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mn曲線(相関曲線)とは?RC柱・杭の断面算定での使い方

この記事の要点

RC柱の断面算定で、軸力と曲げモーメントが同時に作用する場合は単純な強度比較ではなく「mn曲線(相関曲線)」を使う必要がある。軸力が大きいと許容曲げモーメントが変化するためだ。

mn曲線は横軸を曲げモーメント(無次元化したm)、縦軸を軸力(無次元化したn)にとった相関図で、曲線の内側が安全域になる。今は計算ソフトが自動で判定するが、概念を理解していないとソフトの出力を読み誤る。

鉄筋コンクリート柱や、杭、src柱の断面算定で用います。

この記事では、mn曲線とは何か、RC柱・杭・鉄骨柱の断面算定でどう使うのか、曲げモーメントと軸力はどう関係するのかを整理します。

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mn曲線とは、横軸を曲げモーメント、縦軸に軸力をとったグラフです。

鉄筋コンクリート柱(以降、rc柱)や、杭、src柱の断面算定で用います。

ただし、最近はmn曲線を使った断面算定は少なくなりました(計算機で断面算定を行うため)。

今回はmn曲線の意味、rc柱、杭、鉄骨柱との関係について説明します。


※柱、断面算定の意味は下記が参考になります。

柱・梁とは?役割の違い・柱梁接合部・剛比の計算をわかりやすく解説

鉄筋コンクリートの断面算定式とは?矩形断面での導出と鉄筋・コンクリートの応力分担

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mn曲線とは?

mn曲線とは、横軸に曲げモーメント、縦軸に軸力をとったグラフです。曲げモーメント記号のM、軸力記号のNから「mn曲線」といいます。下図をみてください。これがmn曲線です。

mn曲線

mn曲線は、許容軸力と許容曲げモーメントをプロットし繋いだ線です。柱に生じている軸力、曲げモーメントが、mn曲線を超えていないか確認します。


柱は普通、軸力と曲げモーメントを同時に受ける部材です。梁とは違い、軸力の影響を考慮した計算が必要です。


特にrc柱は、鉄筋とコンクリートの複合材料で、鉄骨柱に比べて考え方がやや複雑です。

単純に、「軸力が大きい方が厳しい」訳では無いです。

軸力が小さい、負の軸力が生じている場合の方が、厳しいときがあります。

※軸力の意味は下記の記事が参考になります。

軸方向力とは?1分でわかる意味、読み方、軸力との違い、求め方、圧縮

mn曲線とrc柱の関係

rc柱のmn曲線はやや複雑です。それは、鉄筋とコンクリートの複合材料のためです。rc柱のmn曲線は、下記の耐力の最小値を計算して描きます。


圧縮側コンクリートの許容値

圧縮鉄筋の許容値

引張鉄筋の許容値


上記の、どの部材で決まるかはコンクリートの圧縮強度、鉄筋の引張強度、軸力、曲げモーメントの大きさで変わります。下図に一般的なrc柱のmn曲線を示します。

rc柱のmn曲線

軸力が大きいと圧縮縁応力が、コンクリートの許容圧縮応力度に達します。ただし、設計基準強度Fcが大きければ、コンクリートより先に圧縮鉄筋が先に許容応力度に達するでしょう。軸力が小さければ、引張鉄筋が許容応力度に達します。


※引張鉄筋、圧縮鉄筋の意味は下記も参考になります。

引張鉄筋比とは?3分でわかる梁と柱の引張鉄筋比の計算方法

圧縮鉄筋とは?1分でわかる計算と役割、引張鉄筋、クリープとの関係

mn曲線と杭の関係

杭や杭頭接合部の断面算定は、現在でもmn曲線を使って行います。下図をみてください。これが杭のmn曲線です。

杭のmn曲線

杭に生じる軸力、曲げモーメントをグラフ上にプロットし、mn曲線を超えないことを確認します。一般的に、mn曲線のグラフは原点から右側へ寄っています。これは、負の軸力が生じた場合の許容曲げ耐力が小さいことを意味します。


※杭、杭接合部の意味は下記が参考になります。

杭の種類は?支持方式・材料・施工法による分類と各杭の特徴

杭頭とは?1分でわかる意味、読み方、杭頭処理工法、固定度

mn曲線と鉄骨柱の関係

鉄骨柱の断面算定は、mn曲線を使いません。曲げモーメントと軸力に対する応力度を算出し許容応力度との比(検定比)を算出します。あとは、各応力に対する検定比を足しあわて、1.00以下になることを確認します。


※鋼材の許容応力度、検定比の意味は下記が参考になります。

許容応力度計算が簡単にわかる、たった3つのポイント

検定比とは?1分でわかる意味、求め方、部材検定比と荷重、安全率

混同しやすい用語

曲げモーメントと軸力

mn曲線の「m」は曲げモーメント(M)、「n」は軸力(N)を表します。

RC柱は曲げモーメントと軸力を同時に受けるため、両者を組み合わせたmn曲線で断面算定を行います。

梁は主に曲げモーメントのみで算定する点が柱と異なります。

RC柱と鉄骨柱の断面算定

RC柱はmn曲線を使って断面算定を行いますが、鉄骨柱はmn曲線を使わず「各応力の検定比の合計が1以下」であることを確認します。

同じ「柱の断面算定」でも材料によって手法が異なります。

検定比

部材に生じる応力度を許容応力度で割った値で、1.00以下であれば安全とみなします。

mn曲線はRC柱や杭の断面安全確認に使いますが、鉄骨柱の安全確認は検定比で行います。

mn曲線の適用対象を整理した表を示します。

部材種別mn曲線の使用備考
RC柱使用する軸力と曲げモーメントを組み合わせて算定
杭・杭頭接合部使用する負の軸力時の許容曲げ耐力に注意
鉄骨柱使用しない検定比の合計≦1.0で確認

まとめ

今回はmn曲線について説明しました。

意味が理解頂けたと思います。

mn曲線は、横軸に曲げモーメント、縦軸に軸力をとったグラフです。

rc柱や杭の断面算定時に使います。

特に、rc柱の断面算定の考え方は複雑なので注意してくださいね。

下記の記事も参考にいしてください。

引張鉄筋比とは?3分でわかる梁と柱の引張鉄筋比の計算方法

圧縮鉄筋とは?1分でわかる計算と役割、引張鉄筋、クリープとの関係

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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