この記事の要点
コンクリートの長期許容圧縮応力度はFc(設計基準強度)の1/3の値で、短期時はその2倍の値となります。
たとえばFc=30N/mm2のとき長期許容圧縮応力度は10N/mm2・短期は20N/mm2となり、部材断面に生じる応力度がこの値以下であれば圧縮力に対して安全とみなします。
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コンクリートの許容圧縮応力度の計算式を下図に示します。下図は建築学会の鉄筋コンクリート構造計算規準2010(RC規準)によります。
Fcは設計基準強度といい、コンクリートの許容応力度の算定に必要な値です。Fcの詳細は下記が参考になります。
設計基準強度と品質基準強度の違いと、5分で分かるそれぞれの意味
上表の通り、コンクリートの許容圧縮応力度は設計基準強度Fcの1/3の値です。たとえばFc=30N/m㎡のとき許容圧縮応力度=30/3=10N/m㎡(長期)です。
短期時はこの値を2倍するので、短期時の許容圧縮応力度は20N/m㎡です。
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許容圧縮応力度とは、部材が許容可能な圧縮応力度の値を示します。許容圧縮応力度は長期と短期の値に区別されます。
長期時とは、人や物、建物自体の重さなど常時作用する荷重を受ける状態です。短期時は、地震、大雪、台風など短期間に数回作用する災害による荷重を受ける状態です。
長期時には建物の使用性が損なわれないように「余裕を見込んで(安全率を考慮して)、Fcの値を1/3倍した値を許容圧縮応力度」とします。
たとえば、長期時の許容圧縮応力度の値が8N/mm2のとき、ある部材断面に生じる圧縮応力度が8N/mm2未満(例:5N/mm2等)であれば、
当該部材は圧縮力に対して問題無いと判断できます。許容圧縮応力度の詳細は下記が参考になります。
許容圧縮応力度とは?1分でわかる意味、求め方、鋼材の値、コンクリートの値
混同しやすい用語
設計基準強度(Fc)
コンクリートの圧縮強度の設計上の基準値で、許容応力度の計算の起点となる数値です。
許容圧縮応力度はFcの1/3(長期)という計算で求める値であるのに対して、Fc自体はその計算の元となる基準強度であり、両者は直接比較する値ではありません。
圧縮強度
コンクリートが実際に圧縮力を受けたときに破壊する直前の強度で、材料試験で得られる値です。
許容圧縮応力度は圧縮強度に安全率を考慮して低く設定した設計上の許容値であるのに対して、圧縮強度は安全率を含まない材料本来の強度です。
コンクリートの許容圧縮応力度を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 長期許容圧縮応力度 | Fcの1/3(例:Fc24→8N/mm2、Fc30→10N/mm2) | 常時荷重に対する設計値 |
| 短期許容圧縮応力度 | 長期の2倍=Fcの2/3(例:Fc24→16N/mm2) | 地震・台風・大雪時の設計値 |
| 規準 | 建築学会RC構造計算規準2010(RC規準) | FcはN/mm2単位の設計基準強度 |
今回はコンクリートの許容圧縮応力度について説明しました。コンクリートの許容圧縮応力度の計算式を下図に示します。
下図は建築学会の鉄筋コンクリート構造計算規準2010(RC規準)によります。
コンクリートの許容応力度、設計基準強度の詳細など下記も勉強しましょう。
コンクリートの許容応力度は?1分でわかる値、計算、短期と長期の値の違い
設計基準強度と品質基準強度の違いと、5分で分かるそれぞれの意味
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
コンクリートの許容圧縮応力度は「Fcの1/3(長期)・2/3(短期)」という計算式の形で問われることがあります。
短期が長期の2倍というルールは鋼材の許容応力度でも同様なので、材料別に整理して覚えると混乱しにくいです。
Fcの値と許容応力度の数値の対応(例:Fc24なら長期8N/mm2)を具体的に計算できるよう練習しておきましょう。