この記事の要点
アルミは熱で伸びやすく、線膨張係数は鉄の約2倍です。サッシや外装パネルにアルミを使う建築では、温度差による伸び縮みを吸収するディテールが必要になります。「10m×50℃差でどれだけ伸びるか」という計算が実務で必要になります。
このページではアルミの線膨張係数の値・計算式・主要材料との比較一覧と、建築外装での伸び縮み対策を解説します。
鉄の線膨張係数が約1.2×10-5なので、鉄の値の2倍以上です。
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アルミの線膨張係数は約2.4×10-5(1/℃)です。
アルミには色々な種類があります。
種類ごとに線膨張係数の値も変わりますが(2.36×10-5、2.38×10-5など)、概ね2.4×10-5を使えば良いでしょう。
なお、鉄の線膨張係数が約1.2×10-5なので、鉄の値の2倍以上です。
これは「アルミの方が2倍も温度変化の影響を受けやすい」ことを意味します。
今回はアルミの線膨張係数の値、計算、鉄との違いについて説明します。
線膨張係数の意味、鉄の線膨張係数の値は下記が参考になります。
線膨張係数とは?鉄・コンクリートの値と計算式・単位(1/℃)
鉄・SS400の線膨張係数とは?値・単位・温度依存性と伸びの計算
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アルミの線膨張係数は2.4×10-5(1/℃)です。
単に「アルミ」といっても色々な種類があります。
さらに種類ごとに線膨張係数の値が少し変わります。
例えばA5056の値は2.43×10-5(1/℃)ですが、A7075の値は2.36×10-5(1/℃)です。
とはいえ概ね2.4×10-5(1/℃)と考えて差し支えないでしょう。線膨張係数は下式で計算します。
上式を変形すると、温度変化ΔTによる変形量ΔLは下式で計算します。
具体的にアルミ材の温度変化による変形量を計算しましょう。ΔLが1℃(20℃⇒21℃になったとき等)、L=1000mm、α=2.4×10-5(1/℃)とします。ΔLは
です。線膨張係数の計算は下記も参考になります。
線膨張係数とは?鉄・コンクリートの値と計算式・単位(1/℃)
アルミと鉄の線膨張係数の違いを下記に示します。
アルミの線膨張係数 ⇒ 2.4×10-5(1/℃)
鉄の線膨張係数 ⇒ 1.2×10-5(1/℃)
上記の通り、アルミの線膨張係数は鉄の2倍も大きいです。温度変化による変形は、線膨張係数の値に比例します。よって、アルミは鉄の2倍も「温度変化で変形する」ということです。
アルミはベランダの手すり等に使うことがあります。部材の長さが大きくなると温度変化による変形量も大きいです。また鉄よりも温度変化の影響を受けやすいことから、適切な長さで「伸縮調整部」を設ける必要があるでしょう。
混同しやすい用語
アルミの線膨張係数と鉄の線膨張係数
アルミの線膨張係数は約2.4×10-5(1/℃)で、鉄の約1.2×10-5の2倍です。
温度変化が同じでも、アルミは鉄より2倍大きく変形します。
線膨張係数と温度変形量
線膨張係数は温度1℃あたりの変形率(ひずみ)を表します。
温度変形量は「線膨張係数×部材長さ×温度変化量」で計算します。
アルミと鉄の剛性(弾性係数)
アルミの弾性係数は約70,000N/mm2で、鉄(205,000N/mm2)の約3分の1です。
変形しやすい(剛性が低い)点も温度変形の検討で考慮が必要です。
アルミの線膨張係数を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| アルミの線膨張係数 | 約2.4×10-5(1/℃) | 種類により2.36〜2.43×10-5の範囲 |
| 鉄の線膨張係数 | 約1.2×10-5(1/℃) | アルミの約1/2 |
| 温度変形量の計算式 | ΔL=α×L×ΔT | αは線膨張係数、Lは部材長さ、ΔTは温度変化 |
今回はアルミの線膨張係数について説明しました。アルミの線膨張係数は2.4×10-5(1/℃)です。鉄の2倍と覚えておくと簡単です。温度変化で鉄よりも変形しやすい材料です。部材長さに注意しましょう。線膨張係数の詳細など下記も参考になります。
線膨張係数とは?鉄・コンクリートの値と計算式・単位(1/℃)
鉄・SS400の線膨張係数とは?値・単位・温度依存性と伸びの計算
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験ではアルミの線膨張係数(約23×10⁻⁶/℃)と鉄(約12×10⁻⁶/℃)の違いが問われます。アルミは鉄の約2倍膨張するため、外装や建具の設計で温度変化による伸縮を考慮する必要があります。
「長さ×線膨張係数×温度差=伸び量」という計算式も試験に出ます。10mのアルミ部材が50℃変化した場合の伸び量(約11.5mm)を概算できるようにしておきましょう。(一級建築士 頻出:アルミの線膨張係数と「長さ×線膨張係数×温度差=伸び量」の計算が繰り返し出題)