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検定比とは?1分でわかる意味、求め方、部材検定比と荷重、安全率

検定比とは、部材に生じる応力度と許容応力度の比率です。または、部材に生じる応力と、耐力との比率です。建築物の構造計算では、部材の安全性を検定比により判断します。今回は検定比の意味、求め方、部材検定比と荷重条件、安全率と検定比の違いについて説明します。※今回の記事は、下記の記事を読むとスムーズに理解できます。

許容応力度計算が簡単にわかる、たった3つのポイント

応力度の基礎知識、応力度の種類と1分でわかる応力との違い

検定比とは?

検定比とは、下記の意味です。


検定比は、1.00以下で安全、1.00を超えると危険と判断できます。検定比には、下記の2種類あります。


長期検定比は、長期荷重時の部材の検定比を示します。短期検定比は、短期荷重時の検定比です。※長期と短期の違いは下記が参考になります。

長期荷重・短期荷重


許容応力度計算では、長期荷重、短期荷重の両方で、検定比が1.00以下となるよう部材断面を決定します。よって、


で検定比を算定します。


また、応力の種類に応じて検定比が違います。下記の種類があります。


曲げ応力とせん断応力が同時に作用するとき、上記の検定比も組み合わせます(足し合わせ)。


建築基準法上、検定比は1.00以下であればOKです。例えば、応力度が100で、許容応力度が100でも問題ありません。一方で、構造計算には、常に不確実性があります。検定比1.00では、計算のモデル化、荷重の拾い漏れなどのミスで、1.00を超える可能性が高いです。


よって、検定比は最低でも1割程度の余裕を見込んで、0.90程度にすべきです。検定比に余裕がありすぎると、経済性の観点から問題があります。


経済性と安全性のバランスを見ながら、適切な検定比を定めるのも構造設計者の仕事です。

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検定比の求め方

検定比の求め方は簡単です。生じる応力度を許容応力度で割れば良いです。下記の問題を解きましょう。


長期荷重時の応力度が100、地震時の応力度が200だった。長期許容応力度は156、短期許容応力度は235である。各検定比を算定してください。※応力度の単位は全てN/mu


検定比は下記ですね。


短期荷重とは、長期荷重と地震(又は積雪、風圧)を加えた値です。短期検定比のとき、長期荷重時の応力度を足すことを忘れないでくださいね。


また、色々な応力が作用する部材は、組み合わせ応力度の検定比を求めます。例えば、

です。


また、柱などX、Y方向の両方に応力が作用する部材は、2方向の応力が作用すると考えて、検定比を算出します(※今回は2軸曲げなどの説明は省略します)。

部材検定比と荷重の関係

部材検定比は、あらゆる荷重に対して安全にします。一般的な荷重には、下記の種類があります。


荷重の種類は、下記の記事が参考になります。

荷重とは?1分でわかる意味、読み方、種類、応力との違い


長期許容応力度と、短期許容応力度は下記の関係があります。


よって、短期応力度を長期応力度で除した値が1.50未満なら、長期検定比のみ安全性を確認すれば、短期検定比の確認は不要です。

検定比と安全率、余裕度の違い

検定比と安全率、余裕度の違いは下記です。


検定比 ⇒ 部材に生じる応力度を許容応力度で除した値。1.00以下になれば安全、1.00を超えると危険と判断できる

安全率(余裕度) ⇒ 許容応力度を応力度で除した値。1.00以上で安全、1.00未満で危険と判断できる


検定比と安全率(余裕度)は、本質的には同じ意味です。両者とも、部材の安全性を計算し、「どのくらい余裕があるか」示す数値です。


建築物の構造計算では、「検定比」を使います。安全率や余裕度は使いません。

まとめ

今回は検定比について説明しました。意味が理解頂けたと思います。検定比は、部材に生じる応力度と許容応力度との比率です。許容応力度計算では、部材の安全性を検定比により判断します。検定比は1.00を超えると危険、1.00以下で安全ですが、構造計算の不確実性を考慮すると、0.90以下に抑える方が良いですね。下記の記事も併せて参考にしてください。

許容応力度計算が簡単にわかる、たった3つのポイント

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