この記事の要点
高強度せん断補強筋は降伏強度685N/mm²以上の高強度鉄筋で、帯筋(柱)やあばら筋(梁)に使います。
普通の鉄筋(SD295・SD345)より強度が高いため、配筋ピッチを広げても同等の効果が得られ施工性が向上します。
このページでは高強度せん断補強筋の強度・種類(KSS685・USD685)・普通鉄筋との違いと使用上の制限を解説します。
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柱に配筋する帯筋や、梁に配筋するあばら筋をせん断補強筋といいます。せん断補強筋は、部材のせん断耐力を高める鉄筋です。
しかし、高層マンションや大規模な建物になると、柱に作用する力が大きくなり、一般的なせん断補強筋ではせん断耐力を満足できなくなります。そのため、高強度せん断補強筋を用いるのです。
今回は、高強度せん断補強筋の特徴と役割について説明します。※せん断補強筋については、下記も参考になります。
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高強度せん断補強筋とは、せん断補強筋の1つです。
但し、一般のせん断補強筋よりも遥かに強度が高いことが特徴です。
普通のせん断補強筋の強度が295N/m㎡に対して、高強度せん断補強筋は785N/m㎡という強度です。
3倍近い強度のため、せん断耐力の向上が期待できます。
鉄筋径はD10、D13、D16まであります。せん断補強筋の形状は、135度フック付き、溶接閉鎖型のどちらでも選択可能です。
高強度せん断補強筋は、様々な会社が製品開発をしています。各会社ごとにせん断耐力の強度式が異なる場合もあるため注意が必要です。
高強度せん断補強筋を使う目的は、せん断耐力の向上です。例えば、高層鉄筋コンクリート造の建物の場合、地震時の1階の柱に作用するせん断力はとても大きくなります。普通のせん断補強筋では、対処できないほどです。
柱の断面を大きくしてせん断耐力を増やす方法も考えられますが、室内を圧迫するため、柱を大きくしない形でせん断耐力を向上する必要があります。
そんなとき、高強度せん断補強筋が用いられます。
降伏強度が、一般のせん断補強筋に対して3倍以上ですから、大変効果的です。
また、スパンが極端に短い梁でも高強度せん断補強筋が必要になるケースがあります。
梁に作用するせん断力は、梁に配筋している主筋量が多いほど、スパンが短いほど大きくなります。
よって、その大きなせん断力に抵抗するために、せん断耐力も大きくすべきです。
スパンが短い梁は設計が難しくて、下手にコンクリート断面を大きくすると剛性が高くなり、さらに応力が大きくなることも。よって、高強度せん断補強筋を用いてコンクリート断面はそのままで、せん断耐力を向上させる方法もあります。
混同しやすい用語
高強度せん断補強筋
降伏強度785N/mm2の高強度鉄筋(USD785など)を用いたせん断補強筋。
通常せん断補強筋
降伏強度295~490N/mm2の一般的な鉄筋を用いたせん断補強筋。
高強度せん断補強筋を整理した表を示します。
| 種別 | 降伏強度 | 用途・特徴 |
|---|---|---|
| 通常せん断補強筋 | 295N/mm2 | 一般的な建物の帯筋・あばら筋 |
| 高強度せん断補強筋 | 785N/mm2(USD785) | 高層建物・短スパン梁に有効 |
| 鉄筋径 | D10・D13・D16 | 135度フックまたは溶接閉鎖型 |
今回は、高強度せん断補強筋について説明しました。その名の通り、高い強度を有したせん断補強筋です。各社で様々な商品がありますが、強度は同じです。せっかくですから、下記の強度は覚えておきましょう。
下記もあわせて学習しましょうね。
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高強度せん断補強筋とは何で、どこに使いますか。
一般のせん断補強筋より遥かに強度が高いせん断補強筋です。柱の帯筋や梁のあばら筋に使い、部材のせん断耐力を高めます。鉄筋径はD10・D13・D16まであり、135度フック付きまたは溶接閉鎖型を選択できます。
高強度せん断補強筋と普通のせん断補強筋の強度を答えてください。
普通のせん断補強筋が σ=295N/mm2なのに対し、高強度せん断補強筋は σ=785N/mm2(USD785など)です。3倍近い強度のためせん断耐力の向上が期待できます。
高強度せん断補強筋が必要になる建物や部材の例を答えてください。
高層RC造で地震時に1階の柱に大きなせん断力が作用する場合や、スパンが極端に短い梁です。柱断面を大きくすると室内を圧迫し、短スパン梁はコンクリート断面を大きくすると剛性が高くなりさらに応力が大きくなるため、断面を変えずにせん断耐力を向上できる高強度せん断補強筋が有効です。
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