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混構造は、異種の構造を組み合わせた形式のものです。例えば、ほとんどがRC造ですが「屋根のみ」をS造とした建物が該当します。今回は混構造の意味、混構造の種類、計算ルートと適判の関係、構造計算について説明します。
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混構造とは、異種の構造を組み合わせた形式のものです。混構造は多種多様で、大まかに分類すると下記があります(混構造の具体的な例は後述しました)。
混構造の代表例として、屋根とそれ以外の構造が異なるものがあります。体育館に多い形式です。屋根を立体トラスにして、それ以外をRC構造とします。
体育館はバレーやバスケットボールを行うため無柱空間(柱が外周のみの空間)とします。大スパンの梁を架けるため、屋根だけは鉄骨造とするのです。また、屋根はトラスやアーチ形状とすることも多いのですが、支点に作用する反力(スラスト力)を処理するため、「剛」なRC造を下部構造に採用します。
以上のように、混構造は単一の構造形式の利点を活かし、弱点が補える構造です。但し、構造的に難しい面も多く、設計の難易度は高いです。
混構造の計算ルートは下記です。
X,Y方向毎に構造を変える場合は、方向毎に計算ルートを適用します。
高さ方向に構造を変える場合、各階で同一の計算ルートを適用します。よって、大部分がRC造で壁量を満足し、高さが20m以下の建築物でも、屋根が鉄骨造で軒高が9mを超える場合はルート3とします(詳細は確認機関へご確認願います)。
高さ方向に構造が異なる場合、計算ルートの判定も複雑です。また建築基準法でも明確な規定はないので、各確認審査機関に問い合わせてくださいね。
混構造の構造計算は、下記に注意します。
例えば柱脚は、部分的にRC造とS造の混構造です。混構造では、異種構造の接合部が多いため、応力伝達は注意を要します。※柱脚は下記の記事が参考になります。
また、RC造とS造の組み合わせのように、剛性が極端に違う場合は、応力や変形に注意してください。
下記に適合性判定が必要な、混構造の一部を紹介します(今回は、木造に関する混構造は省略しました)。
・RC造とSRC造の混構造で、高さ20m超
・RC造又はS造の混構造で下記に該当するもの
⇒地階を除く階数が4以上
⇒高さ13m又は軒高9mを超えるもの
⇒延面積が500㎡を超えるもの
前述したように、高さ方向に構造が異なる場合は、各階で同一の計算ルートを適用します。大部分がRC造でも、S造の規定が適用されるケースもあるので注意してください。
代表的な混構造の組み合わせを下記に示します。
体育館に多い構造です。下部構造をrc造とし、屋根を大スパンとするため立体トラスなどとします。
混構造の中でも一般的な組み合わせです。
src造とrc造の組み合わせも比較的多いです。複合施設や学校、規模の大きな建築物などで採用されます。src造の高い剛性、耐力を下部構造とし、上階をrc造とすることが一般的です。
木の質感を活かして、屋根を木造、下部構造をrc造とする体育館もあります。その他、複合施設や商業施設など、屋根のみを木造とするケースも増えています。
今回は混構造について説明しました。意味が理解頂けたと思います。混構造は、単一の構造の利点を活かし、弱点を補うことができます。一方で、構造的に難しい点が多いです。特に、異種構造間の応力伝達や剛性の評価など注意したいですね。
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