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帯筋(おびきん・フープ)とは?意味・役割・間隔・帯筋比をわかりやすく解説

この記事の要点

帯筋(おびきん)はRC柱の主筋の外周を囲む横方向の鉄筋で、せん断補強と主筋の座屈防止が主な役割

フープ(hoop)とも呼ばれ、間隔と帯筋比が耐震性能に大きく影響する。

建築基準法では帯筋の間隔は最大100mm以下(耐震壁のある柱など特定の条件で異なる場合あり)と定められており、帯筋比(ρs)を0.2%以上確保することが求められる。

この記事では、帯筋とは何か、帯筋比の目安はどれくらいか、あばら筋とどう違うのかを整理します。

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帯筋帯筋は、鉄筋コンクリート柱に用いる鉄筋の1つです。では帯筋は、どのような役割、意味があるのでしょうか。また、帯筋とフープの違いは何でしょうか。今回は帯筋の意味、読み方、役割と間隔、帯筋比との関係、計算方法について説明します。


帯筋はせん断補強筋の1つです。せん断補強筋の意味は下記が参考になります。

せん断補強筋とは?わかりやすい意味【図解】

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帯筋とは?

帯筋は、下図に示す鉄筋です。帯筋は、柱に作用するせん断力に対して抵抗する鉄筋です。そのため、一般名称として「せん断補強筋」といいます。鉄筋コンクリート柱に配筋するせん断補強筋が、帯筋です。

帯筋

帯筋の読み方

帯筋は、「おびきん」と読みます。間違えないよう注意しましょう。

帯筋(フープ)の役割

帯筋の役割は、下記の2つです。


・せん断力に抵抗する

・主筋を拘束する効果


1つめは、せん断耐力に対して抵抗する役割です。地震時は、柱に大きなせん断力が作用します。この力に対して、コンクリートのせん断耐力だけでは不足します。そのため帯筋のせん断耐力を考慮します。


2つめは、主筋を拘束する効果です。帯筋があるおかげで主筋が拘束され、主筋と帯筋がトラス構造の役割を果たし、力を合理的に伝達可能となります。

帯筋の間隔

帯筋は一般的に、

で配筋します。柱に作用する応力が小さく、帯筋が必要なくても上記の間隔は必ずいれます。ただし、仕口部については

で配筋します。仕口部は剛域部(まったく変形しない)です。また、鉄筋が交錯するのでピッチを粗くします。鉄筋の間隔は下記が参考になります。

鉄筋のピッチとは?意味・記号@の読み方・各部材の基準をわかりやすく解説

帯筋比の計算方法

帯筋が柱に対して何%入っているか示す値が帯筋比(おびきんひ)です。帯筋比は、下式より計算します。また帯筋比の記号はpwです。

Pwは帯筋比です。Awは1組の帯筋の断面積、bは柱幅、Dは柱せいです。


建築基準法では、柱に対して0.2%以上の帯筋(帯筋の鉄筋量)を配筋する必要があります。

あばら筋も同じ規定ですが、柱の場合はXとY方向を考える必要があります。

下図を見てください。

例えば、横(X方向)、縦(Y方向)で柱の断面が違う場合、各方向の幅に応じて0.2%以上の配筋量を満たす必要があります。

帯筋比

上図の例でいえば、BよりもDに対する帯筋量が多く必要になりますね。さて、例えば柱幅400の場合、規定値(0.2%以上)の鉄筋量を計算しましょう。

で算定できます。Bは梁幅、pは帯筋のピッチ、2は帯筋1組分の値、100は「%」を変換しました。

帯筋とフープの違い

結論から言えば、帯筋とフープは全く同じ意味です。

です。

フープがカタカナ英語で、元々は英語の「hoop」が語源です。

hoopは日本語で輪っかという意味があります。

鉄筋コンクリート造は、海外から輸入された構造形式ですから、「hoop」という言葉を読んだ日本人がカタカナで読み替えたと思われます。


一方、フープの形状を見た日本人技術者が、着物を閉める時の帯に似ていることから帯筋と名付けたのかもしれません。

・帯筋は日本人がHOOPに名付けた和名

・フープは海外のHOOPをカタカナにした名称


以上より、同じ意味でも2つの用語が生まれました。実務では、両方とも使います。どちらを使っても間違いではありません。図面では、意外とHOOPと描くことが多いですね。

帯筋(フープ)と柱の配筋

帯筋の配筋方法ですが、あばら筋とほとんど同じです。下図を見てください。

帯筋の配筋方法

一般的な柱の配筋を示しました。主筋に対して、帯筋を巻きつけます。始端と終端に135度フックを巻きつけます。帯筋も、あばら筋と同様に始端と終端を溶接して閉じます。フック付きと違って、閉鎖した形になるので「溶接閉鎖型」と呼ばれる形状です。

混同しやすい用語

帯筋(おびきん)・フープ(hoop)

RC柱の主筋を横方向に囲む鉄筋。

せん断力への抵抗と主筋の座屈防止が目的。

RC柱に使う。

「帯筋」「フープ」は同じ部材の別名称。

あばら筋(スタラップ・stirrup)

RC梁の主筋を横方向に囲む鉄筋。

せん断補強が目的でRC梁に使う。

帯筋(柱)とあばら筋(梁)は機能が似ているが、配置される部材が異なる。

試験での問われ方|管理人の一言

建築士試験では「帯筋(フープ)は柱のせん断補強筋」「あばら筋(スタラップ)は梁のせん断補強筋」という区別が頻出です。

また帯筋比(ρs=帯筋断面積÷帯筋間隔×柱幅)の計算式と最低値0.2%の規定も覚えておきましょう。

帯筋の間隔と耐震性能の関係(間隔を密にするほど高靭性化する)も重要なポイントです。

帯筋を整理した表を示します。

項目内容備考
帯筋(フープ)RC柱のせん断補強筋。主筋を囲むように配置する帯筋比の最低値は0.2%
帯筋間隔一般部:100mm以下、塑性ヒンジ部:150mm以下が目安間隔を密にするほど高靭性化する
あばら筋(スタラップ)RC梁のせん断補強筋。帯筋と同様の原理で梁を補強帯筋(柱)との混同注意

まとめ

今回は帯筋について説明しました。帯筋とフープの用語の意味、帯筋の必要性がわかっていただけたと思います。今回は帯筋の概要を説明しただけです。実際に、帯筋がせん断補強筋として、どの程度の耐力があるのか計算して確認しましょう。


似た用語に「あばら筋(スタラップ)」があります。下記も勉強しましょうね。

あばら筋とは?梁のせん断補強筋の役割・間隔・あばら筋比を解説

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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