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住宅を購入し、今まさに工事中の方や建築を勉強中の方、「ピッチ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。建築業界では、ごく当たり前に使う言葉です。ではピッチとは何でしょうか。今回は、鉄筋のピッチについて説明します。
鉄筋のピッチと似た用語に、鉄筋の「あき」があります。詳細は下記が参考になります。
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鉄筋コンクリート造で配筋するとき、ある均等間隔で鉄筋を割り付けます。この割り付け間隔を「ピッチ」と言います。ピッチは記号で「△△@〇○(△△には鉄筋径、〇○には数字がくる)」と表現します。
例えば土間コンクリートの配筋では、下図のように表現があるかもしれません。
このとき、@200の部分が鉄筋のピッチを表しています。建築業界では、特に断らない場合、「mm」の単位が基本ですから、D10を200mmの間隔で配筋する、と言う意味です。また、ピッチは「鉄筋の芯々の距離」を表しています。
鉄筋のピッチは基本的に計算で決めますが、これまでの設計実務の慣習により、あまり変なピッチは使わないようにしています。例えば、
といった具合です。というのも、建設現場は未だに人が体を動かして工事をしています。よって細かい数値は好まれません。鉄筋の配筋も、精密機械を使ってやるわけではなく、人間の目で「100ピッチ、200ピッチ」と決めていきます。そのような場で、数ミリ単位のピッチはあり得ないのです。
それでは各部材の鉄筋のピッチを紹介します。
柱のフープは、基本的に
が一般的です。特に非住宅の建物では、この鉄筋径、ピッチより細かくなることはあっても、少なくなることはありません。フープ(帯筋)の特徴は、下記が参考になります。
帯筋とは?1分でわかる帯筋の意味、読み方、役割、間隔、帯筋比との関係
梁のスタラップは、
が一般的です。スタラップは、梁幅に対して0.2%以上の鉄筋量を配筋する必要があります。梁幅が350以下ならD10@200が基本です。梁幅が400以上ならD13@200が基本です。
もちろん構造計算によって決めた場合は、上記の限りではありません。スタラップ(あばら筋)の意味は下記が参考になります。
あばら筋とは?1分でわかる役割、間隔、表記方法、あばら筋比の計算
スラブの配筋では
のような配筋が一般的です。必要に応じて@100や@150もあり得ます。
スラブの意味は下記が参考になります。
スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間との違い
壁筋もスラブと似たような配筋が多いです。但し、壁厚に応じてシングルクロスか、ダブルクロスかが、変わってきます。例えば
t=150 D10@200シングルクロス
t=200 D10@200ダブルクロス
t=250 D13@200ダブルクロス
といった具合です。
基礎のフーチング部分に鉄筋を配筋する場合、私は2つのルールを設けて配筋することが多いです。1つは、なるべく200ピッチで配筋すること。2つめは、鉄筋本数は奇数本になるよう配筋すること。
またピッチは最低でも150ピッチより細かくしないように気を付けています。これ以上細かくなると、施工がやりづらそうだからです。
鉄筋のピッチは、構造計算によって決定するのですが、計算によって偶数本になる場合は、1本増やしてでも奇数本にします。これも配筋のしやすさをイメージしています。というのも、奇数本にすれば、必ず両端と真ん中に鉄筋は配置されます。残った鉄筋を概ね200ピッチで割り付けすれば、施工ミスも少ないハズです。
フーチングの意味は下記が参考になります。
今回は、鉄筋のピッチについて説明しました。建築業界に勤める人以外は、中々ピッチの意味が分からなかったと思います。この記事を機に、理解して頂けたら幸いです。下記も参考になります。
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