スタッドと母材を溶融、接合させる溶接方法です。
スタッド溶接は、その名の通り「スタッド材」を用います。RCスラブと鉄骨を接合する、あるいは合成梁にするための梁上スタッドや、杭、柱脚など、スタッドを溶接する際に用います。※スタッドについては下記の記事が参考になります。
頭付きスタッドとは|材質・規格(JIS B1198)・合成梁の仕組み
スタッド溶接は、下記の流れで行います。
スタッド溶接は、専用の器具を使います。
釘打ちのガン(拳銃のようにボタンを押すと釘が発射されるもの)のような形です。
スイッチを押すと電流が流れる仕組みです。
フェルールとは、溶接部を保護するセラミック製の治具です。
フェルールは溶接部が冷却後、除去します。
前述したように、スタッド溶接は別途、溶接金属を設けるわけでは無いです。スタッド自体が溶接金属です。スタッド材はJISB1198で、材質や径が規定されています。※スタッドについては下記の記事が参考になります。
頭付きスタッドとは|材質・規格(JIS B1198)・合成梁の仕組み
スタッドの機械的性質を下表に示します。
| 降伏点または0.2%耐力 N/m㎡ | 引張強さ N/m㎡ | 伸び % |
| 235以上 | 400~550 | 20以上 |
スタッドの化学成分を下表に示します。
| 材料 | 化学成分 % | |||||
| C | Si | Mn | P | S | Al | |
| シリコンキルド鋼 | 0.20以下 | 0.15~0.35 | 0.30~0.90 | 0.040以下 | 0.040以下 | - |
| アルミキルド鋼 | 0.20以下 | 0.10以下 | 0.30~0.90 | 0.040以下 | 0.040以下 | 0.02以下 |
スタッド溶接は、母材とスタッド材を溶融させ接合する方法です。そのため、母材の厚みも大切で、薄すぎると溶接できません。下表にスタッド軸径と母材厚、母材材質の対応表を示します。
| 母材の性質 | 軸径 mm | 母材の板厚 mm |
| SS400,STK400, STKR400,SM400, SMA400,SM490, SMA490,SM520 SN400,SN490 | 13 | 6~22 |
| 16 | 6~32 | |
| 19 | 8~50 | |
| 22 | 10~50 |
混同しやすい用語
スタッド溶接とアーク溶接の違いに注意しましょう。
スタッド溶接はスタッド専用の溶接工法で、短時間でスタッドを母材に溶着します。
一般的なアーク溶接とは工程・装置が異なります。
今回はスタッド溶接について説明しました。スタッド溶接が、どのように行うか理解頂けたと思います。スタッド溶接はどこで利用されるのか、特徴など覚えておきましょう。
スタッド溶接が適切に行われたかどうかは、スタッド溶接検査で確認します。スタッド溶接の検査方法は下記が参考になります。
スタッド溶接の検査方法|外観検査と打撃曲げ試験(15°・30°)
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スタッド溶接とは何で、どこに使われますか?
スタッド材と母材を溶接する工法で、両者の間に電流を流して生じるアーク放電の強い電流で溶融・接合します。RCスラブと鉄骨を接合する場合や、合成梁にするための梁上スタッド、杭、柱脚などにスタッドを溶接する際に用います。
スタッド溶接の手順と品質確認方法は?
①スタッド材と母材を接触させる②電流を流しスタッドを引き上げる③アーク発生で先端と母材を溶融④接合⑤冷却⑥フェルール(溶接部を保護するセラミック製治具)を除去、という流れです。スタッド自体が溶接金属となり(JIS B1198)、溶接後は外観検査と打撃曲げ試験で品質を確認します。
