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柱に配筋する帯筋や、梁に配筋するあばら筋をせん断補強筋といいます。せん断補強筋は、部材のせん断耐力を高める鉄筋です。
しかし、高層マンションや大規模な建物になると、柱に作用する力が大きくなり、一般的なせん断補強筋ではせん断耐力を満足できなくなります。そのため、高強度せん断補強筋を用いるのです。
今回は、高強度せん断補強筋の特徴と役割について説明します。※せん断補強筋については、下記も参考になります。
せん断補強筋とは?1分でわかる意味、役割、種類、フック形状、配置
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高強度せん断補強筋とは、せん断補強筋の1つです。但し、一般のせん断補強筋よりも遥かに強度が高いことが特徴です。普通のせん断補強筋の強度が295N/m㎡に対して、高強度せん断補強筋は785N/m㎡という強度です。3倍近い強度のため、せん断耐力の向上が期待できます。
鉄筋径はD10、D13、D16まであります。せん断補強筋の形状は、135度フック付き、溶接閉鎖型のどちらでも選択可能です。
高強度せん断補強筋は、様々な会社が製品開発をしています。各会社ごとにせん断耐力の強度式が異なる場合もあるため注意が必要です。
高強度せん断補強筋を使う目的は、せん断耐力の向上です。例えば、高層鉄筋コンクリート造の建物の場合、地震時の1階の柱に作用するせん断力はとても大きくなります。普通のせん断補強筋では、対処できないほどです。
柱の断面を大きくしてせん断耐力を増やす方法も考えられますが、室内を圧迫するため、柱を大きくしない形でせん断耐力を向上する必要があります。そんなとき、高強度せん断補強筋が用いられます。降伏強度が、一般のせん断補強筋に対して3倍以上ですから、大変効果的です。
また、スパンが極端に短い梁でも高強度せん断補強筋が必要になるケースがあります。梁に作用するせん断力は、梁に配筋している主筋量が多いほど、スパンが短いほど大きくなります。よって、その大きなせん断力に抵抗するために、せん断耐力も大きくすべきです。
スパンが短い梁は設計が難しくて、下手にコンクリート断面を大きくすると剛性が高くなり、さらに応力が大きくなることも。よって、高強度せん断補強筋を用いてコンクリート断面はそのままで、せん断耐力を向上させる方法もあります。
今回は、高強度せん断補強筋について説明しました。その名の通り、高い強度を有したせん断補強筋です。各社で様々な商品がありますが、強度は同じです。せっかくですから、下記の強度は覚えておきましょう。
下記もあわせて学習しましょうね。
せん断補強筋とは?1分でわかる意味、役割、種類、フック形状、配置
帯筋とは?1分でわかる帯筋の意味、読み方、役割、間隔、帯筋比との関係
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